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GO GO台湾 - 2020-04-11大佳河濱公園共融式遊戲場など

  • 11 April, 2020
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共融式遊樂場とは一般の児童はもちろん、身体に障害を持つ子供でも、老人でも、みんなが楽しめるように作られた公園のこと。(写真:教育部提供、CNA)

トーク①:新型肺炎による台湾の対策≫

トーク②:大佳河濱公園共融式遊戲場≫

さて、新型肺炎拡大によって台湾でも人が集まる場所を避けるよう言われていることから、休みの日には広い屋外の公園などに行く人が少なくありません。実は台湾には広い公園が意外と多くあります。

広い公園といえば台湾北部・台北市の肺と言われる、「大安森林公園(たいあんしんりんこうえん)」など、街中にある公園がパッと思いつくと思いますが、台北市の周りには淡水川(たんすい・がわ)や基隆川(キールン・がわ)といった大きな川が流れていて、大体30分以内にどこかの川に行けるくらい身近なので、その河川敷を整備して作られている広い河濱公園(かひんこうえん)も地元の人たちには人気なんです。

先週、ここ数年注目を集め始めていたキャンプが今年は予約が3割増しになったという話をしましたが、その中で紹介した「華中露營場(かちゅう・キャンプ場)」もその例の一つで、台北駅から40分ほどで行ける「華中河濱公園(かちゅう・かひんこうえん」にあります。

そして、今、話題となっている河濱公園(かひんこうえん)が、台北市の北部、圓山エリアの中山橋(なかやま・ばし)と大直橋(だいちょく・ばし)の間に位置する「大佳河濱公園(だいか・かひんこうえん」。RITからも基隆(キールン)川を挟んだ向かい側に位置するのでチラリと見ることができるんですが、その「大佳河濱公園(だいか・かひんこうえん)」は、広い敷地に芝生が広がり、大きな噴水があるほか、球場などの運動施設や、サイクリングロードなどが整備されていて、休日になると老若男女、多くの人が足を運びます。また、この「大佳河濱公園(だいか・かひんこうえん)」からは圓山大飯店(“まるやま大飯店”こと“グランドホテル”)や、遠くには美麗華百樂園(ミラマーエンターテイメントパーク)の大観覧車が見える他、夕日もきれいなスポットとして人気なんですよ。

そんな「大佳河濱公園(だいか・かひんこうえん)」、なんで今注目を集めているのかというと、「大佳河濱公園(だいか・かひんこうえん)」の中山橋(なかやま・ばし)に近い方の西エリア、「大佳河濱公園(だいか・かひんこうえん)共融式遊樂場(Inclusive Playground、インクルーシブ・プレイグラウンド。)」エリアが、 5年の歳月をかけ三期の工事が完了し、ついにすべて完成したからなんです!

共融式遊樂場って、日本語でもあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、一般の児童はもちろん、身体に障害を持つ子供でも、老人でも、みんなが楽しめるように作られた公園です。整備するにあたって、市民からも様々な意見を集めるとともに、市民に向けて説明会を行ったりして完成した公園なんだそうですよ。

今回、最後に完成したエリアは“海”をテーマにした“海洋遊技場”。台湾のほとんどの公園で使われている、クッション性が高く転んでも怪我をしにくいゴム製の床は、海をイメージしてブルー。そこにイルカやくじら、そしてタコといった海の生物が飛び出しています。この生物たちももちろん遊具の一つ。日本にも昔(今もあるのかな?)砂場にタコのオブジェがあって、それによじ登ったりしていませんでしたか?あのイメージです。また、海に浮かぶ“島”というテーマで盛り上がっているところがあって駆け上がれたり、バランス感覚が鍛えられるような木の橋があったり…と、遊びながら体を使う練習もできます。また、遊具も豊富で、ブランコは一般のものから、チャイルドシートのような椅子になっているもの、大人と向かい合って乗れるものなど5種類!ほかにも滑り台や、ちゃんと日影が作ってある砂場などもあります。中でも人気なのが、張られたワイヤーロープを滑車で滑っていく“ジップライン”が体験できるコーナー。一般には森の中に張ったワイヤーを滑り降りるアクティビティですが、それをもっと気軽に、ターザン気分で子供たちでも楽しめるように遊具として作られているんですよ。まぁ、海をイメージしているスペースに、なぜここだけ山のイメージが強い遊具が…と思いましたが、そこはご愛嬌♪ということで(笑)。ちなみにここの“ジップライン”は一人で滑るタイプと、カゴのイスのようなものに座って2人まで一緒に滑ることができるタイプの2本あるんですよ。

日本では近年、公園の遊具が老朽化していて危ないとか、公園が狭くなかなか思い切って遊べない…という話を耳にしますが、ここは遊具も豊富で、走り回れる広いスペース、子供たちが一日中でも遊べるくらいに充実しているので、お子さん連れで台湾に来られる方は、ここで子供たちをいっぱい走らせてあげる…という時間を作るのもいいかもしれません。もちろん“共融式遊樂場”ですので、大人だって楽しめますし、遊具で遊ばずとも、心地のいい風を感じながら、川の流れや夕陽を見てゆっくり過ごすのもおススメですよ。

「大佳河濱公園共融式遊樂場」までのアクセスは、休日は台北新交通システムMRT(台北メトロ)淡水信義線(レッドライン)の「圓山(まるやま)」駅からバスが出ています。市内バス「紅34」に乗って、「九號水門(9号水門)」バス停下車です。なお、帰り、公園から「圓山(まるやま)」駅に戻るときは、「八號水門站(8号水門)」バス停からの乗車になるので気を付けてくださいね。

そうそう、「大佳河濱公園(だいか・かいひんこうえん)」の「8号水門」のところにはレンタサイクルの貸し出しサービスも行っています。パスポートとデポジット2,000台湾元で借りられますよ。お金は自転車返却時に戻ってきます。

コンパクトシティ・台北だからこそ、すぐに行ける河川敷の公園。自転車を借りてサイクリングをするもよし、子供たちと走り回るもよし、のんびり川を眺めるもよし─。次回、台湾に来た際には、台湾の河濱公園(かひん・こうえん)も楽しんでみてくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

 

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