東日本大震災の際に、台湾からたくさんの義援金や支援をいただいたことへの感謝の気持ちを届けたいと、日本台湾交流協会が日本の108人の人気漫画家に特別にサイン入りイラストを描いてもらい、台湾巡回展を行っていましたが、昨日(4/17)ついに最終地である台南市での展示も終了しました。
台湾には日本の漫画のファンが多くいますし、この展示されているイラストには、多くの漫画家がサインとイラストだけでなく、そこにあわせて「謝謝」「ありがとう台湾!」など台湾の人たちへのメッセージも添えられていたことから、多くの人が観に訪れていました。
そして、漫画と言えば今、台湾の漫画家の活躍もめまぐるしく、日本の漫画界からも注目を集めていますが、台湾文化コンテンツの産業化と国際化を促進する独立行政法人「台湾クリエイティブ・コンテンツ・エイジェンシー(TAICCA)」が8日、「クリエイティブ・コミック・コレクション(CCC創作集)」デジタルプラットフォームと、日本の角川グループが協力することを発表しました。
どのような協力をしていくのかと言うと、日本の角川グループが、「クリエイティブ・コミック・コレクション(CCC創作集)」のデジタルプラットフォームから日本市場で有望な潜在能力がある台湾の漫画家の作品を選び、日本語に翻訳して、毎月平均のべ2億人以上が閲覧しているという日本の「コミックウォーカー」のプラットフォームに載せるという事です。
「台湾クリエイティブ・コンテンツ・エイジェンシー(TAICCA)」は、翻訳やマーケティングのリソースに投資し、台湾の漫画家の露出や拡散を強化していくそうです。
第1弾として、「コミックウォーカー」に載る「クリエイティブ・コミック・コレクション(CCC創作集)」の作品は4つ。
①Gene「殤否(ここの「殤」は未成年者の死の意味、否は心が死んでいても生きてみようかと自分に聞くという意味)」
②漢寶包「幻鏡少女ALICE(マジック少女アリス)」
③艾莉柚「貓妖傳(猫の伝説)」
④布里斯「海倫娜與大野狼先生(ヘレナとオオカミさん)」
この4作品です。
今、ご紹介した日本語のタイトルは、中国語のタイトルをそのまま直訳しただけですので、今後、どのようにタイトルが訳されるのかも楽しみですね。
「台湾クリエイティブ・コンテンツ・エイジェンシー(TAICCA)」の李明哲・院長は、今回の提携を通して、一つは日本市場で有望な潜在能力を持つ台湾の漫画を日本に打ち出すこと。そしてもう一つとして、日本のコミック編集者の経験を活かして、台湾のコミック作品がより国際市場のニーズに近づけるようにすること。それに加えて「台湾クリエイティブ・コンテンツ・エイジェンシー(TAICCA)」傘下の「クリエイティブ・コミック・コレクション(CCC創作集)」デジタルプラットフォームや漫画の拠点が漫画の題材や人材を育てることによって、台湾の漫画産業が国内から国際的な市場に広がる道へとつないでいきたいと語っています。
また、この提携は、初期段階では、漫画家と作品が中心となっていますが、将来的には台湾の各出版社も加わり、海外翻訳連載と台日共同制作プロジェクトへと拡大していくことを期待しているほか、これをきっかけにさらに多くの日本の出版社やプラットフォームと提携して、台湾の漫画が日本の漫画市場に進出できるよう期待しているとのことです。
台湾の漫画も今後、日本、そして世界へとどんどん広がっていきそうです。