close
Rti台湾国際放送公式アプリをインストール
開く
:::

文化の台湾 - 2022-09-02_台湾版ミシュランガイド

  • 02 September, 2022
文化の台湾
「台湾版ミシュランガイド2022」の星付きレストランの発表が8月30日、マンダリンオリエンタル台北で行われた。(写真:交通部観光局)

先日、台湾の「ミシュランガイド」の2022年の星獲得店舗が発表されました。

「ミシュランガイド」といえば、フランスのミシュラン社によって出版される様々なガイドブックの総称で、中でも“美食の指標”と言われる「レストランガイド」が有名ですよね。

むしろ、「レストランガイド」といえば「ミシュランガイド」というほどに有名で、日本も各地域版の「ミシュランガイド」がありますが、実は台湾版「ミシュランガイド」は比較的最近登場したものです。

台湾版が初めて登場したのは5年前の2018年。

世界30番目の都市としてミシュランガイドの仲間入りを果たしました。

初登場の「2018ミシュランガイド台北」では、3つ星を獲得したお店が1軒、2つ星が2軒、1つ星が17軒の合計20軒が星を獲得。

翌2019年は、3つ星が1軒、2つ星が5軒、1つ星が18軒の合計24軒。

2020年からは、台湾中部・台中も選考対象エリアに入り、この年は3つ星が1軒、2つ星が7軒、1つ星が18軒の合計26軒が星を獲得。

2021年は3つ星が1軒、2つ星が8件、1つ星が25軒の合計34軒が星を獲得しています。

そして今年(2022年)は、さらに台湾南部・台南と高雄も選考対象エリアに入り、3つ星が1軒、2つ星が7軒、1つ星が30軒の合計38軒が星を獲得しました。

なお、今回3つ星を獲得したのは、パレ・デ・シンホテルの中華料理レストラン「頤宮(ル・パレ)」。5年連続での3つ星獲得です!

台湾版ミシュランガイドが登場して5年間、3つ星を獲得しているのはこの「頤宮(ル・パレ)」のみで、“敵なし”と言われています。

2つ星には、国際的にも有名な台湾人シェフ・江振誠(アンドレ・チャン)氏が台湾に開業した初のレストラン「RAW」が4度目となる2つ星を。

フレンチレストラン「L'ATELIER de Joël Robuchon」も昨年に続き2度目の2つ星を獲得しました。

また、台北の「教父牛排(Danny’s Steak House)」や、「金蓬萊台菜(Golden Formosa)」、「吉兆割烹壽司(KITCHO)」、「鮨野村(Sushi Nomura)」、「雅閣」は、5年連続で1つ星を獲得。

今年新たに選出された中には、人気の「欣葉鐘菜」、「巴黎廳1930x高山英紀(Paris1930 de Hideki Takayama)」、そして初めて参戦した高雄から「承(SHO)」、「Liberte」の2つのレストランも星を獲得しました。

“美食の街”、台南からは残念ながら星付きレストランは誕生しませんでした。

*****

台北と台中に加え、今年新たに台南と高雄も選考対象エリアとなった台湾版の「ミシュランガイド」─。

先ほど、「“美食の街”、台南からは残念ながら星付きレストランは誕生しませんでした」とご紹介しましたが、ミシュランガイドが選ぶ“手ごろな価格で良質な食事ができるお店”、「ビブグルマン」には、台南からも数多くのお店が選ばれていますよ。

今年の「ビブグルマン」には、台北から57軒、台中から37軒、そして新たに選考対象エリアとなった高雄から20軒、台南からは27軒の、合計141軒が選ばれました。

台北、台中から新たに選出された店舗はそれぞれ6店舗でしたので、実は新たに選ばれたお店が一番多かったのは台南なんです。さすが“美食の街”です。

これに台南市も、台南の料理には、“小吃”と呼ばれるB級グルメや手ごろな価格の一品料理、台湾料理店、火鍋店、焼肉店、海鮮料理店、欧風料理、フランス料理、湖南料理、日本料理、スペイン料理などいろんな料理の店があり、台南のローカル料理の多様性を示しているとのニュースリリースを出し、台南市の黃偉哲・市長も、「台南は台湾の古都であり、400年近くに渡って様々な文化が融合したことによって特別な食文化が形成された。豊かな大地がはぐくんだ山の幸、海の幸に加え、代々受け継がれてきた調理方法は、台南が“美食の街”となるための重要な要素であり、台南観光の大きな焦点でもある」とコメントしています。

もちろん「ミシュラン」の星付きレストランの料理も憧れますが、気軽においしいものが楽しめる…という点では、「ビブグルマン」のお店の方が身近ですよね。普段訪れるお店として参考にするのは「ビブグルマン」の方が多いのではないでしょうか。

ちなみに、台南から選出された27軒のうち19軒が“小吃”と呼ばれるB級グルメや手ごろな価格の一品料理のお店でした。

また、台湾料理店5軒のうち、3軒が “辦桌”と呼ばれるケータリングサービスの宴席料理を扱うお店とのことで、このあたりにも台南の食文化の特徴が表れています。

食にはそれぞれの土地の文化が現れます。

旅行が解禁になったら、すでに「ミシュラン」常連となっているお店はもちろん、今回、新たに南部の情報も加わった2022年の「ミシュランガイド」を手に、“台湾グルメ旅”を楽しみに来てくださいね。

Program Host

関連のメッセージ