:::

Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送台湾ソフトパワー - 2021-08-17_東京オリンピック銀メダリスト①(楊勇緯・選手/戴資穎・選手)

  • 17 August, 2021
台湾ソフトパワー
オリンピックでの活躍はもとより、“子犬系男子”として多くの日本人女性を魅了したと話題の楊勇緯・選手。それだけでなく、その礼儀正しさ、柔道精神への精通さなどで年齢性別問わず多くの人から人気を集めている。(写真:体育署提供)
台湾ソフトパワー
“台湾で最も愛されている選手”の一人とも言われている“バドミントンの女王”、戴資穎・選手。今回のオリンピック期間中に世界のスポーツ選手がフェイスブックで新たに獲得したフォロワー数で50万人超の増加で世界最多だった。(写真:体育署提供)

柔道男子60キロ級「楊勇緯」選手

東京オリンピックが閉幕して1週間が過ぎました。台湾では、自身の競技終了後に一足先に帰国していた選手たちが2週間の隔離期間を終えて練習に復帰し始めているようです。

まだオリンピックの余韻冷めやらぬ中、今週の台湾ソフトパワーでは、台湾の銀メダリスト4組の中から、2人の銀メダリストをご紹介したいと思います。

まずは、今回の東京オリンピックで、台湾のメダル第1号となった柔道男子60キロ級の「楊勇緯(ヤン・ヨンウェイ)」選手。

柔道男子60キロ級と言えば、日本の高藤直寿・選手が金メダルを獲得しましたよね。楊勇緯・選手は、その決勝戦での対戦相手ですので、まさに試合を観ていた!という人も多いと思います。

決勝戦では互いに譲らない接戦で、楊勇緯・選手はなかなか得意の寝技に持ち込むことができず、最後は反則で敗れました。

しかし、その戦いに日本でも「楊勇緯・選手のスタミナがすごい」、「すごく強かった」と高評価だっただけでなく、試合終了後にお互いをたたえ合った姿を見て「見た目だけでなく中身もイケメンだった」などと話題となり、日本のツイッターで「台湾の選手」がトレンドワードにまでなりました。

ちなみに“子犬系男子”の楊勇緯・選手は「多くの日本人女性を魅了した」と話題になりましたが、台湾でも「國民老公(国民の旦那さん)」と呼ばれ人気となっています。

そんな楊勇緯・選手は、台湾南部・屏東生まれ、台湾中部・台中育ち、台湾原住民族の一つパイワン族をルーツに持つ現在23歳。

母親が柔道選手だったことから、小学校3年生の時にお兄さんと共に柔道教室に行き始めました。そこでお兄さんが奮闘する姿を見て柔道に興味を持ち、憧れ、小さい頃から「オリンピックで金メダルを取る」と言っていたそうです。

そんな楊勇緯・選手を見続けてきた、台湾の東京オリンピック柔道訓練チームの訓練指導委員の許淑慧氏は、「柔道は『心・技・体』を重んじる。トレーニングの過程は辛いもので、耐える心があるかどうかは見てわかる。彼は自主トレーニングを休まない。コーチが作るトレーニング表は他の選手と変わらないがなぜ彼のパフォーマンスが素晴らしいのか。それは彼が全力を出しているからだ」と語っています。

また、オリンピック後、台湾の経済雑誌「天下」がリモートで行ったインタビューで楊勇緯・選手は、「柔道がまさに自分の人生を変えた」と語り、ピシッとした正座姿で、柔道とは礼儀作法がとても大切なスポーツであること、同じ柔道の精神を共有する相手への敬意、そして、技をかけるときに相手を守ることも大切であることなど、日本柔道創始者である嘉納治五郎の柔道精神について話してくれたそうです。

柔道の哲学を学び、饒舌に語る楊勇緯・選手に、インタビュアーも「これがわずか23歳の選手だなんて!」と驚いていました。

そんな楊勇緯・選手が世界の舞台で頭角を現し始めたのはここ3、4年。今回、初めて出場したオリンピックで銀メダルを獲得、しかもそのメダルは日本柔道の聖地である日本武道館で獲得したこと、また、今回の東京オリンピックでの台湾第1号メダルであり、台湾柔道界において初のオリンピックのメダル獲得と、台湾柔道の歴史を大きく変えました。

しかし、本人は「これで気を抜くのではなく、自分の目標は金メダルだ」と語っていて、今後の活躍も期待されています。

バドミントン女子シングルスの「戴資穎」選手

そして、今日ご紹介するもう1人の銀メダリストは、バドミントン女子シングルスの「戴資穎(タイ・ツーイン)」選手。

BWF(世界バドミントン連盟)世界ランキング1位で、「羽球球后(バドミントンの女王)」とも呼ばれる戴資穎・選手。今回は3度目のオリンピック出場となりましたが、これまで数々の国際大会でメダルを獲得している彼女も、オリンピックのメダルはまだ手にしておらず、今回の東京オリンピックでの金メダルが期待されていました。

試合では順当に勝ち進み、迎えた決勝戦。対戦相手は中国の陳雨菲(チェン・ユーフェイ)選手。これまでに国際大会で18回対戦したことがあり、対戦成績は戴資穎・選手が15勝3敗と勝ち越していましたが、このオリンピックの決勝戦では1-2で惜敗しました。ただ、戴資穎・選手にとって初のオリンピックのメダルとなる銀メダルを獲得しました。

そんな戴資穎・選手は“台湾で最も愛されている選手の一人”とも言われています。その理由は、そのバドミントンの強さはもちろんのこと、謙虚な態度や練習の時の妥協しない精神などから多くのファンから尊敬され、愛されています。

戴資穎・選手がバドミントンのラケットを持ったのは7歳の時。父親がバドミントン好きだったことが影響して始めました。12歳の時に甲組リーグの選手になり、2009年、15歳で国際大会に出場するようになりました。

そして2016年に香港オープンでチャンピオンに輝いて以降、女子シングルスの世界ランキング1位となりました。

長年世界各地で試合に参加してきた彼女ですが、実は小さい頃からアトピー性皮膚炎を持っていて、毎回遠征の際には、気候や食べ物にも慣れないといけないし、もし宿泊先の清掃が不十分だと皮膚が痒くなったり発疹ができたり、時には熱を出すこともあることから、いつもマイ布団、マイ枕、乳液、マスクなどを持参しなければならないそうです。

また、今回の東京オリンピックでは副反応が身体やプレーに影響することを心配してワクチンを打たずに臨んだそうです。

今回のオリンピック後、引退も示唆している彼女。自身の体調管理や周りからの期待によるプレッシャーなどもあった中、それらを感じさせない彼女の素晴らしいプレーに多くの人が惜しみない拍手を送りました。

ちなみに、戴資穎・選手が銀メダル獲得の感謝の気持ちを自身のフェイスブックに書き記したところ、136万を超える「いいね」が付きました。これはフェイスブック社によるとオリンピック開催期間中に世界のアスリートによって投稿された文章としては最多の「いいね」の数だったそうです。

そして、世界のスポーツ選手がフェイスブックで新たに獲得したフォロワー数でも戴資穎・選手は50万人超の増加で世界最多でした。

また、オリンピック開催期間中、インスタグラムのフォロワー数が最も伸びた台湾のスポーツ選手も戴資穎・選手でおよそ61万4000人増。そして2位は、前半で紹介した柔道男子60キロ級の楊勇緯・選手のおよそ44万1200人増だったそうです。

惜しくも金メダルには一歩及びませんでしたが、多くの人の心に残る試合を見せてくれた2人。銀メダル獲得、本当におめでとうございます。

Program Host

関連のメッセージ