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Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送台湾ミニ百科(2021-05-26)演劇で媽祖様に感謝!萬和宮「字姓戯」

  • 26 May, 2021
台湾ミニ百科
台中市南屯区にある萬和宮。(写真:萬和宮提供/CNA)

最近、台湾での新型コロナウイルスの感染状況がかなり深刻になっていますね。台湾の新型コロナウイルス感染症対策本部、中央感染状況指揮センターは今月19日から、台湾全域における新型コロナウイルスの防疫警戒レベルを第3級に引き上げ、不要不急の外出を避けよう呼びかけ、室内5人、屋外10人以上の集会を禁止しました。また、台湾の小中学校、学校、高校、公立と私立幼稚園は6月14日まで休校と休園となっています。これにより、最近各種のイベントもオンライン開催となったり、キャンセルされたりします。

ところで、そんなほぼほとんどのイベントが制限されている中、台湾中部・台中市では、ある宗教イベントが先週、5月22日に予定通りに開催されたことが注目を集めています。

それは、台中市の南屯区にある道教の廟、「萬和宮」の「字姓戲(じしょうぎ)」というイベントです。

1. 「字姓戯」とは?

「萬和宮」は、航海の安全の守り神で、台湾で最も信仰されている女神、媽祖様を祀る廟です。「字姓戯」は、媽祖様を始めとする神様に感謝を表すため、劇団を招き、演劇をするイベントです。1825年に始まり、今までおよそ200年もの歴史があります。イベントは毎年の旧暦3月21日あたりに開催され、一回で75日もかかります。イベント期間中では、毎日の午後3時から5時まで、そして夜7時から9時までの2つの時間帯に、演劇が上演されます。

このイベントの特別なポイントは、主催者は、萬和宮の信者であり、苗字の違う複数の氏族であることです。

萬和宮が建てられている、台中市南屯区のあたりは、もともと中国大陸から台湾に渡ってきた12の氏族によって開発されたのです。この12の氏族は、地域の平和を祈願するため、みんなで資金を集めて、1726年に媽祖様を祀る「萬和宮」を建てました。

2. 「字姓戯」の由来

「字姓戯」の由来は、1824年、他の廟の媽祖の巡礼の隊列が南屯区を通ったことがきっかけだと言われています。媽祖の巡礼というのは、媽祖様の誕生日である、毎年の旧暦3月に、媽祖様のご生誕を祝うために、各地の媽祖廟でよく行われるお祝いの行事です。その隊列が通ることは珍しくありません。そのたびに、萬和宮は南屯区を管轄している媽祖廟として、お客さんに挨拶するのが礼儀です。1824年、萬和宮の信者たちはいつものように、媽祖様を載せた神輿を担いで、南屯にやってきた媽祖巡礼の隊列を迎え、少しの間、隊列とともに道を練り歩きました。

ところで、それが終わった後、神輿を担いだ信者たちが萬和宮に戻り、神輿を廟の中に運ぼうとするとき、どういうわけか、いきなり神輿が重くなって、どうしても中へ運ぶことができませんでした。

そこで、12氏族の代表者は、「筊(ポエ)」という、木製の赤い半月型の道具2つを投げて、媽祖様にお伺いをたててみたら、萬和宮の媽祖様は、自分の誕生日の祝賀行事には巡礼より、演劇をするよう指示しました。12氏族の代表はそれを知り、「これから毎年の旧暦3月21日以降、各氏族は祭事を行い、さらに劇団を招いて、媽祖様に演劇を捧げる」と約束したら、ようやく媽祖様から了承を得て、それまでに運べなかった神輿がすんなりと萬和宮に入ったそうです。

その翌年である1825年、萬和宮を建てた最初の12の氏族は、一日1つの氏族、交代で媽祖様に演劇を捧げるという方法に合意しました。

3. 12の氏族が送る「字姓戯」

この12の氏族は、張氏、廖氏、簡氏、江氏、劉氏、黄氏、何氏、頼氏、楊氏、戴氏、陳氏、林氏です。

12氏族は、予め決められた順番に従い、劇団を招き、媽祖様に演劇を送ります。そえによって、この演劇の形、ならびにこの年に一度の恒例行事は、「字姓戯(じしょうぎ)」と呼ばれるようになりました。「字姓戯」、つまり氏族が送る演劇、という意味です。

時代が進み、台中市南屯区で暮らす人が増えるにつれて、萬和宮の「字姓戯」に参加する氏族も増えました。今では12氏族ではなく、28もの氏族が参加しているそうです。ところで、各氏族が演劇を捧げる順番には、昔も今も変わらず、張氏が最初、林氏が最後、という決まりがあります。

張の一族が一番手である理由は、萬和宮で祀られている媽祖様は、もともと1684年、張国という人が、中国大陸福建省から招いたからです。そして「林」は、媽祖様がまだ人間だった頃の苗字です。張氏ではじめ、林氏で終わるのは、張国さんと媽祖様へのリスペクト、という意味合いがあるのです。

このように、萬和宮の定例宗教行事「字姓戯」は、1825年から今まで、197年も続いてきました。2011年11月1日、台中市役所はこのイベントを台中市の民俗類の文化資産に認定しましたよ。...

(編集:曾輿婷/王淑卿)

 

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