日本はそろそろお正月気分が明けようとしていますが、台湾は旧正月がメインとなるため、今はまだ“年末”モード。旧正月に向けて大掃除を始めようか…というところです。
そんな中、一昨日(1/8)、台南市の「漁光島」で、台湾在住日本人と台湾人が協力して、大規模なビーチクリーンが行われました。
この「漁光島」は、安平漁港と商港に隣接する安平区の小島で、面積はおよそ400ヘクタール、島の半分以上が森林におおわれていて、その林道はウェディングフォトの撮影スポットとしても人気となっています。
そして、砂浜は砂が白く、写真映えすることから週末になると多くの人が訪れます。
ただ、毎週休みが明けると、砂浜には多くのゴミが残されています。
そこで、台南市日本人協会が呼びかけ、台南弁護士公会、月牙湾マラソンサークル、東東レストラングループ、奇美食品などが応じ、「漁光島」周辺の清掃活動を行いました。
この日は、朝6時半に集合だったにもかかわらず、およそ150人が参加。台南市の環境保護局からも職員が派遣され、日台、そして官民一緒になって清掃を行いました。
およそ2時間にわたる清掃活動で集まったゴミはなんと大きなゴミ袋10袋分!そのゴミの多くは、たばこの吸い殻や、空き缶・空き瓶、そしてプラスチックでした。中には、誕生日ケーキの箱までも!この砂浜で誕生日のお祝いをした後、ケーキの箱を放置したまま帰ってしまったのでしょうかね…。
それらのゴミは全てまとめて回収。
清掃後は、奇美食品が提供した肉まんや野菜まん、しょうが茶などを楽しんで、清掃活動が終了となりました。
この台南市日本人協会は、昨年(2021年)の7月に設立されたばかりですが、とても積極的に日本と台南の交流活動を行っていて、これまでにも台南市立図書館総館に絵本を寄贈したり、親子で楽しむ絵本のワークショップを行ったり、食べ物を準備して地方の学生をクリスマスイルミネーション活動に招待したりと、台南と日本をつなぐ、様々な活動を行っています。
今回のこの清掃活動は、台南市日本人協会が他の団体と共に行った初の「日台友好」イベントとなりました。
この活動には台南市の黄偉哲・市長も現場に訪れ、「旧正月が近づき、家の大掃除をしているころ、公共環境も清掃が必要だ。日本の友人たちの清掃活動にとても感謝している。市民のみなさんも、台南の美しい景色を守るよう自分たちでも気を付けよう」とコメント。
台南市のニュースリリースでは、台湾と日本は、東日本大震災や、新型コロナなどで苦しんでいるとき、お互いに助け合ってきた。台南と日本も密接に交流をしている。今回の「漁光島」の清掃活動は、台南の人々と、日本の人々の共同の努力によって達成された素晴らしい結果を再び見ることができたとしています。
台南市日本人協会の野崎孝男・理事長は、このイベントで、台南と日本の友好関係をさらに強化するとともに、日本でも新年を迎える前に大掃除をするので、皆さんにきれいなビーチで新年の美しい日の出を迎えて欲しいと語っています。
そして、台南市日本人協会では、今後も台南で地域ボランティアを通じて、日台の交流促進を図っていきたいとしています。