台湾では、街のあちらこちらに日本語の表記があることに驚いたという方も多いのではないでしょうか。しかもそれが看板や観光案内だけでなく、公共サービスにおいてもオフィシャルで日本語の表記があったりもします。
そして近年は、日本語の表記の他に、様々な言語の表記を目にするようになりました。
台湾では今、国際結婚やその他の理由により台湾に移り住んだ外国籍の「新住民」たちが増えていることから、中国語と英語だけでなく、使用率の高い言語の表記や案内が増えています。
台湾に来られた際に、台北新交通システムMRT(台北メトロ)を利用されたことがある方は、券売機の表示がいろんな言語に切り替えられるのを見たことがあるかもしれませんね。
現在、台北メトロの券売機は中国語(繁体字/簡体字)、英語、日本語、韓国語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、マレー語、タイ語、ベトナム語、インドネシア語の12か国語に切り替えることができます。
そして来年(2022年)から、今度は台湾の郵便局のATMにも日本語が登場するそうです。
現在、台湾には3,000台以上の中華郵政のATMがあるのですが、中国語と英語によるサービスのみとなっています。
ところが、中華郵政によりますと、来年(2022年)から新たにインドネシア語、ベトナム語、タイ語、そして日本語のサービスが始まるとのことです。
台湾は、中国からの「新住民」が最も多く、「新住民」全体の61.82%と大多数を占めているんですが、次いでベトナムが19.55%、インドネシアが5.45%、香港・マカオが3.47%、フィリピンが1.84%、タイが1.66%、カンボジアが0.76%を占めています。ちなみに、日本人は8番目に多く「新住民」の0.98%を占めています。
このように、東南アジアからの「新住民」が多いこと、そして日本語に関しては、台湾を訪れる日本人観光客が多いことから、今回、まずはインドネシア語、ベトナム語、タイ語、日本語の4言語をATMのサービスに追加することになったんだそうです。
これは、特に台湾に移住したばかりの人にとっては、とても助かるサービスだと思います。
私も台湾に住み始めて最初に持った口座が郵便局だったんですが、どのボタンが「引き出し」で、どのボタンが「振り込み」なのか中国語も英語もさっぱりわからず、ATMの前で友達と一緒にスマホで翻訳をかけながら悪戦苦闘した思い出があります。
まぁ、それも今となってはいい思い出で、いい経験なんですが、やはりお金に関することは生活に関わってくるので、不安は少しでも減らしたいですよね。
ですので、このATMに日本語サービスが増えるというのは本当に便利になると思います。
しかも、中華郵政によりますと、同じく来年(2022年)から、他の銀行の金融カードを持っている人が、台湾の郵便局のATMで現金を預けたりすることができるようになるそうです。
ですので、もし持っている銀行のATMが日本語対応していなくて毎回、悪戦苦闘しているようであれば、日本語サービスがある郵便局のATMで、日本語の表示で確認しながら他の銀行のサービスを利用する…という事もできるようになりますね。
旅行で来られて口座を持つことはほぼないかと思いますが、もし今後、台湾に住む、もしくはビジネスで関わるなどの理由で口座を持つことがあるとしたら、ちょっと言葉に自信がないときに、日本語表記があるととっても便利で安心ですね。