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台湾ミニ百科(2015/7/1) がん免疫治療のパイオニア、「唐獎」受賞者、本庶佑・教授インタビュー

  • 01 July, 2015
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本庶佑訪禮納里(1)
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唐獎得主本庶佑勉學子保持好奇心(1)

6月29日午後、台北市の国立台湾大学では、日本の京都大学大学院医学研究科の本庶佑(ほんじょ・たすく)客員教授による講演が行われました。

 

本庶教授は、医化学、分子免疫学における第一人者です。がんと免疫細胞とのメカニズムについての研究を進め、1992年に免疫細胞の動きを抑制する「PD-1(ピーディーワン)」という名前の分子を発見、そして1999年にその仕組みを解明、製薬会社と共同で、免疫を使ってがん細胞を攻撃する新たな免疫治療薬「抗PD―1抗体」の研究を進めました。

 

そして、2006年、実用化に成功。この免疫治療薬は、まずほくろのがん「メラノーマ」を対象として、昨年7月日本で認可されると、9月にはアメリカ、今年に入ってからEU(欧州連合)でも認可されました。また、今年アメリカでは肺がんの治療薬としても認可されました。本庶教授は現在、日本人で、最もノーベル賞に近い人物のうちの一人と言われています。

 

本庶教授は、昨年6月、台湾の大手企業グループ、潤泰グループのサミュエル・イン(尹衍樑)総裁が、東洋のノーベル賞をめざし創設した「タンプライズ(唐獎)」の「バイオ医薬」賞の受賞者に選ばれました。本庶教授は今回、中央研究院で行われる国際会議での講演、並びに冒頭でご紹介した台湾大学での講演などを行うため、26日から台湾を訪れました。

 

今回、台湾国際放送では、本庶教授にお話を伺うことができました。今週の台湾ミニ百科では、そのインタビュー音声を交えて、本庶教授の今回の台湾訪問についてご紹介したいと思います。

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