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Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送ようこそT-roomへ - 2021-06-02_LPGAツアー大会で初優勝の台湾の女子ゴルファー、徐薇淩

  • 02 June, 2021
ようこそT-roomへ
LPGA(全米女子プロゴルフ協会)のツアー大会、「ピュアシルクチャンピオンシップ」で見事、初優勝を果たした台湾の女子ゴルファー、徐薇淩(写真:大会公式サイトより)

 台湾では、5月の中旬から新型コロナウイルスの市中感染が急激に拡大しています。新型コロナウイルスの流行開始以来、抑え込みに成功し、世界において「優等生」と呼ばれてきた台湾、特に昨年6月からは、ほぼ「ゼロコロナ」といっても良い生活を送ってきただけに、市民のショックも大きくなっています。

 どうしても気分が暗くなってしまう中、明るい話題は台湾の人たちを勇気づけ、励まします。先日は、ある女性アスリートの活躍が台湾の人々を元気づけました。

 それは、26歳の女子ゴルファー、徐薇淩(シュー・ウェイリン)選手です。徐薇淩(シュー・ウェイリン)は、徐行運転の徐、くさかんむりに微妙のび、凌ぐという字の二水をさんずいに変えた字を書きます。

 徐薇淩(シュー・ウェイリン)選手は5月20日から23日にかけ、アメリカ、バージニア州のウイリアムズパークで行われたLPGA(全米女子プロゴルフ協会)のツアー大会、「ピュアシルクチャンピオンシップ」で見事、初優勝を果たしたんです。LPGAツアー大会で台湾の選手が優勝したのは、シュー選手で6人目という快挙でした。過去の5人の優勝者の中には、涂阿玉選手、ヤニ・ツェン選手、テレサ・ルー選手といった錚々たる名前が並びます。

 本日の「ようこそT-ROOMへ」では、台湾の女子ゴルファー、徐薇淩(シュー・ウェイリン)選手についてご紹介しましょう。

 シュー選手は1994年、北部、台北市生まれ、現在26歳です。7歳のときに初めてゴルフに触れました。お母さんが、シュー選手がテレビっ子になってしまうことを心配し、ゴルフコーチのお父さんに外に連れていって遊ぶようにお願いしたことがきっかけでした。そして、お父さんに連れられてゴルフ練習場に行ったシュー選手はいきなりクラブを握るとボールをしっかり飛ばしたそうです。そして、コーチのお父さんのもと、ゴルフを本格的に始めたシュー選手、中学2年から中学3年にかけ、スランプに見舞われましたが、このスランプを乗り越えると18歳でプロに転向しました。そして、2015年、LPGA(全米女子プロゴルフ協会)のツアー大会の出場権を獲得しました。身長は161センチと恵まれているとはいえませんが、たゆまぬ努力と負けん気、正確なプレーを武器に、世界レベルの舞台で戦ってきました。そして、シュー選手と共にアメリカに渡り、サポートしてきたお母さんの存在も忘れてはいけません。

(ジングル)

 今回の「ピュアシルクチャンピオンシップ」におけるシュー選手の戦いぶりをご紹介しましょう。実はシュー選手、この「ピュアシルクチャンピオンシップ」に、そもそも好成績を期待できるようなコンディションで臨んだわけではなかったんです。

 5月9日にタイで行われた「ホンダLPGAタイランド」に出場、39位タイだったシュー選手は、アメリカに戻り、ロサンゼルスで暮らしているお母さんと会うと、今度は、車で500キロ以上の距離を飛ばして、13日、アリゾナ州フェニックスで開催された全米オープンの予選会に出場しました。そして、36ホール、通算7アンダーの成績で7位タイに入り、プレーオフに進出、このプレーオフを勝ち抜き、見事、出場権を獲得しました。ただ、タイからの移動、そして、ほとんどの休みなしでの予選会出場とあって、シュー選手は、疲労感が抜けない中、この「ピュアシルクチャンピオンシップ」に臨むこととなりました。

 しかし、初日、シュー選手は、前半9ホールで2つのバーディーをマークすると、後半は12番ホールから3連続バーディー、5バーディーノーボギー、66の好スコアで、単独トップに立ちました。

 10番ホールからスタートした2日目は初日のような安定感はなく、出入りの激しい内容で1オーバー、通算4アンダー5位タイと、順位を落としました。

 続く3日目、シュー選手は3番ホールから5ホール連続バーディーをマーク、9番ホールでボギーを叩いたものの、後半も3バーディー、1ボギー、結局、この日65で周り6つスコアを伸ばし、通算10アンダー、1位タイに浮上しました。

 そして迎えた最終日、15番ホールまで、トップ、タイのトップ選手、モリヤ・ジュタヌガーン選手に2打差のリードを許していましたが、ジュタヌガーン選手がこの15番でボギーを叩いたのに対し、シュー選手はイーグルをマークし逆転、16番でもバーディーをとると、17番、18番とパーで回り、この日、トータル3アンダー、通算13アンダーで逃げ切り、嬉しいLPGAツアー初優勝を飾りました。シュー選手は、優勝賞金、19万5000万ドル(日本円にしておよそ2140万円)を獲得しました。

 2015年シーズンからLPGAツアーに挑戦してきたシュー選手は、これまでトップ10には10回入り、2018年には2位に入ったこともありましたが、優勝には縁がありませんでした。シュー選手は試合後、目をうるませながら、「この一勝を7年間待っていました。これまで頑張り続けることができたことが嬉しい」と喜びをかみしめました。

 161センチのシュー選手はまた、「女子ゴルフは、身長による制約を受けることが比較的少ないスポーツだといえます。身長が高くはなく、ドライバーでそれほど飛ばすことができなくても、正確なアイアンショットと、安定したパッティングで、切り開いていくことができます。これは、私がLPGAツアーで戦う上での、努力の方向性であり、かつ目標です」と胸を張りました。

 冒頭でもご紹介しましたが、今回の徐薇淩(シュー・ウェイリン)選手のツアー大会優勝は、新型コロナウイルス感染拡大で、沈んだムードとなっている台湾の人々を励ましました。

 シュー選手は、「この勝利にどんな意義があるかについては正直わかりません。でも、私は故郷に、前向きなエネルギーを届けたいと心から願っていました。信じていれば、願いは叶うと思えてもらえたら」と述べ、毎日の感染者数が早く、私の名前の音と一緒で「ウェイリン」、「0人」になりますように、と語りました。

 シュー選手はそして、「今、台湾の皆が新型コロナウイルスと戦っていること、国内のスポーツが軒並み休止となっていることをしっています。ただ、ここアメリカでは、台湾の選手たちも試合に出場しています。是非、台湾の選手たちを応援してください」と呼びかけました。シュー選手によりますと、最終日スタートの朝、たくさんの友人、ファンから励ましのメッセージを受け取り、こんなにも多くの人たちが応援してくれていた、ということを知ったそうです。

 今回の優勝で、世界ランキングを75位前後まであげたシュー選手、東京オリンピックの出場権もほぼ獲得しました。オリンピックが予定通り開催のあかつきには、リスナーの皆様も、台湾のシュー・ウェイリン選手に是非ご注目いただきたいと思います。

 

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