今週お送りする歌は、台湾の3人組パンクバンド、怕胖團(PAPUN BAND/パパン・バンド)による「請記得揍我一拳」です。直訳しますと、「私を一発殴ることを忘れないで」という意味です。英語の曲名は、「Remember to Punch Me In The End」です。
一見ふざけたような歌ですが、これは、ベース担当の大寶(Bo Huang/ボウ・ホァン)と、その父親の物語からインスピレーションを得て創作された歌です。
ボウ・ホァンは幼い頃、両親の離婚により、父親に対する印象は、あくまでの顔見知りだったそうです。そんな親子関係に転機が訪れたのは、2021年、ボウ・ホァンの父親ががんにかかったことが発覚されたからです。父親の治療に付き添ったボウ・ホァンは、父親との交流を深めるにつれて、父親とは良い友人の関係になりました。
パパン・バンドのボーカル、閃亮(Shiny Hsieh/シャイニー・シエ)はこの歌を、ボウ・ホァンとその父親に贈りたいと話しました。人生に限りはあるけれど、だからこそ、昔の誤解や争いで後悔するより、今を大切にしたほうがいいです。どうしても氣が済まないことがあれば、いつか世界の果て、つまり天国で再会したら、私を一発殴ることを忘れないでねという歌です。
(編集:曽輿婷/王淑卿)