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Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送文化の台湾 - 2021-09-17_中秋節

  • 17 September, 2021
文化の台湾
民間行事は旧暦で行われる台湾では、2021年は9月21日が旧暦の8月15日にあたり、1年で最も美しい月とされる“中秋の名月”を愛でる節句です。「中秋節」。古くから、旧正月の「春節」、端午の節句である「端午節」と並んで“三大節句”のひとつとされている。(写真:CNA)

民間行事は旧暦で行われる台湾では、来週火曜日、9月21日が今年(2021年)の「中秋節」です。「中秋節」とは、毎年旧暦の8月15日にあたり、1年で最も美しい月とされる“中秋の名月”を愛でる節句です。台湾ではこの「中秋節」は古くから、旧正月の「春節」、端午の節句である「端午節」と並んで“三大節句”のひとつとされています。

この「中秋節」は、早くは儒教経典の一つ「周禮」の中に記載があります。ただ、旧暦の8月のこの日という説明はありませんでした。

では、「中秋節」の起源はというと、中国の神話伝説の一つとされている「嫦娥奔月」が有名です。その伝説とは…

遥か昔、突然10個もの太陽が現れ、強い光で大地を照らしました。暑くて暑くて、樹も草も作物も、全てのものをダメにして、人々は生きていけなくなっていました。そこで英雄・后羿が立ち上がり、9つの太陽を射落として、人々を救いました。

后羿はその功績により、王妃から飲むと天に上り、不老不死になれるという薬をもらいます。しかし、后羿は妻の嫦娥と離れたくなく、その不老不死の薬を嫦娥に預けることにしました。

ところが、それを見ていた后羿の弟子の蓬蒙が、その薬を奪おうと、后羿の留守中に嫦娥に薬を出すように迫ります。嫦娥はその薬を渡さないために慌てて薬を飲んでしまいました。

するとふわふわと体が浮き上がり、嫦娥は窓から空へと飛んで行ってしまいました。

后羿との別れを惜しんだ嫦娥は、その日ちょうど旧暦の8月15日で、月が明るく大きかったため、地球に最も近い月に立ち寄り、そこで不老不死となりました。

家に戻った后羿は心を痛め、毎年旧暦の8月15日には月に向かって嫦娥の好きだった食べ物などを並べて宴を開きました。

それが中秋の名月を愛でる「中秋節」の起源だと言われています。

また中秋節は、農作物の収穫時期で、民俗学者によると、中秋節の祭りは秋の豊作の祝が始まりではないかとしています。

そこで台湾では旧暦の8月15日は月を愛でるだけでなく、土地神様に感謝をする日でもあります。

台湾の民俗行事に触れたことがある方の中には、「あれ?土地神様の誕生日は旧暦の2月2日では?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。

古くからの言い伝えでは、土地神様の誕生日は2つあって、旧暦の2月2日と、この旧暦の8月15日とされています。

なぜ誕生日が2つもあるのかというと、民間で言い伝えられているものと、古典に記されているものが違うからなんです。

民間では、「土地神様の名前は『張福德』と言い、周王朝2年2月2日に生まれ…」と言い伝えられていて、旧暦の2月2日が誕生日とされていますが、「福徳正神真経」には、「旧暦の8月15日は神の誕生日で、農家の人や漁師たちは皆でそれを歓迎する」と記されていることから、旧暦の8月15日が土地神様の誕生日であるとされています。

この中秋の時期(=旧暦の8月)は農作物や果物が成熟する時期で、農家の人たちは収穫に感謝し、土地神様の誕生日を祝います。

そのような由来から、台湾では「中秋節」には中秋の名月を愛でるだけでなく、土地神様へお参りをしますが、それだけではありません。

「中秋節」に欠かせないものと言えば「月餅」です。

丸い月餅は“家族団らんを象徴している”ことから、この「月餅」を家族そろって食べることで、満月のような円満で幸せな家庭が築けるようにと願います。

ですが、実は「月餅」にはこんな言い伝えもあるんです。

中秋節に「月餅」が食べられるようになったのは元の時代だと言われています。当時、人々は元王朝の支配階級の残酷な統治に耐えられず、元王朝に対して立ち上がろうとしました。しかし、元王朝の兵たちは厳しく見張っていて、情報を伝えることは非常に困難でした。そこで、考え出された伝達方法が、「月餅」を使うこと。蜂起のリーダーである朱元璋は、「月餅」の中に「旧暦の8月15日の夜に蜂起する」という紙を入れ、人々に知らせることにしました。

でもみんなが「月餅」を食べるとは限りませんよね。そこで、「この冬、疫病が大流行する。かからないためには『月餅』を食べると良い」…という噂を流し、多くの人のもとにメッセージを届けたそうです。そして人々は準備を進め、元王朝を倒すことに成功しました。

それが、中秋節に「月餅」を食べるようになった由来だとされています。

伝統的な「月餅」と言えば、餡が入った、丸くて平たい形をし、表面は光沢のある花の彫刻のような模様となっているお饅頭のようなもの…というイメージですが、実際には餡が“入った”というよりも、たっぷりの餡を薄い皮で包んだような、なかなかボリュームのあるお菓子です。

そのため、最近ではカロリーを気にしてあまり食べない…という人もいるようですが、伝統的なお菓子ですので、この中秋節の前になると多くの人が「月餅」を贈り合います。

また、餡も小豆の餡だけでなく、タロイモの餡や、緑豆を使った餡のものだったり、月餅の形をしたアイスなど、様々な進化系の「月餅」も登場しています。

今年もちょうど今、有名店や有名ホテルでオリジナルの「月餅」を販売しています。

今年(2021年)の中秋節は9月21日。そのため、台湾では明日9月18日土曜日から4連休です。今年は新型コロナの影響によって、一部の地域では台湾の中秋節恒例の「バーベキュー」を禁止としていることから、仲間たちと集まってのバーベキューができず、例年よりも静かな中秋節となりそうですが、家で家族そろって一家だんらんの時間を楽しむようです。

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