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Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送文化の台湾 - 2020-12-18_冬至

  • 18 December, 2020
文化の台湾
冬至には「湯圓」を食べる習慣がある台湾では、毎年この時期は人気の湯圓のお店に長い行列ができる。(写真:CNA)

先日、番組の収録を終えていつもの時間にスタジオを出ると外が真っ暗でびっくりしたことがありました。気づけば日が随分と短くなっていますよね。それもそのはず、来週月曜日、12月21日は、1年で1番「昼の時間」が短くなる「冬至」です。

日本では「冬至」には「ん」の付くものを食べると“運がつく”と言われていることから、うどんや、南瓜(なんきん=カボチャ)を食べたり、湯船にゆずを浮かべて「ゆず湯」に入ったりしますよね。

では、台湾では「冬至」はどのように過ごすのでしょうか。今週は、台湾の「冬至」についてご紹介しましょう。

台湾で「冬至」というと一番に思い浮かぶのが、「湯圓(タンユエン)」。白玉団子のようなお団子を食べます。この「湯圓」は“一家だんらん”、“円満”の象徴とされていることから、「冬至」には家族みんなでこの「湯圓」を食べるんです。また、「湯圓を食べて、“陽の気”を取り込む」という意味があるそうです。これは、「冬至」を境に、それ以降は昼の時間が緩やかに長くなっていくことから、「冬至」を過ぎると“陽の気”が徐々に回復するとされていて、古くから「冬至」は、“陽が生まれる日”として、この日に“一家だんらん”、“円満”の象徴とされる「湯圓」で“陽の気”を迎えるという意味があるそうです。

「冬至」が近づいてくると、人気の「湯圓」のお店は毎日行列ができていますし、スーパーでも「湯圓」が大量に並んでいます。

現在では、「湯圓」中に、ピーナッツペーストや黒ゴマペースト、抹茶ペーストなどの餡を包んだものや、お肉が餡として入った「湯圓」がよく食べられていますが、元々は「冬至」に食べる「湯圓」は餡の入っていない、シンプルな紅白のものを、やわらかくなるまで茹でてから温かい砂糖水に入れ食べていたそうです。

でもなぜ紅白なのかというと、「冬至」は昼と夜の長さが逆転する日で、紅白の「湯圓」は「陰」と「陽」の入れ替わりを象徴しているんだそうです。また、諸説ありますが、赤い団子は「金」を、白い団子は「銀」を象徴し、縁起を担ぐためとも言われています。なお、中に餡を包むときは、赤い団子にはゴマペーストやカスタードなどの甘い餡を、白い団子はお肉の餡を包むそうです。

また、「冬至」の日にはよく年長者から、「湯圓を1つ食べると1つ歳をとる」と言われます。これは、子供への冗談というわけではなく、実は古くは周の時代から漢の時代の初期にさかのぼります。その当時の「年度」における1年の開始、つまり「新年」はこの「冬至」とされていたんです。そのため、この日は「添歳」と呼ばれる、年を重ねる儀式を行っていたそうです。

後に、詩人の陸游が作品の中で、「吃盡冬至飯便添一歲(冬至の食事をすれば一つ年を取る)」という表現をしたことから、「冬至大如年(冬至は正月と同じように重要)」という諺になっていきました。それが、「湯圓を1つ食べると1つ歳をとる」という観念につながっていったというわけです。

大人から「湯圓を1つ食べると1つ歳をとるよ」と言われて、早く大人になりたい子供たちはたくさんの「湯圓」をほおばり、逆に自身の年齢を気にし始める20歳を過ぎたあたりから特に女性はあまり食べたがらない…なんてこともあるそうです。

ちなみに、この「湯圓」、「冬至」の日だけでなく、旧正月から数えて15日目の満月の日である「元宵節」にも食べる習慣がありますが、「冬至」に食べる「湯圓」と、「元宵節」に食べる「湯圓」は違います。

「冬至」の「湯圓」を作るときは、もち米の粉に水を加えて団子を作ったり、ちょっと大きめに作った団子に餡を包んだりします。水分が多くてきめの細かい質感となります。

一方、「元宵節」に食べる「湯圓」は、まずは餡を分けて、水に浸した後、もち米の粉を振るって転がすという工程を繰り返し、餡にもち米の粉をコーティングするように作っていきます。そのため、餡には油や麦芽糖を加えることもでき、団子は柔らかく、形が不規則なのが特徴なんだそうですよ。

さて、台湾の「冬至」に欠かすことのできない「湯圓」ですが、食べ方にもタブーがあるそうです。

なんでも、「湯圓」を「奇数」の数食べるのはよくないとされています。それは、「奇数」の数食べると、取り残される…つまり独身の可能性が高まるからなんだそうです。ですので、「偶数」個、できるだけ赤と白のお団子をペアで食べると良縁を引き寄せるとされているそうですよ。

また、この「湯圓」にまつわるもののほかにも「冬至」のタブーがあります。民俗学の専門家によると、「冬至」の日は、遅くまで外にいてはいけないとのこと。「冬至」の日は、大体夕方5時、6時には空はすっかり暗くなり、「陰」の気が重くなり、「陽」の気が弱まるため、早く帰宅するようにした方がいいそうです。また、「冬至」の日は、全身「黒」や全身「白」の服は避けた方がいいそうですよ。

また、「冬至」の前後の「結婚」はタブーとされています。これは、「冬至」が伝統的なタブーの日であるから。

結婚の日取りとして、「四立四至」は避けた方がいいとされています。この「四立四至」の「四立」とは、二十四節気の「立春」「立夏」「立秋」「立冬」のこと。そして、「四至」とは、「春分」「夏至」「秋分」「冬至」のこと。

この「四立」それぞれの前日のことを「四絶日」といい、「四至」それぞれの前日のことを「四離日」と言って、「四離四絕,大事勿用(四離四絶には大切な行事を行ってはいけない」とされているからなんです。ですので、この時期に結婚することは不吉だとされているそうですよ。

つまりまとめると、台湾の「冬至」は、大切な大きな行事などは入れず、家族が集まって、みんなで「一家だんらん」、「円満」の象徴である「湯圓」を食べてのんびりと家で「陽」の気を貯めていくのがいいようです。

今年の「冬至」は、うどんやカボチャのほかに、台湾スタイルを取り入れてみんなで「湯圓」を食べてみてはいかがですか?

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