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台湾ソフトパワー - 2020-07-07_身近な環境問題から生まれた台湾の発明品たち

  • 07 July, 2020
台湾ソフトパワー
クラウドファンディングで注目を集めていた開いて洗え、くるくる巻いてコンパクトに収納・持ち運びができるマイストロー。
台湾ソフトパワー
台湾のコンビニでお馴染みの不織布網袋。ドリンクサイズもあります。

日本では今月7月1日から全国の小売店で、プラスチック製のレジ袋を有料にすることが義務付けられましたね。

そんな中、今、日本で台湾のコンビニで使用されている持ち帰り袋に注目が集まっているという話題を耳にしました。いったいどのような袋なのかというと、繊維を織らずにシート状にした「不織布」でできていて、1枚の四角い不織布の中央にお弁当などものを置き外側の端を持ち上げると網状の袋となるんです。今日は「七夕」ですが、まるで七夕飾りにの「網かざり」のような見た目もかわいらしい袋になります。

この網状の袋のすごいところは、同じサイズのもので、丸い形の弁当も、楕円形の形の弁当も長方形の形の弁当もどれでもフィットして傾きません。数年前、この袋を初めて見た日本人旅行者が「画期的!」だとツイートしたものが、今、レジ袋有料化の波を受け脚光を浴びているようです。

そんな画期的な袋を考えたのは、台湾中部、彰化の頼社長。台湾では2002年以降、無料レジ袋の減量に取り組んでいて、政府機関や私立学校、百貨店、量販店、スーパー、コンビニ、ファストフードなどでレジ袋の無料提供を禁止としました。それを受け頼社長は、ある程度の重量にも耐えられる不織布が今後、ビニール袋に取って代わる!と思いつき、台湾で最初に不織布手提げ袋の特許をとりました。その目の付け所がさすがです。

ただ、不織布のテイクアウト袋はビニール袋と比べ、コストが3倍近くかかることから値段も同様に高くなるため、最初は店側も出し渋ったりしていましたが、今では台湾のコンビニエンスストアですっかりおなじみの袋となっています。これからレジ袋有料化政策への対策として、この台湾発の「網状不織布手提げ袋」が日本でもおなじみになっていくかもしれません。

 

そしてもうひとつ、台湾で生み出された日本でも販売されているエコ商品があります。それは「サトウキビのストロー」。

早くから環境問題に取り組んでいる台湾では昨年2019年にはさらに、店内飲食の際のプラスチックストローの提供が禁じられました。台湾はタピオカミルクティーなどのように、トッピングを加えた飲み物も多く、それをストローで飲むことで口当たりや食感を楽しむ部分もあるため、やはりストローは使いたい。でも環境保護も大事…と、ステンレスのストローを使ったり、ガラスのストローを使ったり、紙のストローを使ったりと各店舗試行錯誤しています。

そんな中、2018年に台中市にある朝陽科技大学の卒業生である黄千鐘さんが、自身の知識を生かし、サトウキビの搾りかすと、PLA(ポリ乳酸)でストローを作り出しました。“リサイクル”ではなく、生分解かつ100%天然成分の “アップサイクル”の製品です。少しカフェ色がかったわずかに透け感のあるストローは、口に触れたときの感覚も従来のストローと大差なく、耐久性にも優れ、そしてほんのりと甘さがあります。ユーザーにとっても使いやすい上、廃棄したあとは水と二酸化炭素へと分解されます。

その画期的なアイテムは、フランスのモンペリエ国際発明展で金賞を獲得しました。今では日本でも販売されているので見たことある、使ったことあるという人もいるかもしれませんね。

 

このほかにも、台湾のサイトでは、使い捨てではない“マイストロー”開発プロジェクトへのクラウドファンディングも行われていました。

“マイストロー”というと、ステンレス製やガラス製のものが多く、箸箱サイズであることや、何より洗いにくいので衛生状態が気になるといった悩ましい問題があります。そこで、A Plastic Projectというプラスチック業者が、使い捨てではない、開いて洗え、くるくる巻いてコンパクトに収納できるストローを開発。また、素材は医療用にも使われるクラスのポリプロピレンを主成分とし、ストローを開け閉めできるか、巻くことができるかといった機能に合うよう研究を重ねて完成させています。このクラウドファンディングは目標額の20万台湾元(日本円およそ73万円)を大きく上回る1,288万9,538元(およそ4,727万円)を集めました。

このように、台湾では身近なところから環境問題も考えつつ、新たな発明を生み出す力にあふれています。エコ商品を見かけたら、もしかしたらそれは台湾発のものかもしれませんよ。

(編集:中野理絵/王淑卿)

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