台湾を代表する書店と言えば書籍を中心に、雑貨やカルチャーなども楽しめる大型複合店舗「誠品書店」。日本人にもファンが多いお店ですが、その「誠品書店」の日本第1号店「誠品生活日本橋」が2019年に東京・日本橋のコレド室町テラスにオープンし、まもなく2年になります。
初めて中華圏を飛び出してオープンした日本橋の店舗には、元々「誠品書店」を知っていたという人や、台湾好きだけでなく、本のラインナップや店の雰囲気、体験、台湾の雑貨や台湾関連イベントなどを目的に多くの人が足を運んでいます。
一方、台湾には日本のブックストア「蔦屋書店」が進出していて、現在、台湾に6店舗展開しています。
ちなみに、「誠品書店」が日本に進出したときに、「蔦屋書店」に似ていると思った人も多かったようですが、実はおしゃれな「蔦屋書店」は「誠品書店」をモデルにしたと言われています。
なお、「蔦屋書店」が台湾に進出したのは2017年で、実は「誠品書店」が日本に進出するよりも先に台湾に進出してきています。
その「蔦屋書店」が2017年11月に台湾2号店目としてオープンした、台北市松山エリアの店舗「TSUTAYA BOOKSTORE松山駅前店」を今回、MRTと在来線台湾鉄道が乗り入れる「松山」駅と直結する商業施設「CITY LINK松山1号店」の3階に移転し、8月20日にリニューアルオープンしました。
今回の移転リニューアルによって、売り場面積も移転前のおよそ2.3倍になったという店舗は、木製の棚や天井が落ち着く暖かい雰囲気の空間。照明も優しく、ゆったりとした気持ちで本選びが楽しめます。
その取扱書籍数も、リニューアル前と比べておよそ1.5倍の3万冊となり、ビジネス書、児童書、文具雑貨の品揃えもアップしています。
また、TSUTAYA限定のプライベート雑貨や、日本から輸入した「TSUYATA BOOKSTORE」でしか手に入らない文具雑貨もそろえているほか、さらには、台湾の街のあちらこちらで見かける台湾の人気コーヒーチェーン「LOUISA COFFEE」も入っていて、コーヒーと共に本をゆっくりと楽しめる空間となっています。
…と、ここまでだと、あまりこれまでの店舗と、そして台湾を代表する書店「誠品書店」などとあまり変わらないような気がしますが、今回注目されているのが「SHARE LOUNGE」。
移転リニューアルにあわせて、「シェアオフィス」の利便性と「ラウンジ」の居心地の良さを持ち合わせたTSUTAYAの新業態である「SHARE LOUNGE」が海外1号店として初展開しています。
日本国内でも8店舗しか展開していないこの「SHARE LOUNGE」─。
こだわりの家具で彩った“ラウンジ”のような空間に、フリーのドリンクや、ナッツ・チョコレート類、超高速Wi-Fiなどの充実したアメニティ、そして「SHARE LOUNGE」内で読める書籍や雑誌なども置いてあります。
フリードリンクは、コーヒーやオレンジジュースなどの他、台湾の人気炭酸飲料「蘋果西打(アップルサイダー)」や、さらにはビールなどもあります!
これはもう、自宅のように、いや、もしかしたら自宅以上にリラックスした時間を過ごせるかもしれません。
また、台湾のスタートアップ企業の人たちと共に、起業に関するアドバイスや、日本進出を希望するクリエイターに向けたクラウドファンディングなどの支援も行われるそうです。台湾に出張で来た際などに立ち寄って、ここで仕事をしたり、リラックスしたりしてもいいですね。
「シェアオフィス」のようにここで仕事をしてもよし、ここでゆっくり本を読むもよし、もしかしたらここで顔なじみになった人同士でビジネスが生まれたりするかもしれません。
「誠品書店」とはまた違うこだわりをもって展開している「蔦屋書店」。台湾でもこの「SHAGE LOUNGE」が新たなビジネスやクリエイティブにおいて注目スポットになりそうです。