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Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送文化の台湾 - 2021-10-01_新たに新竹市の伝統工芸無形文化資産に登録された、「傳統建築彩繪」と「古琴製作」

  • 01 October, 2021
文化の台湾
新たに新竹市の伝統工芸無形文化資産に登録された「古琴製作」。保存者として認定された新竹市出身の單志淵さんは40年以上も伝統的な製法にこだわり続けてきた。(写真:CNA)

台湾北部・新竹市と言えば“台湾のシリコンバレー”とも呼ばれ、IT産業が盛んな最先端の街というイメージですが、実は300年を超える歴史があり、伝統的な建物も数多く残る古都でもあります。

そんな新竹市では長年にわたって積極的に伝統工芸の保存に努めていて、近年「新竹市藝文資源普查(新竹市芸術文化資源調査)」を行い、新竹市の各伝統工芸師や芸術家を訪れ、精査して新竹市の工芸美術資源として保存を行っています。

これまでにすでに、「玻璃傳統技藝(ガラス伝統工芸)」、「木雕(木彫り)」、「漆藝(漆器工芸)」、「螺鈿工藝(らでん工芸)」が伝統工芸無形文化資産に登録されていますが、今年(2021年)、新たに「傳統建築彩繪(伝統建築塗装)」と、中国の古い伝統楽器「古琴製作」が伝統工芸無形文化資産に登録されました。

また、「傳統建築彩繪」の傅栢村さん、「古琴製作」の單志淵さん、そして「玻璃傳統技藝」の林瑤農さんが無形文化資産保存者として認定されました。

この今回、新たに伝統工芸無形文化資産に登録された2つの伝統工芸はどのようなものかというと、まず「傳統建築彩繪」は、天然の漆と鉱物や植物性の油を使って塗装する技術で、木造建築物を保護し、長持ちさせるために発展した伝統的な技法です。

台湾民間芸術の中でもひときわ芸術性に優れた工芸で、工法としては2種類。

一つは「彩」。これは、木で作られたものに塗料を塗ることで、木造物と漆喰の壁の下地を作ります。そしてもう一つは、絵画の「絵」。これは、純粋に芸術的な絵を描くこと。

つまり、表面の保護と美観装飾を目的として、木で作られたものの表面に塗装をして、さらに絵を描くことで華やかさを添え、空間全体を素晴らしいものにします。

道教の廟などに行くと目にすることがあると思いますよ。

今回、この「傳統建築彩繪」の保存者として認定された傅栢村さんは、廟の塗装作業に携わって60年。伝統的な技術を駆使して、様々な刷毛や塗料、沈金などを自ら作っています。

これまでに蓄積された豊富な廟の塗装経験から、「傳統建築彩繪」の熟練した知識と技術を持ち、その工法に長けている数少ない職人の一人でもあります。

そして、傅栢村さんの二人の息子さん、傅彥淵さん、傅彥勳さんもその技術を伝承しています。

そして今回、新たに伝統工芸無形文化資産に登録された2つの伝統工芸のもう一つ「古琴製作」。この“古琴”とは中国最古の楽器と言われていて、3000年以上の歴史を持つ、中国古典音楽において重要な楽器です。

当初は5弦でしたが、漢の時代に7弦となり、7本の弦を持つことから「七弦琴」とも呼ばれていて、日本の琴にある琴柱はなく、徽(き)と呼ばれるしるしが13あって、これに従って、左指で弦を抑え、右指で弾きます。

“古琴”の製作には最低でも1年半はかかるそうで、大きく分けて「木工製造」、「組み立て・調律」、「漆塗り・研磨」といった3つの工程が必要となります。

今回、その「古琴製作」の保存者として認定された新竹市出身の單志淵さんは、小さい頃から父親と共に、琵琶に似ている楽器、阮咸などの中国の伝統弦楽器の製作を学びました。そして父が書き残した製造工程を参考に、40年以上も伝統的な製法にこだわり続けてきました。

單志淵さんの“古琴”の製作手法は、ほとんど失われたとも言われる唐や宗の時代の伝統を守り続け、全て手作業で作られています。

ちなみに、單志淵さんは、ことを弾くことも、作ることもでき、父である單宗儀氏と、陳國興氏、李楓氏に師事し、“古琴”の2大流派の枠を超えて学んだことで、より“古琴”の音の要求を理解することができたそうです。

なお、この「古琴製作」は、今回、多元的な伝統工芸を保存するために、全国でも初めて「無形文化資産」として登録されました。

これで、新竹市の伝統工芸無形文化資産には、「玻璃傳統技藝」、「木雕」、「漆藝」、「螺鈿工藝」、「傳統建築彩繪」、「古琴製作」の6つが登録されています。

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