スポーツオンライン - 2020-11-14_過去一週間の重要なスポーツニュース

  • 14 November, 2020
  • 駒田 英

 今週は台湾プロ野球の年間王者決定戦、台湾シリーズの結果について、たっぷりお伝えしましょう。ついに、今季のチャンピオンチームが決定しました。

 先週のこのコーナーでもご紹介しました通り、台湾シリーズは、前期優勝の中信兄弟と、後期、7年ぶりに半期優勝を果たした統一セブンイレブンライオンズの対決となりました。先週、第5戦までの結果をお伝えしましたが、もう一度おさらいしましょう。

 中信兄弟の本拠地、中部、台中市の台中インターコンチネンタル球場で行われた第1戦は、1-1で迎えた延長10回表、ベテランの39歳のパン・ウーション選手が勝ち越し3ランを放ち4対1と勝ち越し、4-2で逃げ切ります。

 しかし、第2戦は中信兄弟が、0-1で迎えた2回裏、ユエ兄弟のHRなどで一挙5点を奪い逆転、8回裏にも4点追加し、9-1で大勝、1勝1敗としました。

 移動日をはさみ、ライオンズの本拠地、台南球場で開催された第3戦は再び投手戦となりましたが、1対1で迎えた9回表、中信兄弟は2アウト2塁からワン・ウェイチェン選手がタイムリー2塁打で勝ち越すと、さらに、シュー・チーホン選手の3ランホームランで5対1とします。中信兄弟の先発、ミランダ投手は結局そのまま完投、チームに2勝目をもたらしました。

 4日の第4戦は、このシリーズ初めて両チーム共に台湾出身投手が先発しました。中信兄弟は4回表、1アウト満塁のチャンスをつくると、20歳のジャン・クンユー選手の犠牲フライで先制、さらに19歳、ユエ・チョンフア選手の三塁線を破る2点タイムリー2塁打、若手の活躍で3-0とリードします。中信兄弟は続く5回表にもチャン・ツーシエン選手が3ランホームランを放ち、6-0をリードを広げました。

 ライオンズはようやく8回裏、クオ・フーリン選手のソロHR、9回裏にも今シーズンのホームラン王、リン・アンコー選手の2ランホームランで3点差としましたが反撃はここまで、中信兄弟が6-3で逃げ切り、シリーズ3勝目、10年ぶりの台湾シリーズ制覇に王手をかけました。

 そして5日の第5戦、あとのないライオンズは、打線を大きく入れ替え臨むと、この作戦がはまり、2回裏、リン・ヨーラー選手の2点タイムリーで先制、さらに5回裏には打者8人の猛攻で一挙4得点、6-0とリードを広げます。投げてはスタミナが課題と言われていたブロック・ダイクソン投手が、キャリア最多となる126球、被安打3、9奪三振の熱投で完封勝利、チームに2勝目をもたらしました。

 移動日を1日はさみ、7日、台中インターコンチネンタル球場で行われた第6戦もライオンズの勢いは止まりませんでした。初回、39歳のパン・ウーション選手の2点タイムリーで先制すると、2-1の5回には37歳のチェン・ヨンチー選手が2ランホームランで4対1とリードを広げます。試合はその後もライオンズペース、8回表、中信兄弟の中継ぎ投手陣を攻略し、一挙8得点をあげて12対1で勝利、連勝で「逆王手」をかけました。

 そして、迎えた8日の最終第7戦、ライオンズは3回まで毎回得点で3-0でリードします。しかし、3回裏、中信兄弟は、ライオンズ先発、スタンキビッチ投手を攻め、連打に加え、記録上はヒットも、ライオンズ内野手のまずい守備もあり、結局この回、6安打を集め、一挙4点を奪って逆転しました。

 球場を埋めた多くの中信兄弟ファンも大いに盛り上がり、流れを再び取り戻したように思われましたが、ライオンズの先発、スタンキビッチ投手はここで崩れませんでした。4回から6回まで2塁打一本に抑え、失点を許さず、中信兄弟にプレッシャーを与えます。

 すると7回表、ライオンズは、疲れの見えた中信兄弟先発、ミランダ投手を攻め、1アウト1、2塁とすると、ミランダ投手の暴投でランナーを2、3塁とします。2アウト後、ウー・ジエルイ選手の打席、パスボールで4対4の同点となると、ウー選手はレフト前へのタイムリーヒットで5対4と逆転、さらに、ここで登板した第4戦の先発、フアン・オンスー選手から、チェン・チエシエン選手がライトへ2ランホームランを叩き込み、7-4、一気にリードを3点に広げました。

 ライオンズは7回2アウトまでスタンキビッチ投手が続投、連打で1、2塁のピンチを迎えると、フアン・チュンエン投手が登板、このピンチを切り抜けます。8回からは、第5戦完封のスタンキビッチ投手を「スクランブル起用」、スタンキビッチ投手はこの期待に応え、8回を三者凡退、9回も先頭打者に2塁打を浴びたものの、2者連続でフライアウトにとって2アウトとすると、最後はシュー・チーホン選手をレフトフライに打ち取り、7-4で逃げ切り、ライオンズは2013年以来、実に7年ぶりとなる台湾チャンピオンに輝きました。

 00年代から10年代前半にかけリーグを牽引する強豪だったライオンズは、近年成績が低迷、開幕前の下馬評も芳しいものではありませんでした。実際、前期は首位の中信兄弟から11ゲーム差の3位に終わりましたが、混戦となった後期は、主力の若手中心打者が調子を落とすと、黄金時代を知るベテラン選手や伏兵選手がサポートするチームワークをみせ、投手陣では新たに獲得した3人の外国人先発投手陣が奮闘、激戦を制して後期優勝をつかみました。

 台湾シリーズでも、先発、救援共に安定した投手力をもち、強打者が揃う中信が有利と見られていましたが、1勝3敗と追い詰められても、諦めることなく、明るいムードを保ち戦い、後期シーズンと同様の戦いをみせ、逆転で王者をつかみました。一方、この7年で6度目のシリーズ進出となった中信兄弟は再び涙を飲み、2010年以来10年ぶりの台湾王者はなりませんでした。

 シリーズのMVPには、初戦の勝ち越し3ラン含め8安打、7打点、打率.471と大活躍した39歳、パンウーション選手が輝きました。

林岳平・監督は「厳しい道のりだった。シーズン前、我々は最も弱いと批判された。確かに最初はそうだったかもしれない。でも、最後に優勝をつかむことができた。我々が、非常に強いチームワークをつくりあげたなによりの証明だ」と胸を張りました。

 近年は成績が低迷、観客動員も落ち込んでいたライオンズですが、この復活優勝で来シーズンは、ファンも帰ってきそうです。年間勝率0.487と、5割以下のライオンズの後期シーズン終盤、シリーズの奮闘は、大いに盛り上げてくれました。

 今週は、台湾シリーズのみをお伝えしましたが、来週は、日本プロ野球、パ・リーグ、クライマックスシリーズにおける千葉ロッテマリーンズ、チェン・ウェイン投手の結果、既に優勝チームが決定した 女子サッカーのカップ戦「ムーランリーグカップ」、そして、女子ソフトボールの女子のソフトボール、実業団リーグ TPWSL(企業女子ソフトボールリーグ)のファイナルの結果などについて、お伝えいたします。ご期待ください。

関連のメッセージ