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台湾ソフトパワー - 2021-11-16_台湾最高齢・黃德成さん

  • 16 November, 2021
台湾ソフトパワー
先日、110歳の誕生日を迎えた台湾最高齢の黃德成さん。(写真:2020年の誕生日に蔡・総統と面会した際/CNA

日本は長寿国として知られていますが、実は台湾も平均寿命は長く、しかも伸びています。

内政部の発表によりますと、昨年(2020年)の台湾人の平均寿命は81.3歳となり、過去最高を更新しています。

男性は78.1歳、女性は84.7歳でいずれも過去最高を更新していて、10年前の2010年と比較すると2.1歳プラスとなっています。

そんな台湾で、最も高齢者の比率が高いのが台湾南部・嘉義県。人口の20.84%を高齢者が占めています。

その中に台湾最高齢の男性がいます。嘉義県水上郷に住む黃德成さん。その黃德成さんが、先日(11/14)、旧暦での110歳の誕生日を迎えました。

黃德成さんは、登録されている身分証によりますと、民国2年(1913年)生まれですが、会う人皆に、「干支は鼠、中華民国と同い年なんだ。登録に出すのが遅かったんだよ」と話していて、今年(2021年)で110歳となります。

110歳という年齢だけでも驚きですが、黃德成さんの息子さんによりますと、黃德成さんは、昨年まで午前中は一人で100メートルほど歩いて近所の人を探しに行き、お茶やお喋りを楽しんでいました。そして午後にも外に散歩に出かけていたそうです。

ところが、年明けに原因は不明ですが倒れてしまい、病院に運ばれました。医師の診断では、100歳の時に木から落ちて脳を損傷した疑いがあり、入院と手術を勧められたのですが、黃德成さんは手術をしたくないとして、今は家族が付き添って外出をしています。

黃德成さんの娘さんは、黃德成さんのことを、とても楽観的な性格で、生活は規律正しく、毎日決まった時間に食事をし、散歩をし、お茶を飲み、昼寝をする。訪れた人のことはほぼ全員認識していて、相手の名前も呼ぶと話しています。とてもしっかりされていますね。

また、数年前に黃德成さんは入れ歯にしたそうですが、これがとてもよかったそうで、正常にご飯を食べることができるようになり、好きな食べ物を食べられるようになったそうです。

黃德成さんは甘いものが大好きで、今でもサトウキビを噛むのが大好きだそうで、家族がサトウキビを切って渡してそれを噛んでいるそうです。また、普段はピーナッツを食べるのが好きなんだそうです。

健康に好きなものを食べられるというのは元気の源なのかもしれませんね。

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先日、110歳の誕生日を迎えた台湾最高齢の男性、黃德成さん─。

昨年(2020年)の誕生日の際には、蔡英文・総統がお祝いに駆け付け、一緒に会話を楽しんだのですが、その際に、若い頃に日本人に引き連れられて南シナ海で兵役に就いたことがある黃德成さんは、蔡・総統に、「南シナ海に2年兵役で行っていたが、命拾いした。総統が私に会いに来てくれて本当にうれしい、とても幸せなことだ」とコメント。また、「総統が武器を買うために資金を蓄えているのは正しい。中国はずっとプレッシャーをかけてきている。もし中国と戦うことになったら、この杖で戦う」と語るなど、お元気で勇ましいコメントをしていました。

今年のお祝いは、黃德成さんの娘さんやお孫さん、後輩など30人以上が集まり、お昼に自宅でバースデーケーキを囲んで110歳の誕生日を祝いました。

黃德成さんは、笑顔で「ハート」のジェスチャーをして見せたりして、みんなと一緒にお祝いの食事を楽しんでいました。

最近は、少し耳が遠くなっているそうですが、その振る舞いや態度は110歳という年齢を感じさせない、お元気な様子を見せていました。

かつて長寿の秘訣は、“腹八分目”ならぬ“腹七分目”。朝は5時過ぎに起き、まずは牛乳を飲んでから朝ご飯を食べる。生活はシンプルで規則正しくし、夜は9時に眠ることと語っていました。

若い時は苦しく、日々の流れが遅いと感じていたが、今振り返ってみると、100年という月日はあっという間に経っていたと話していた黃德成さん、これからもお元気で長生きしてほしいですね。

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