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Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送台湾ソフトパワー - 2021-08-10_東京オリンピック金メダリスト

  • 10 August, 2021
台湾ソフトパワー
ウエイトリフティング女子59キロ級で金メダルを獲得した「郭婞淳」選手。(写真:ロイター通信/TPG)
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バドミントン男子ダブルスで金メダルを獲得した王齊麟、李洋ペア(麟洋配)。(写真:CNA)

ウエイトリフティング女子59キロ級金メダリスト 「郭婞淳」選手

新型コロナによって1年の延期の後、開催された「東京オリンピック」が8月8日、閉幕しました。

今回のオリンピックでは台湾の選手も大活躍し、過去最高の金メダル2つ、銀メダル4つ、銅メダル6つの、合計12のメダルを獲得しました。そこで、今週の台湾ソフトパワーでは、東京オリンピックで金メダルを獲得した2組の選手をご紹介したいと思います。

まずは、今回の東京オリンピックで、台湾の金メダル第1号となった、ウエイトリフティング女子59キロ級の「郭婞淳」選手。

「郭婞淳」選手は台湾原住民族の一つである阿美族の出身で、本名はアミ語で「Tana」と言います。

今回の東京オリンピックでは、両手でバーベルを握り、一気に頭上まで持ち上げて立ち上がる「スナッチ」で103キロ、そしてプラットフォーム(床)からいったん鎖骨の位置までバーベルを持ち上げ、次の動作で頭上に差し上げる「クリーン&ジャーク」では133キロを記録し、合計で236キロと、「スナッチ」、「クリーン&ジャーク」、「トータル」の全てで女子59キロ級のオリンピックレコードを更新し、見事「金メダル」に輝きました。

「郭婞淳」選手は、2016年、リオオリンピック、ウエイトリフティング女子58キロ級で銅メダル、2018年にはアジア競技大会、ウエイトリフティング女子58キロ級で金メダルを獲得、ウエイトリフティング世界選手権では2013年、2017年、2018年と3度金メダルを獲得しています。

2017年には「クリーン&ジャーク」で142キロを記録し、当時の女子58キロ級「クリーン&ジャーク」の世界記録となりました。

そして国際ウエイトリフティング連盟総会で2018年に階級調整が行われた後、現在の女子59キロ級において、「スナッチ」、「クリーン&ジャーク」、そして「トータル」の3つの項目で世界記録を持っています。

そのため、今回の東京オリンピックでは、当初から金メダルへの期待が高かったのですが、その期待は時に大きなプレッシャーとなります。しかし「郭婞淳」選手は、そんな大きなプレッシャーをはねのけました!

そんな「郭婞淳」選手は、1993年生まれの現在27歳。生まれたとき、へその緒がクビに巻き付いていただけでなく、未熟児として誕生したそうです。

また、シングルマザー家庭で育ち、母親は仕事に出ないといけないため、祖母に育てられました。

生活は苦しく、家賃が支払えず、住む場所を転々とし、工事現場に臨時で建てる仮設の建物に住んだり、親戚の家に住んだり、時には台東の県議会の床に寝て過ごしたこともありました。しかも朝ご飯を買うお金もなかったりしたそうです。

そんな彼女、台東の中学校に通っているとき、陸上部やバスケット部に加入しましたが、中学3年の時にウエイトリフティングの全国大会で、女子53級で金メダルを獲得。その後、高校に上がってからウエイトリフティングに専念し始めました。その後の活躍は先ほどご紹介した通り!

ただ「郭婞淳」選手は、今回3度目のオリンピック出場ですが、オリンピックの金メダルだけがまだ手にしていませんでした。しかし今回、見事にその“夢の”金メダルを獲得しました。

最後は「クリーン&ジャーク」で自身が過去に打ち出した世界記録を超える141キロに挑戦し失敗したものの、大差をつけての金メダル獲得に、プラットフォームに倒れこんだ彼女の表情はとても充実した素敵な笑顔でしたね。

彼女にとってもオリンピック3度目にして初の金メダル、そして台湾にとってもウエイトリフティングで初の金メダルとなりました。

バドミントン男子ダブルス金メダリスト「麟洋配」

そして、今回の東京オリンピックで金メダルを獲得したもう一組は、バドミントン男子ダブルスの王齊麟、李洋ペア。

日本でもペアの競技では、バドミントンの“ナガマツペア”や“フクヒロペア”とか、卓球の“みまじゅんペア”というような呼び方をしますが、台湾でも、王齊麟、李洋ペアのことを王齊麟選手の“麟”、 李洋選手の“洋”という字に、“ペア”という意味の“配る”という字を書いて「麟洋配」と呼ばれています。

世界ランキング3位の「麟洋配」ですが、今回の東京オリンピックでは予選リーグ初戦でまさかのインドのペアに敗北を喫しました。しかし、二人はその敗北によって逆にプレッシャーから解放されたようで、その後はイギリスのペア、そして世界ランキング1位のインドネシアのペアを打ち破り、トーナメントへとコマを進めました。

そして、準々決勝では日本の渡辺勇大、遠藤大由ペアを2-0で破り4強へ。準決勝でも、世界ランキング2位のインドネシアのペアを相手に2-0で勝利し、最後、決勝では世界ランキング6位の中国のペアを破り、台湾バドミントン史上初のオリンピックでの金メダルを獲得しました!

この「麟洋配」、ペアを組んだのは2019年からですが、台湾バドミントンで“お互いを最もよく知るペア”と言われています。なぜかというと、二人は中学校の同級生なんです。

ただ、王齊麟選手は中学時代にすでに有名になっていたのに対し、李洋選手は2軍の選手で、二人の道のりは大きく異なっていました。

しかし、2018年末、李洋選手がチームを替わり、王齊麟選手と正式にペアを組むことになりました。

それぞれの進んだ道で研鑽を積み、そしてまた二人の歩む道が交わって、共に戦うことになった「麟洋配」。

ペアを組んでわずか2年ですが、二人の間には、プレーにも性格にもお互いを補う“阿吽の呼吸”があり、数々の国際大会で好成績をマーク。2021年のBWF(世界バドミントン連盟)スーパーシリーズで15連勝し、3連覇を達成しています。

そんな彼らの相性の良さにファンたちは「早く結婚しなよ」と盛り上がっているのですが、以前、取材を受けた際に実は、二人の誕生日が、中華圏のカリスマミュージシャン周杰倫(ジェイ・チョウ)と、その奥さんの昆凌(ハンナ)と同じ日だという事を話していた映像をネットユーザーが見つけ、「真実の愛だ」とか、「バドミントン会の夫婦ペアだ」などと言われています。

なお、優勝を決めた最後のプレイはライン際ギリギリにシャトルが落ちたため、審判補助システム(=ホークアイ)による映像判定となったのですが、その判定の結果はライン上に落ちたという「IN」判定で「麟洋配」の勝利が決定しました。

そんなことから、その緑に白のラインのコートのライン上にシャトルが落ちたことを表すグレーの丸が付いた「IN」判定の映像をデザイン化したイラストやグッズが今、台湾で数多く登場。

「麟洋配」が台湾に戻ってきた8月4日には、新型コロナの感染症対策本部・中央感染状況指揮センターの陳時中・指揮官をはじめとした“防疫ファイブ”と呼ばれる5人がそろってその「IN」判定をデザインしたマスクを着けて定例会見に登場するなど、台湾中で「麟洋配」旋風が巻き起こっています。

ウエイトリフティング女子59キロ級の「郭婞淳」選手も、バドミントン男子ダブルスの王齊麟、李洋ペアも、共にその競技で台湾に初のオリンピック金メダルをもたらした2組。その活躍に多くの台湾人が沸きました!金メダル獲得、本当におめでとうございます!

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