今日ご紹介するキーワードは「有線耳機」。
「耳機」とは“イヤホン”のこと。つまりこれは“有線イヤホン”のことです。
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昨日(1/8)は、日本では18(いちはち/イヤー)の語呂合わせから「イヤホンの日」だそうですね。最近は、街を歩いていると、ワイヤレスイヤホンをしている人をよく見かけますよね。皆さんも使っていますか?
モバイル機器の進化と共に、イヤホンも以前のコードがある“有線”のタイプから、自由に動き回れて、デバイスから離れた状態でも音楽を楽しめるので便利とワイヤレスイヤホンに注目が集まるようになり、Bluetooth対応のスマートフォンの普及によって多くの人が使うようになりました。
私は、あまり移動中などは音楽を聴いたりしないのと、仕事でイヤホンを使う際には“有線イヤホン”の方が色々な機器に接続できるので、今でも“有線イヤホン”ユーザーなんですが、たまに外で“有線イヤホン”を使うことがあると、「え~!まだ有線イヤホン使ってるんだ」と思われるかなぁ…なんて考えてしまうこともあります。
ところが、最近、台湾の若い人たちの間でも“有線イヤホン”が再び人気となっているんだそうです。
数年前から、ワイヤレスイヤホンはなくしやすいという点や、バッテリー問題を理由に、有線イヤホンに戻したという人の話題はありました。
きっと皆さんも、1度は「なくした!」という話を聞いたことがあるのではないでしょうか。または自分もなくしたことがあるという人や、落ちているのを見かけたことがあるという人もいるかもしれません。
ワイヤレスイヤホンといえばコードがないので自由に動き回れるし、バッグの中でコードが絡まったりしないという利点はあるのですが、一方で小さいので落としやすい、なくしやすいというデメリットもあります。また、ペットや子供が誤って口にしてしまった!という経験がある人も少なくありません。
またワイヤレスイヤホンは、電波状況が悪かったり、バッテリーが切れたりすることがあることに不満を抱き、充電もいらず、なくしにくく、さらには価格も安く手に入る!という有線イヤホンに戻す人もいるようです。
ですが、昨年(2024年)辺りから、若い人たちの中でまた違った理由から有線イヤホンを選ぶ人が出てきました。
その理由の一つが「ファッション」として─。
昨年の夏ごろから、有線イヤホンを首にかけたスタイルのファッションを取り入れてた有名人がちらほらと現れ、それを真似する若者が出てきています。
そこには別に音質や利便性は求められていないんだそうです。
そしてもう一つの理由とは…「エモい」から─。つまりどこか「レトロな感じ」があるからなんだそうです。
日本のドラマを観ている人が今でも多い台湾では、日本の若者同様、平成を舞台にした日本のドラマの中でカップルが有線イヤホンを片方ずつ使って同じ曲を聴く…というシチュエーションに憧れる人が少なくないようです。
先日もSNSにあるネットユーザーが、昨年(2024年)に公開された日台合作映画「青春18×2 通往有你的旅程(青春18×2君へと続く道)」で、主演のグレッグ・ハンと清原果耶が電車の中で有線イヤホンを片方ずつ使って一緒に曲を聴いているシーンの写真と共に、「イヤホンを二人で一緒に使うときのトキメキがわかる人、今でもいる?」と書き込んだところ、共感する声が多数上がっていました。
更には、2022年にNetflixで配信されたドラマ「first love初恋」や、2021年の映画「花束みたいな恋をした」でも有線イヤホンを共有するシーンがあったと紹介しているネットユーザーもいました。
まさにそのような感じで有線イヤホンを共有するドキドキを楽しんでいた世代としては、それを「エモい」、「レトロ感」と言われるところに月日の流れを感じますが、でも時代が変わっても、そして日本と台湾、場所が変わってもあのシチュエーションは同じようにトキメキを感じるんですね。
実用的な理由からだけでなく、ファッションアイテムとして、そしてエモーショナルなトキメキアイテムとして、有線イヤホンが2025年、台湾でも注目のアイテムとなりそうです。