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Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送台湾ソフトパワー - 2022-03-15_ベテラン俳優「唐川」さん

  • 15 March, 2022
台湾ソフトパワー
3月13日にこの世を去ったベテラン俳優「唐川」さん。(写真:客家電視台提供/CNA)

台湾のベテラン俳優、唐川さんが3月13日、亡くなりました。69歳でした。唐川という名は芸名で、本名は曾均崧というお名前です。

唐川さんは、およそ半世紀にわたり、演劇、ラジオ、映画やテレビの出演および製作に携わってきた、台湾で有名な俳優です。

唐川さんは、1952年4月19日、台湾北西部・苗栗県の南庄郷で生まれました。1972年、二十歳の時に、中華民国・台湾の老舗テレビ局の一つ、中國電視公司(CTV)の俳優養成所を卒業し、俳優としての活動をスタート。台湾の二番目に大きいエスニックグループ、客家人の言葉、客家語、標準中国語、台湾最大の方言、台湾語を操り、台湾芸能界で半世紀以上に渡り活躍してきました。

中でも、長きにわたって、台湾の第2のエスニックグループ“客家”の人たちが話す言語「客家語」や、客家の文化の普及・継承に取り組んできていて、客家語で行うコント番組「日頭下月光光」の中の役柄「日頭哥(日頭兄さん)」

」のイメージで台湾の人たちの心に深く残っています。

後輩たちから、「川哥(川兄さん)」、「川爸(川パパ)」などと呼ばれ慕われていた唐川さん。とても熱い演劇人で、台湾の学校生活を描いた喜劇で、一部は日本でも放送されたことがある「麻辣鮮師(邦題:明星★学園)」や、台湾各地の田舎に伝わる物語や伝統的な言い伝えなどを取材し製作した、面白く、ためになる物語シリーズ「戲說台灣(英語タイトル:トラディッショナル・ストーリ・オブ・タイワン)」、2014年の台湾のテレビ・ラジオ番組賞「金鐘獎(ゴールデンベルアワード)」で10項目にノミネートされたドラマ「雨後驕陽(英語タイトル:Sun After The Rain)」など、テレビドラマや、映画作品に出演しています。

中でも、2008年には、客家電視(客家テレビ)の作品「神秘列車(ミステリー・トレイン)」で、「第43回金鐘獎」の「ミニドラマ/テレビ映画助演男優賞」を獲得、2010年にも同じく客家電視の作品「討海人」で「第45回金鐘獎」の「ミニドラマ/テレビ映画主演男優賞」を獲得。

昨年(2021年)にも、客家電視の客家語で「家」という意味の作品「窩卡」で、「金鐘獎」、「ミニドラマ/テレビ映画主演男優賞」にノミネートされました。

「金鐘獎」で2度も受賞をしていることから、唐川さんは、“金鐘最優秀男性俳優”という意味で、「金鐘視帝」と呼ばれていました。

ところが昨年(2021年)の3月、2度、脳卒中を起こし入院。

唐川さんの生前、最後の出演作品となったドラマ「茶金(Gold Leaf)」の撮影の際は、自身で運転をして撮影現場に来るなど、身体の調子もよく、脳卒中を起こす前兆は全く見られなかったそうですが、2021年3月に突然、右脳で脳卒中が起こり、入院期間中には肺炎のため、呼吸器病棟で治療が行われていました。

唐川さんのマネージャーによると、唐川さんは気管挿管されていたそうですが、意識はしっかりしていて、目も見えていて、時には客家電視の番組を見たりしていたそうです。

また、この入院中に奥さんから「窩卡」で「金鐘獎」の「ミニドラマ/テレビ映画主演男優賞」にノミネートされたことを聞いたそうですが、本当にうれしそうにしていたそうです。

今年(2022年)に入ってからは、教育部の「推展本土語言傑出貢獻獎(郷土言語普及功労賞)」の個人賞を受賞した唐川さん。

一度は病状も好転し、4月の70歳の誕生日を迎えるのを楽しみにしていたのですが、3月13日の夜23時10分、この世を去りました。

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昨年(2021年)の「金鐘獎」にノミネートされた作品「窩卡」は、実は大学生の卒業制作作品で、唐川さんは、客家の学生が客家の映画を撮るのを支援するために、出演料なしで出演するだけでなく、学生監督をテレビ局に連れて行き、映画の宣伝のサポートなども行っていたそうです。

「窩卡」の温晴・監督は、「金鐘獎」にノミネートされた際、「唐川・先生は私の第2のお爺ちゃんのようだ。彼がいたから、今日の『窩卡』がある」と感謝の気持ちを語っていました。

長年、客家語や、客家の文化の普及・継承に取り組んできたベテラン俳優の唐川さん。観る人が懐かしさを覚えるような素晴らしい作品をたくさん残しています。

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