リスナーのみなさまは、緩和ケア、緩和医療という言葉を聞かれたことはおありですか。これは、老衰のほか、末期がん、重い心臓病など完治の見込みがない患者そして家族が、患者が人生の最期を迎えるまで、質の良い生活、人生を送ることができるよう、苦痛をやわらげるための身体的、精神的なケアや医療を行うことをいいます。
そして、こうした緩和ケア、緩和医療に関連して、近年、QOD(quality of death)という言葉が注目されています。直訳すると「死の質」という意味になりますが、緩和医療や緩和ケアの総合的な質を指すことばです。
さきごろ、イギリスの経済誌『エコノミスト』の調査部門、エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が、このQODに関する指数「quality of death index」を発表しました。
調査結果によりますと、対象となった世界80の国・地域の中で、中華民国台湾は6位、アジアの国・地域でトップであったことがわかりました。1位はイギリスでした。
本日の数字の台湾では、EIUの「quality of death index」における中華民国台湾の順位「6」をキーワードに、台湾における緩和医療、緩和ケアの現状についてご紹介いたしましょう。