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文化の台湾 - 2022-07-22_大暑

  • 22 July, 2022
文化の台湾
7/23は二十四節気の「大暑」。一年で最も暑さが厳しいとされている。(写真:CNA)

暑いですね~。台湾は毎日、35度越え。体感温度に至っては40度越えの毎日です。気温がぐ~っと上がって午後に一気に雨が降れば多少は涼しくなりますが、その雨が本当に半端なく、雷が鳴り響き、まさにバケツをひっくり返したような土砂降りとなるので、どっちがいいか、何とも言えません…。

日本も最近はかなり暑いようですが、皆さん、体調を崩したりしていませんか?

この暑さ、暦の上では明日がピーク。明日(7/23)は二十四節気の「大暑」です。「大暑」は、一年で最も暑さが厳しいとされています。

そこで日本では、この厳しい暑さで夏バテしやすい時期であることから、「“大暑”には栄養豊富な天ぷらを食べるといい」と言われていますが、台湾では、逆に「“大暑”に脂っこいものを食べるのはタブー」とされていることから、日本の習慣を話したら、びっくりされました。実際に天ぷらはそんなに脂っこくないんですけどねぇ。

では、台湾では「大暑」にはどのような習慣があるのかというと、「大暑」の頃は厳しい暑さで体に熱がたまりやすくなるので、熱を逃がす食べ物を食べよう!という習慣のようです。

でもここで注意なのが、身体を“冷やす”食べ物はNG。あくまで身体の熱を“逃がす”食べ物がいいんだそうです。

一体どのようなものが熱を逃がしてくれるのかというと、例えば、スイカやハトムギ、緑豆、そして真っ黒な植物由来の天然ゼリー「仙草」などだそうです。

そう言えば、台湾の豆花屋さんや、かき氷屋さんのトッピングの具材として大体どのお店にも準備されています。暑い夏にぴったりのトッピングだったんですね。

そして、パイナップル!

台湾では、「小暑吃芒果,大暑吃鳳梨(小暑にはマンゴーを食べ、大暑にはパイナップルを食べる)」と言われています。

パイナップルは、この「大暑」の時期が最もおいしいと言われていることや、ビタミンCなど栄養も豊富なうえに、暑さを逃し、喉を潤し、消化を助けるとされていることから、「大暑にはパイナップルを食べる」と言われているんだそうです。また“パイナップル”は台湾語の発音が、“幸運がやって来る”という意味の「旺來(おんらい)」の発音と似ていることから“縁起の良い食べ物”とされているため、「大暑吃鳳梨,今年就能旺旺來(“大暑”にパイナップルを食べると、その年は幸運がやって来る)」とも言われているそうです。

この他、「大暑」には、ショウガや山椒などを食べるといいともされています。

ショウガや山椒と言えば、身体を温める食材としておなじみですが、台湾では「冬吃蘿蔔夏吃薑,不勞醫生開藥方(冬に大根を食べ、夏にしょうがを食べれば医者いらず)」と言われているんだそうですよ。

ちなみに、この「大暑」は旧暦の6月15日に近いことから、通称「半年節」とも呼ばれています。これは、1年の半分がもう終わったという意味で、この日には「半年圓」と呼ばれる白玉団子のスープ、“湯圓(タンユエン)”を家族そろって食べるという習慣もあるそうです。

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「大暑」には、「脂っこいものを食べるのはNG」ということ以外にも様々なタブーがあって、「冷たいものを摂りすぎない」とか、「長時間エアコンにあたりすぎない」、「長時間日にあたりすぎない」、「夜更かしをしない」と言ったものがあります。

「大暑」のタブーは、伝統的な言い伝えというよりも、どれも、この暑さに対する身体を気遣ったものばかりですね。

でも、暑さから脱水症状や熱中症になりやすいので「長時間日にあたりすぎない」ようにと言われますが、農業社会ではそうも言ってられません。なぜなら、この時期は農家の人たちにとって、とても重要な季節とされているからです。

「大暑」の頃は、二期作の田植えが始まり、田んぼの水の需要が増えることから、もし十分な雨が降らなければ、休耕を余儀なくされてしまいます。しかし、台風シーズンを迎えると、強風や雨で農家の人たちの半年間の苦労が水の泡になることもしばしば。そのようなことから「大暑大落大死,無落無死(“大暑”は大雨が降れば降るほど収穫が悪くなる。大雨が降らなければ大丈夫。)」と言われ、「大暑」の頃の降雨量が稲の豊作・凶作に大きな影響を与えるとされています。

また、「大暑要熱透,才有好年冬(“大暑”が暑くなればなるほどその年の収穫がよくなる。)」と言って、「大暑」に暑さが足りないと、その年の収穫量に影響が出るとも言われています。

毎日の暑さや、午後にやって来る土砂降りに、「勘弁して~」と思ってしまいますが、この暑さも雨も、作物には大切なものなんですね。

明日(7/23)は二十四節気の「大暑」─。

「大暑」が暦の上では“一年のうちの暑さのピーク”とは言いますが、まだまだ暑い日が続きます。体調を崩さないように、外では無理をせず、中では身体を冷やしすぎず、身体をいたわりつつ、乗り越えましょう。

私は、暑い日には、台湾スタイルのパイナップルやハトムギ、仙草を食べて身体の熱を取りつつ、日本スタイルの天ぷらやうなぎを食べてスタミナを付けるという習慣を合わせて、元気に過ごしたいと思います。

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