6月15日午後、台湾南部の高雄国際空港に、たくさんの人が集まりました。一人の外国人修道女Marie-Therese Felderさんを見送るためです。修道女は今年82歳。32歳のときに、スイスからはるばる台湾にやってきて、まるまる50年間、台湾のへき地医療に携わり、貧しい人や苦しんでいる人たちに暖かい手を差し伸べ続けてくれた、いってみれば、台湾の恩人です。50年間という、とても長い年月を台湾で過ごしてきたので、「葛玉霞」という漢字の名前もあり、台湾の人たちからは、親しみを込めて「葛修女(葛修道女の意)」と呼ばれています。最近病気がちで、移動も車椅子に頼ることが多くなっていたという葛修道女、故郷スイスに戻ることを決めた最大の理由は、このまま台湾にとどまって、台湾の人たちの税金でまかなわれている健康保険制度のお世話になって、台湾に負担をかけるのは心苦しい、というものでした。50年間台湾のために尽くしてくれ、最後は、台湾の負担になりたくないといった葛修道女の心遣いに、台湾の人たちは、深い感動を覚えました。
台湾ソフトパワー(2015/06/23)台湾の人たちを感動させた外国人「葛修女」
- 23 June, 2015