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Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送文化の台湾 - 2021-10-15_東港迎王平安祭典

  • 15 October, 2021
文化の台湾
3年に一度、盛大に行われる「東港迎王平安祭典」。2011年には国の重要無形文化資産に指定されている。 2021年はその開催年、コロナ禍、開催が心配されたが、現在のところ予定通り10月24日から始まる。(写真:CNA)

台湾南部・屏東の著名な漁港、東港で、今月末10月24日から、「東港迎王平安祭典」が行われます。

この「東港迎王平安祭典」は3年に一度行われる台湾南部を代表する祭りで、東港エリアのほぼ全住民が参加すると言ってもいいほど親しまれている行事です。

台湾の神様といえば、航海の女神、“媽祖”を思い浮かべる人が多いと思いますが、台湾南部では“王爺”という、玉皇大帝が疫病の管理に遣わした、天に変わり地を巡行し、疫病を鎮めるとされている神様への信仰が熱く、「南の“王爺”、中部の“媽祖”、北の“城隍”」と言われるほど、特に南部エリアで有名な神様です。

「東港迎王平安祭典」は、その“王爺”を祀るというお祭りです。

その始まりは…

1684年、東港に下淡水巡檢司署が設置されると、東港エリアは徐々に発展していき、開拓移民の数も増加していきました。しかし、当時の開拓移民の生活は容易ではなく、疫病も多発していたことから、人々は疫病に対抗するため、 “王爺”を祀った「王船祭」と呼ばれる儀式を行うことで、疫病を追い払い、地域に広がる悪霊などの不浄なものを鎮め、地域全体の幸福と安全、平穏を祈願するという習慣が生まれました。

そして、言い伝えによると、1706年に“王爺”の分霊を迎えて「東隆宮」が建てられたことで、清朝時代以降、「迎王平安祭典」は主に「東隆宮」で行われるようになったとされています。

その「東港迎王平安祭典」は、“王爺”をお迎えして、疫病や悪霊を払うことを目的に、各地を巡礼し、様々な儀式を行った後、“王爺”を「王船」と呼ばれる船に乗せて火を放ち、天に送ります。

当初は疫病や悪霊を払うために始まりましたが、現在は平安を祈願する祭典となっています。地元の人たちはこの「迎王平安祭典」を非常に重視しています。

「迎王平安祭典」は、東港の「東隆宮」から始まり、南州の「溪洲代天府」、小琉球の「三隆宮」へと続いていきます。

中でも「東隆宮」の「迎王平安祭典」が最も歴史が長く、毎回、故郷を離れている人たちも、漁師たちも、みんな、祭りの前には戻ってきて参加するそうです。

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今年の「迎王平安祭典」は10月24日から31日まで「東隆宮」で、11月17日から11月22日までは「溪洲代天府」で、そして12月3日から12月9日までは「三隆宮」で行われます。

なお、この日程は、近年は旧暦の9月に行われることが多く、「東隆宮」でポエを使って神様にお伺いを立てて決定します。

そして「迎王平安祭典」では13の儀式が順に行われます。

①まずは、「角頭」と呼ばれる「リーダーの職務交代」

前回の「迎王平安祭典」が終わって3日後に、「角頭」と呼ばれるリーダーが次の「迎王平安祭典」でどの神輿を担ぐのかという抽選が行われます。

そう、祭りが終わったと思ったら、もう次の3年後の祭りが始まるんです。

②そして「王船の製造」

この祭りで重要な「王船」─。

祭りの最後には、火を放ち燃やすことで疫病などを運んでいき、地域の平穏を保ってくれるためのものですが、神を敬うために、この船は実際に航行できなければならないとされていて、本物の船の構造をまねて製造されるそうです。そのため2年も前から製造が始まります。

ちなみに、以前は物資が不足していたため、竹の骨組みに紙を張り付けて「王船」を作っていたそうですが、1973年になると木造の「王船」が作られ始めたそうです。

また「王船」の大きさは毎回、廟でポエを使って神様にお伺いを立てて決まるのですが、10メートル余りに達することから、製造には4か月もの時間がかかるそうです。

③そして「中軍府」と呼ばれる、“王爺”の先鋒隊の安置があり、

④清の時代の祝典儀式である「進表」が行われ、

⑤“王爺”を招く3日前に“王爺”が一時的にとどまる場所である「代天府の設置」をし、

⑥「請王」と呼ばれる“王爺”を迎える儀式が行われ、「迎王平安祭典」が正式に始まります。

⑦祭典期間中、集落内を練り歩く儀式が行われます。これはつまり厄除けを意味します。

⑧そして集落を練り歩き、「代天府」に安置される前には、火渡りの儀式が行われます。

⑨“王爺”が安置されてから、この地を離れるまで、朝晩必ず“王爺”を祀る「祀王」という儀式が行われます。

⑩そして、“王爺”を見送る前日の午後、「王船」が造船所から運び出される儀式が行われます。

その運び出される際、沿道の各家庭ではお供え物や身代わり人形などを準備して、家庭内の厄払いや、悪い運を持ち去ってもらおうと“王爺”に託します。

⑪“王爺”を見送る前日の晩には「王船」で法会が行われ、「疫病を鎮める儀式」が執り行われます。

⑫その後、「代天府」内で、盛大な宴が催され、“王爺”の苦労をねぎらうとともに感謝する意味が込められています。

⑬そして夜明けになると「角頭」たちが“王爺”を神輿に乗せ、「王船」と共に海辺へ行き、祭りのクライマックスである見送る儀式、“王爺”が載った「王船」を燃やし天に送る、通称:「焼王船」が行われ、祭りはフィナーレを迎えます。

この見送りの儀式では、準備が全て整うと、水路が開かれ、時間になると錨が仕舞われ、爆竹が鳴り響き、「王船」が燃やされ、天の川へと見送ります。

なお、「王船」が燃え始めると、銅鑼や太鼓を鳴らすのをやめ、大声で話さないように呼び掛けられ、古いしきたりに従い、“王爺”が離れたら、すぐに銅鑼や太鼓の演奏は中断し、その後3日以内は爆竹や太鼓を鳴らさず、戯曲の音も発しないようにするそうです。これは、一つには、“王爺”が再びこの地が歓迎してくれていると勘違いして戻ってこないようにするためなんだそうです。

3年に一度、盛大に行われるこの「東港迎王平安祭典」、2011年には国の重要無形文化資産に指定されています。

今年(2021年)はその開催年、コロナ禍、開催が心配されましたが、現在のところ予定通り10月24日から始まります。

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