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ナルワンアワー(月曜日) - 2021-04-19_日本台湾交流協会代表の官邸に日本の国旗が掲げられるように

  • 19 April, 2021
ナルワンアワー(月曜日)
2021年1月から日本の国旗が掲げられるようになった日本台湾交流協会代表の官邸。(写真:CNA)

先日、日本の超党派議員連盟である日華議員懇談会(日華懇)の会長である古屋圭司・衆議院議員が自身のツイッターで、

「台北の『日本台湾交流協会』(大使館に相当)の玄関に、日本国旗が掲げられるようになりました。

至極当然のことですが、中国に気を使って控えてきた経緯があります。多くの台湾内外の来訪者は、この変化に気付いてくれるでしょう。

常軌を逸した中国には、民主主義国と連携して対抗していくことです。」

とのツイートと共に、日本の国旗が掲げられた建物の様子をアップしました。

このツイートの中では「日本台湾交流協会の玄関」と記されていますが、台北市慶城街にある「日本台湾交流協会」はオフィスビルの中にあって外には国旗を掲揚する設備がないことや、一緒にアップされている写真から、これは「日本台湾交流協会の玄関」ではなく、「日本台湾交流協会代表の官邸」のことで、実は官邸では今年(2021年)の1月から日本国旗の掲揚が行われているそうです。

4月2日に在来線台湾鉄道のタロコ号の列車脱線事故が発生した際、台湾では翌4月3日から3日間、台湾全土で半旗を掲げ哀悼の意を表しましたが、この時、この日本台湾交流協会代表の官邸でも半旗を掲げ哀悼の意を示しました。

この、「(官邸で)日本の国旗が掲げられるようになった」という古屋議員のツイートを受け、台湾の与党・民進党の王定宇・立法委員も自身のフェイスブックページでツイートのリンクをシェアし、「過去数十年、日本政府は中国を理由に台日交流の“オフィシャル”なイメージを避けてきた。蔡英文・政権一期目の2017年に、1972年に設立された『亜東関係協会』の名称を『台湾日本関係協会』に、日本も『交流協会』から『日本台湾交流協会』とすることに成功した。日本の台湾駐在機関が正式に日本の国旗を掲げたことで、台日交流の政府間のイメージが段々と明確になってきた」とコメントしました。

日本と台湾の間には、旅行や、ビジネスでの交流も多く、また地方自治体や学校単位での交流も非常に盛んですが、現在、日本と中華民国・台湾の間には国交は結ばれていないため、双方に大使館はなく、日本側は「日本台湾交流協会」が、台湾側は「台湾日本関係協会」がそれぞれの窓口機関として、貿易や文化などの分野で、実務的な関係を続けてきています。

以前は、日本側は「交流協会」、台湾側は「亜東関係協会」という名称でした。その名称に2017年、共に“日本”、“台湾”という名前を入れました。

日本側は、交流の対象を明確にすることで日本と台湾の友好関係を更なる発展を目指すとして「日本台湾交流協会」に変更、それを受け、台湾側も「台湾日本関係協会」へと名称を変更し、台湾と日本の様々な交流を推し進めていくとし、日本と台湾の関係を次の段階に進めることができたと注目を集めました。

そして今回、日本台湾交流協会代表の官邸において日本の国旗が掲げられるようになったことも、そしてそれについて日本の政治家が直接コメントしていること、またそのコメントの内容に、台湾の各メディアもすぐに反応し報じています。

またこの話題と、先日行われたアメリカのバイデン大統領と日本の菅義偉・首相の初の首脳会談の共同声明に「台湾海峡の平和と安定の重要性」が明記されたことを合わせて紹介しているメディアもあり、日本と台湾の関係がより深まることを期待し、日本の動き一つ一つに注目が集まっています。

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