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きょうのキーワード(木曜日) - 2024-04-25_小貓熊

  • 25 April, 2024
きょうのキーワード(木曜日)
4/19日本の多摩動物園に到着した可頌(カソン)。(写真:東京動物園協会提供/台北市立動物園)

今日ご紹介するキーワードは「小貓熊」。

これは「レッサーパンダ」のことです。

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台湾と日本の間では動物の繁殖交流がよく行われていて、ここ数年だけを見ても、2020年には台北市立動物園が、日本の大阪市の天王寺動物園からオウサマペンギンのつがいを迎え入れたり、2021年には北部・新竹県にある「六福村主題遊樂園(レオフービレッジ)」で育ったシロサイの「艾瑪(エマ)ちゃん」が、日本の埼玉県の東武動物園に“お嫁入”したり、つい先日も、台北市立動物園で生まれた3歳のオスのマレーバク「獏豆(モドゥ)」が愛知県・名古屋市の東山動物園にいる3歳のメスのマレーバク「コモレ」とお見合いすることが決まるなど、各地の動物園で様々な繁殖交流が行われています。

2020年に天王寺動物園からオウサマペンギンを迎え入れた時には、まだコロナ禍で、台湾に到着してからは、人間同様、検疫期間が設けられるなど、ニュースとなりました。ペンギンたちにとっても大変な旅となりましたが、その後は無事に台北市立動物園に仲間入りし、他のペンギンたちとも仲良く過ごし、翌年の2021年には7年ぶりとなる赤ちゃん「A-Me-Chan(飴醬)」が誕生していますよ。

そんな台湾と日本の動物交流として、今回、台北市立動物園で育った雄のレッサーパンダ「可頌(カソン)」が日本で“お見合い”することとなり、先日(4/19)、貸し出し先の東京の多摩動物公園に到着しました。

ちなみに、日本での名前は、中国語(台湾華語)読みの音をそのままカタカタにした「カソン」と呼ばれていますが、「可頌」は「クロワッサン」という意味なんですよ。

名前も愛らしく、表情も愛らしい雄のレッサーパンダの「可頌(カソン)」は、2017年に台北市立動物園で誕生。動物園によると、性格は大胆かつ慎重。比較的穏やかで鈍感、そして食べ物にもこだわらないということで、日本での“お見合い”に最適だとして選ばれたんだそうです。

なお、レッサーパンダに関しては、台北市立動物園では20年以上の飼育経験があり、2014年に中国の福州から受け入れたオスの「歡歡」と、2頭のメス「美可」、「YaYa」との間に6頭のオスと、3頭のメスが誕生しています。ただ、現在、園内で繁殖能力を持つ個体はいずれも「歡歡」と血縁関係があるため、近親交配を防ぐためには海外の動物園から新たな個体を引き入れる必要がありました。

そこで、公益財団法人 日本動物園水族館協会(JAZA)の協力を得て、日本の動物園と話し合いを行い、近親交配の度合いや、繁殖経験、年齢を考慮した結果、静岡県の浜松市動物園で飼育されていたオスのレッサーパンダ「ミライ」が選ばれ、昨年(2023年)受け入れを行いました。

そして、それに続いて今度は「可頌(カソン)」を日本へと送り出していて、これによって、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種に指定されている世界的に希少動物であるレッサーパンダの繁殖を進めていくということです。昨年、受け入れた「ミライ」の子どもも、そして今回、お見合いに向った「可頌(カソン)」の子供の誕生も楽しみにしたいですね。

なお、「可頌(カソン)」はしばらくは非公開とされるそうです。公開日が決まったら多摩動物公園のサイトでお知らせされるということですので、公開されるようになったら、皆さんもぜひ会いに行ってみてくださいね。

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