気候が温暖で湿度の高い台湾では、デング熱を媒介する蚊が最も好む環境です。記録に残っているだけでも、清朝末期にデング熱が大流行した事がわかっています。また日本統治時代にも大流行し、特に1942年には当時の台湾の人口の約八割にあたる500万人が感染したといいます。そして、1987年に南部の高雄市で、およそ45年ぶりにデング熱が台湾本土で発生して以降、およそ30年に渡ってほぼ毎年発生しており、特に今年は高雄市で流行しています。衛生福利部疾病管制署が9日に明らかにしたデータによりますと、先週1週間、新たな国内での感染者数が338件あり、この数は、1週間の感染者数として2003年以来最も多く、現在までで感染者は 1500人を越えています。台湾でデング熱は、毎年 10月から11月にかけてピークに達する事から、衛生福利部では、年間では 5000人以上の感染者を出した2002年並みに達する可能性も否定出来ないとしています。疾病管制署の周志浩・署長は 9日、今年のデング熱の感染情況について予想よりも厳しい情況だと指摘、蚊を駆除しなければ、抑えこむことはできないと強調しました。今週の台湾ミニ百科では、台湾のデング熱の事情について、そしてその予防対策についてご紹介します。
台湾ミニ百科(2014/09/10)台湾のデング熱事情、対策について
- 10 September, 2014