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Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送ようこそT-roomへ - 2020-12-23_Google検索ランキングの急上昇項目から台湾の今年を振り返る

  • 23 December, 2020

2020年も残り一週間あまりとなりました。この一年、リスナーの皆様が注目されたトピックは何でしたか。

 

 大手検索エンジンのGoogle先ごろ、台湾における2020年検索ランキングを発表しました。このうち、急上昇ランキングは、昨年と比較して 今年、Google で検索が急上昇したキーワードを指し、今年の話題が反映されたランキングとされています。

 

 台湾において、急上昇キーワードは、キーワード全般、人物総合、政治家、トピック、ドラマ、映画の6つのランキングが発表されました。人物総合、政治家のランキングは、亡くなった人は省かれています。

 

 本日の「ようこそT-ROOMへ」では、このGoogle急上昇ランキングの各項目からトップ5の紹介を通じ、台湾の今年を振り返っていきたいと思います。

 

 まずは、急上昇トピックのトップ5から見ていきましょう。5位は中華民国総統選挙でした。中華民国総統選挙は今年の1月11日、行われました。投票率が2008年以降最高の74.9%に達した総統選は、与党・民進党の公認候補、現職の蔡英文・総統と、頼清徳・元行政院長のコンビが全体の57.13%の得票率、817万票あまりを獲得、対立候補と目されていた最大野党・国民党の公認候補、韓国ユ・高雄市長、張善政・元行政院長のコンビに大差をつけ圧勝、蔡・総統は東アジアの女性元首として初めて再選を果たしました。

 

 蔡・政権は、一昨年の統一地方選挙では、経済政策などに対する国民の不満から苦戦を強いられましたが、若い世代を中心とした台湾主体意識の高まりに加え、昨年6月、香港で中国大陸への容疑者引き渡しを可能とする「逃亡犯条例」改正案への反対運動、いわゆる「反送中デモ」が発生、改めて中国大陸に対する脅威を覚える人が増えたことも、追い風となったといえそうです。新型コロナウイルス対策はもちろんですが、世界、東アジア情勢が混沌とする中、大きな影響をもつ中国大陸やアメリカと、どのような関係を築くか、蔡・総統の舵取りは非常に重要といえます。

 

 4位は、マスクの予約販売でした。台湾では、新型コロナウイルスが確認され、初めての感染者が明らかになった1月末こそ、マスク不足による混乱に見舞われましたが、政府はまずマスクの輸出禁止を決定、さらに台湾全域のマスクメーカーの製造分を一括して買い上げることを決定しました。同時に政府の指導により、工作機械メーカーが協力、従来のマスクメーカー以外の企業もマスク製造に加わり増産しました。

 

 供給についても、2月初旬には、国民保険証のシステムを活用した「マスク実名制」制度を導入、台湾全域6000あまりの薬局での購入が可能となりました。現在は、薬局での直接購入のほか、インターネットでの事前予約、支払いにより、コンビニエンスストアや大手スーパーマーケットでの受け取りのほか、コンビニでも予約、受け取りが可能となりました。

 

 購入枚数も当初は1週間2枚でしたが、製造量の増加にともない、現在は2週間に

9枚まで購入できるようになり、価格は一枚5元、9枚45元(日本円にしておよそ166円)です。また、この年末以降の予約販売分から2週間分が10枚40元(日本円およそ147円)と値下がりします。また、現在は各地の小売店で箱入りのサージカルマスクも購入できるようになりました。台湾が市中感染を抑え込んでいるのも、水際対策に加え、政府主導によるこうしたサージカルマスクの普及が一役買っている、といえそうです。

 

 3位は、ロト式宝くじ、「威力彩」の当選番号発表です。「威力彩」は威力、色彩のさいと書きます。「威力彩」は今年キャリーオーバーが47回続き、1等賞の金額が史上最高額となる台湾元31億2500万元(日本円にしておよそ114億6000万円)に達しました。その高額賞金が話題となり、普段は買わない人まで購入するなど大きな注目を集めましたが、7月27日、北部、台北市と内陸県南投県の2人が当てました。日本円で50億円、皆様は何に使いますか。

 

 2位は新型コロナウイルスでした。今年の急上昇トピックのうち、新型コロナウイルス関連は、さきほどご紹介した4位のマスクの予約販売のほか、10位に「労働者救済の為の貸付け」、9位に「安心な国内旅行の為の補助金」、8位に「ダイヤモンド・プリンセス号の集団感染」とトップ10内に4つ入りました。台湾は市中感染が8ヶ月発生しておらず、抑え込みに成功していますが、実質的な「鎖国」状態が続く中、インバウンド、アウトバウンドを支えてきた観光産業、ホテル産業、外食産業などは大きな打撃を受けています。

 

 1位は、アメリカ大統領選挙でした。選挙期間中、世界の主要国・地域の人々を対象にしたアンケートで、ドナルド・トランプ大統領の再選を希望している人が多かったのは中華民国台湾だけだった、というニュースもありましたが、これは台湾において、アメリカと中国大陸との関係が、両岸関係に及ぼす影響を憂慮している人が多いからともいえます。

 

 蔡・政権は、内政についてはリベラル路線で、多様性を重視した政策も多く、トランプ政権の基本路線とは異なるといえそうですが、同時に台湾では、アメリカには常に中国大陸を牽制してもらい、できるだけ台湾側に立っていていて欲しい、という願いをもつ人が少なくないんですね。

 

 ちなみに、アメリカ大統領選挙は、キーワード全般でもトップ、ドナルド・トランプ大統領は、急上昇の人物総合、政治家でもいずれもトップとなりました。一方、大統領選を制したジョー・バイデン氏は急上昇の政治家の4位でした。

 

 この他、急上昇の政治家の5位には、日本でもメディアで広く取り上げられている政治家で、ソフトウェアプログラマーのオードリー・タン女史が入りました。台湾ではもともと、天才デジタル大臣として、一定の知名度はありましたが、海外から大きな注目を浴びたことで、再び話題になったといえます。台湾社会のソフトパワー、柔軟性を象徴する一人ですね。

 

 このほか、日本関係では、日本のアニメ映画、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が映画のランキング1位となりました。日本で爆発的なヒットを記録しているこの映画、台湾でも10月30日に公開されると、大きな話題となり、今年台湾で公開された映画の興行収入でトップとなっただけでなく、従来の1位、2016年に公開された「君の名は」を越え、これまでに台湾で公開された全ての日本映画の興行収入ランキングでも、歴代トップとなりました。台湾でも大ブームなんです。

 

 2020年は、世界中が新型コロナウイルスの打撃を受けた一年となりました。ワクチンの開発、普及も含め、一日もコロナが早く収束し、来年は明るい話題の多いランキングとなることを期待したいと思います。

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