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台湾ソフトパワー - 2022-01-04_台湾を代表するカラーガード隊「北一女」カラーガード隊

  • 04 January, 2022

日本はまだお正月休みの方が多いと思いますが、台湾では旧正月がメインのため、すでに昨日(1/3)、月曜日から普通通り仕事が始まっています。

ただ、そんな台湾でも、年越しのカウントダウンはイベントとして行われます。

そして、新年、1月1日の朝には、国旗掲揚式典が行われます。

そして、この国旗掲揚式典を始め、総統府で行われる大きなイベントの際に、毎回、華を添えるカラーガード隊がいます。

総統府のすぐ目の前にある、「台北市立第一女子高級中学(通称:北一女)」のカラーガード隊です。

「北一女」と言えば、台湾では知らない人はいないというくらい有名な、台湾最難関女子高と言われています。

「北一女」は、日本統治時代の1904年に、台北における女子高等教育の拠点として設立されました。

以来、台湾で最も歴史ある女子高等学校で、100年以上の歴史があります。

初代校長、尾田信直によって基礎が築かれた後、歴代校長によって、旧制女学校の学風が築かれました。

設立当初は、台湾に住む日本人を対象とした学校でしたが、1922年から台湾籍の女性の募集も開始しています。

戦後、中華民国政府が学校を接収し、その後、台湾の女子高等教育の中心として整備が進められてきました。

学校の教育理念はとても厳格で、全人格のバランスの取れた発展を重視し、人文と科学技術に等しく重きを置いた教育を行っています。台湾の女子高の最高峰とされていて、卒業生も各界で活躍をしています。

そんな「北一女」のカラーガード隊も台湾で最も長い歴史を持っています。とてもパワフルで、特色あるマーチングバンド隊で、数十年に渡り、学校の代表として、また市の代表として、さらには国の代表として、国内外の重大な式典でパフォーマンスを披露。「北一女」を代表する人気のチームであるだけでなく、半世紀以上に渡り、受け継がれている国宝級のチームです。

そんな「北一女」カラーガード隊は、1958年に、第11代校長、江學珠氏と、畢學富コーチの努力のもと設立されました。

そして、その5年後の1963年にセレモニー隊が結成され、1997年にフラッグ隊が結成されました。

歴代のメンバーは、ゼロから始め、名誉と責任感を持ち、厳しい自己管理の下、1年間の練習を経て、チームとしての力を発揮することができるようになり、人々を感動させる素晴らしい演出を行ってきました。

セレモニー隊結成以降、ライフル隊のフォーメーションの変化の技術が人々から称賛されるだけでなく、メンバーそれぞれも優れているとして、チームは注目されるようになり、1970年には、日本の万国博覧会で、1981年にはアメリカを訪れ、8つの州、10都市を巡る横断巡回公演を行うなど、台湾内のみならず、国外でも活躍しました。

また、フラッグ隊は社会的チームとして、原則として社会公益のために演出を行っています。

今年(2022年)も、新年の幕開けのセレモニーである「総統府 元旦国旗掲揚式典」で素晴らしいパフォーマンスを行い、セレモニーに華を添えた「北一女」カラーガード隊。

バンド隊隊長の廖于旋さんによると、「新型コロナが蔓延した期間は、やはり楽器を吹くためマスクを外さなくてはならないので、学校で練習することができなかった。10月ごろになってようやく学校で練習できるようになったのですが、それでも練習の時間を大切にし、みんな一生懸命にやっていた」とのこと。

また、儀仗隊の隊長、李瑄庭さんも、「新型コロナが蔓延した期間は、オンライン授業の方式で練習を行った。メンバーみんなが、皆さんに完璧な演出を披露したいと、家で努力を重ねた」と語っています。

昨年(2021年)は新型コロナの影響で一般客の参加がない上に、マスク着用でパフォーマンスに臨み、今年(2022年)も、やはり新型コロナの影響で満足な練習時間が取れない中、時間を有効に使い全力でセレモニーに向けて準備をするなど、ここ2年は厳しい条件の中での出演となっていますが、そんな中、素晴らしいパフォーマンスを披露した「北一女」カラーガード隊に元気をもらったという人も少なくありません。

そして、このカラーガード隊にあこがれて「北一女」を目指す生徒も多くいます。

台湾の多くの人たちの心を盛り立て、セレモニーに華を添えてくれる「北一女」カラーガード隊。これからも、様々な式典やイベントでそのパフォーマンスを見ることができると思います。

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