Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送文化の台湾 - 2021-05-21_台湾の人たちはなぜ寅年に子供を産みたがらない?

  • 21 May, 2021
文化の台湾
台湾では寅年生まれは結婚式に列席するのを喜ばれないなどタブーが多いことから寅年に子供を産みたがらない人が多いが、実は寅年が2人そろえば“幸運の参加者”に、辰年とペアになれば最強の“龍虎”ペアとなり縁起のいい参加者となる。(写真:CNA)

先ごろ、CIA=アメリカ中央情報局が発表した「2021年世界出生率予測」によると、227の国や地域のうち、下位5位は香港、マカオ、シンガポール、韓国、台湾と、全てアジアの国や地域が占めていて、さらには台湾は最も低く、出生率はわずか1.07と予測されています。

内政部のデータによると、過去1年、新型コロナの防疫に成功したにも関わらず、2020年の台湾の新生児の数はわずか16万5,249人と、過去最低でした。また、2020年は初めて死亡数が出生数を上回った年となりました。

そして、今年(2021年)の第1四半期(1月~3月)に生まれた新生児の数はわずか3万4,917人と、昨年同期と比べ13.6%減少しました。

台湾では毎年、婚外子の割合は非常に少なく、ほとんどの夫婦は結婚して子供を産む計画であることから、今年の第1四半期の婚姻件数の方を見てみると、わずか2万8,000組に留まりました。これは、まだ新型コロナが台湾内でも猛威を振るっていた昨年同期の3万3,000組をさらに下回っています。

今年の婚姻件数が来年、再来年の新生児の数に決定的な影響を与えるとしていて、このペースで行くと今年から来年にかけての出生率のさらなる低下が懸念されます。

そしてさらに出生率の低下に追い打ちを掛けそうなのが、来年が「寅年」であるということ。

なんでも台湾の人たちは「寅年生まれの子供」をあまり望まないんだそうです。

そのため十二支の中で最も出生率が低く、新生児の数が少ない年であることが今でも多いそうです。

でも、なぜ「寅年生まれ」を望まないのでしょうか。

何でも、「寅年」は古くから「厄年」とされていて、寅年生まれの子供は攻撃的で気性が荒く、しつけが難しいと言われていて、特に年配の人はそう思っている人も多いそうです。

さらには、そのような考えから、大人になってからも寅年生まれは何かとタブーが多いため、寅年に子供を産むことを避けようとする人が多いんだそうです。

どんなタブーがあるのかというと、寅年生まれは気性の荒さや攻撃性の高さから、結婚式や新婚カップルの今後の生活に悪い影響を与えるとして、かつては寅年生まれの人は、結婚式に列席することも、花嫁さんの部屋に入ることもダメだとされていたそうです。

また、同じ理由から、新婦から遠ざけた方がいいとされています。もし遠ざけなければ、夫婦の不和や不妊の原因になるかもしれないとされていました。

また、特に女性の場合、自身の結婚に影響しないように、相手の家族に生まれた年を偽る必要があると言われていたそうです。

そして最も心が痛むのが、大切な親友や兄弟が結婚するとき、伝統的な家庭の場合は、礼儀として寅年生まれの人はサポートをすることもできず、一般のゲストとして参加するしかないということ。

花嫁さんをサポートする「ブライズメイド」や花婿さんをサポートする「アッシャー(グルームズマン)」、フラワーガールや、リングボーイ、媒酌人などをすることができないんです。

たとえ親族であっても、伝統的な考えの年配者たちから結婚式への参加を禁じられることもあるそうです。

また、虎の殺気が、新婚夫婦の縁起の良さとぶつかると考えられていて、妊婦さんの部屋や、生まれたばかりの子供を訪れたりしてもいけないとされてきました。

「寅年生まれ」と一言に言っても、1年12か月もありますし、性格も人それぞれ。なのにこんな扱いを受けてしまうなんて、「寅年生まれ」の人たちが不憫でなりません…。

そのため、自分の子供にそんな思いをさせたくない…という気持ちから、寅年に子供を産むのを避ける親御さんも少なくないようです。

しかし、最近ではそんな昔からのいわれを気にしないという人も増えていて、結婚式などでも他の人たちと同じようにサポート役で参加したりする寅年生まれの人も増えています。

それに、カップルが寅年生まれの同級生だったりすると、友人のほとんどが寅年となりますよね。それなのに、寅年は出席してはダメ、サポート役もダメ、スタッフもダメ!などと言い出したらきりがありません。

また、もし寅年生まれの方の子供が結婚することになったとき、自身の子供の結婚式には参加したいですよね。

そのようなことから、今では古い考えに縛られない人が多くいます。

しかも、実は「寅年生まれ」は、ちょっと組み合わせることでとてもおめでたい参加者に早変わりします!

2匹の虎という意味の中国語「雙虎」の台湾語は「相厚(xiang1hou4)」と発音し「仲良し」という意味です。その発音が「雙好(shuang1hao3)」と発音が似ていることから、“幸運”という意味に変わるんです。ですので、寅年生まれが2人ペアで参加すれば“幸運をもたらす参加者”に早変わり!

さらには、もし「ブライズメイド」や「アッシャー(グルームズマン)」の中に、辰年生まれの人を見つけたら「龍虎ペア」を組めば、最高に縁起のいい参加者になります。

「寅年生まれだから」と、自ら遠慮したり、のけ者にされることはありません。

古い考えには時折、時代と共に変わっていった方がいいものもあり、この「寅年生まれ」のタブーはまさにその一つではないでしょうか。

これから、「寅年生まれはいろいろタブーがあるから」…と気にせず、来年の「寅年」も、元気な子供たちがたくさん誕生することを願います。

ちなみに、この寅年生まれのタブーについて、台湾の結婚式などに関するネットのアドバイザーは、「もし伝統的な考え方の年長者がいた場合、最も重要なことは、その年長者と話し合い、コミュニケーションをとることだ」としています。

「年長者が尊重されていると感じることで、多くの事柄のコミュニケーションが取れ、調和を傷つける恐れもなくなる」とアドバイスしています。

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