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ナルワンアワー(月曜日) - 2022-06-20_「ミスねぶた」に選ばれた初の外国人、呉詠心さん

  • 20 June, 2022

新型コロナによる制限は今もまだ続いていますが、世界中で少しずつではありますが以前の生活に戻ろうとして来ています。

日本も台湾も、この2年、中止を余儀なくされていたイベントなどが今年は復活してきていますよね。

そんなイベントの一つ、青森で3年ぶりに開催される「青森ねぶた祭」を前に、先日、「第49回 ミスねぶたコンテスト」が行われ、グランプリに台湾出身の呉詠心さんが選ばれました!

外国籍の人がグランプリに選ばれたのは49年の歴史の中で初めてだそうです。このニュースは台湾でも各メディアで報じられました。

現在25歳の呉詠心さんは、台湾北部・新北市の出身。

2015年に新北市の新北工業高校を卒業後、日本の上智大学に進学。そして初めて旅行で青森市を訪れ、現地の人や文化の美しさに惹かれ、国際交流員に応募したことがきっかけで2年前から青森で生活をしています。

今回、この「ミスねぶたコンテスト」に応募しようと思ったきっかけは、2年前に青森ねぶたミュージアムを訪れた際、大型の山車灯籠に惹きつけられ、また夜のとばりが下りて山車灯籠が動いたのを見たときとても感動し、このイベントを推進していこうと決めたんだそうです。

今回、45人の応募があり、コンテストには書類審査を通過した12人が出場。その中から呉詠心さんを含む3名のグランプリが選ばれました。

「まだ実感が湧かないが、この機会に青森ねぶた祭、青森の観光をPRしていきたい。けっぱります」と青森の方言を交えて喜びのコメントをしていた呉詠心さん。

これまでのグランプリは地元の人や日本人でしたが、世界的にも有名となった“ねぶた”のPRに外国人による国際的な視点と観点を取り入れ、さらには中国語、英語、日本語を使って宣伝するというのはプロモーション方法としてとてもよさそうですね。

今後は、まず8月に日本国内での宣伝活動があり、「あおもり10市大祭典」や、「東北復興大祭典なかの」と言った祭りでプロモーションを行うほか、日本全国の伝統的な祭りが集結する「ふるさと祭り」などにも出席する予定だそうです。

元々、国際交流員と言うことで、現地の住民たちに台湾を紹介する講座を行ったり、教育機構で講演を行ったりしている呉詠心さん。

講座をする中で、とても印象深かったのは、初めて幼稚園で子供たちに台湾の子供たちの遊び「蘿蔔蹲(大根スクワット)」を教えたところ、大笑いしながら楽しく遊んだだけでなく、駆け寄ってきて「すごく楽しかった」と言ってくれる子もいたと語っています。

また、他にも、青森市民への講演の際に、台湾に旅行に行ったことがあるという人が多いことに気づいたそうで、しかも、写真を見せてくれて、「台湾好きなの、コロナ後にはまた行きたいと思っている」と言ってくれて、とても感動したとも話しています。

これまでも青森で、日本と台湾を結んできた呉詠心さんですが、これからは「ミスねぶた」として、台湾と日本の懸け橋になりたいとしています。

任期は2022年8月1日から、2023年7月31日までの1年間。

残念なのはまだ海外プロモーションの部分においては、実際に行くことができず、まずはオンライン方式の企画となっていますが、もし年末にツアーが解禁となれば、もっといろいろな企画ができるかもしれないと期待しています。

また自由に行き来ができるようになったら、台湾で青森のプロモーションを行ったり、逆に青森で台湾の旅行客を迎えて紹介をしたりと、呉詠心さんの本領が発揮できそうですので、早くお互いに自由な旅行が解禁となって欲しいですね。

これからの呉詠心さんの活躍が楽しみです。

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