≪トーク①:台灣國際熱氣球嘉年華開幕!≫
台湾では今日(7/2)から、台湾南東部・台東の鹿野高台で毎年恒例の夏のイベント「台灣國際熱氣球嘉年華(台湾国際バルーンフェスタ)」が始まりました!
この「台灣國際熱氣球嘉年華」は2011年から始まり、今年は12回目。
今でこそ“台東”と言えば、この「台灣國際熱氣球嘉年華」や豊かな自然を目的に訪れる人が多いのですが、以前は“台東”と言えば、交通の便が悪いことからなかなか観光産業が盛り上がらずにいました。
この「台灣國際熱氣球嘉年華」のメイン会場の鹿野郷でも、10年近くに渡ってパラグライダーを盛り上げてきていたそうですが、その人気にも次第に陰りが見えてきたため、台東県が色々と考え、ユニークで人目を引く国際観光イベントの開発を目指し、台湾初の“バルーンフェスタ”を開催することになったんだそうです。
しかも、国際標準を目指し、条例の整備や、スタッフのトレーニングなど、一生懸命環境を整えた結果、国際的なバルーンフェスとして認められ、台湾内はもちろん、海外からも注目を集めるイベントとなりました。
そして2018年には、世界的にも有名なアメリカのテレビ局「Trvl Channel(トラベルチャンネル)」が選ぶ世界の12大バルーンフェスティバルの一つに選ばれています。
そんな「台灣國際熱氣球嘉年華」、昨年(2021年)は台湾内で新型コロナの感染が拡大した影響でおよそ1か月遅れての開催となり、さらには地元・台東の人限定での開放で行われましたが、今年は一般に開放!早速多くの人が訪れているようです。
今年(2022年)も、世界で唯一の台湾原住民族の一つ、ブヌン族の民族衣装を着たキティちゃんのバルーンや、台湾固有種のタイワンツキノワグマをモチーフにした台湾の観光キャラクター、喔熊(OhBear)と台北市の観光キャラクター熊讚(BRAVO)のバルーン、そして台湾のスーパーチェーン「全聯(pxマート)」のキャラクター「福利熊」のバルーンなどが登場しています。
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【台灣國際熱氣球嘉年華(台湾国際バルーンフェスタ)】
開催期間:7月2日から8月15日まで開催。
交通:在来線台湾鉄道「台東」駅、もしくは「鹿野」駅下車。駅前のバス停から「台灣好行(台湾トリップ)」バスの8168A「縱谷鹿野線」に乗って「鹿野高台」バス停下車。
※会場の模様は今年も台東觀光旅遊網(台東観光サイト)のYouTube、「Taitung Amazing」チャンネルでライブ配信されています。
≪トーク②:鹿野高台のパラグライダー体験≫
「台灣國際熱氣球嘉年華(台湾国際バルーンフェスタ)」の会場となっている鹿野高台周辺で併せて楽しめるのが、“パラグライダー”。
大空をフライトするバルーンを“見る”のもいいですが、自身も大空を“体感”したい!という方は、ぜひ“パラグライダー体験”をやってみてください。
フライトだけでしたら2500台湾元(日本円でおよそ1万1,300円)。また、プラスGoProでの全編撮影付きプランもありますよ。
フライトは10分前後ですが、その前にフライトに関するレッスンもあるので、初心者でも安心です。
≪トーク③:日本時代の雰囲気が残る龍田村≫
鹿野高台周辺でおススメのスポットと言えば、「龍田村」。
ここは、日本統治時代、多くの日本人が集まった集落で、今もその名残があります。
この周辺は昔は鹿の群れが野原を駆け抜けていたことから、古くはプユマ族の狩りの場で、日本統治時代に「鹿野」と名付けられ、1915年に台東製糖株式会社が日本の新潟県から多くの農民を受け入れ「鹿野村」が誕生。戦後、日本人が去った後、台湾西部の農民たちが移り住み、このエリアの人口が急増したために、1961年に「鹿野村」から分離して、「龍田村」という独立した村となったそうです。
元々、日本人の移民村だったことから、今も少ないものの日本時代の建物が残っていて、龍田國小(龍田小学校)は、日本統治時代の尋常小学校だったもので、現在も構内には日本式の木造の校長宿舎と1928年にできた台湾で最初の託児所の建物が遺されています。
また、村にあった日本家屋のほとんどは取り壊されてしまいましたが、新潟から移住してきた大瀧藤吉の住宅で、鹿野郷の村長などを務めたことのある邱雲海氏に売却された家は、屋根は元々茅葺だったものを瓦に葺き替えていますが、日本時代の家屋の中で最も原型をとどめているとして、台東県の文化資産に登録されています。
またこの他にも、鹿野区役所の建物や、鹿野神社、高橋家の倉庫、大滝家と池田家のお墓などが遺されています。