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Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送ナルワンアワー(月曜日) - 2021-04-12_事故で重体の日本人留学生死亡、角膜提供へ

  • 12 April, 2021
ナルワンアワー(月曜日)
2021年2月21日に「北宜公路」で発生したバイクの衝突事故で脳死状態となっていた日本籍の男性が4月6日亡くなった。日本から駆け付けていた男性の母親は、男性が息を引き取った後、角膜を提供することを決め臓器移植の手術を行った。「角膜を提供された方が素敵な景色をたくさん見たり、楽しい経験をしたりするその手助けになれば」と語った。(写真:CNA)

今年(2021年)2月21日午後、台湾北部の台北と宜蘭を結ぶ道路「北宜公路」でバイクの衝突事故が発生しました。

この事故により、大型バイクを運転していた24歳の台湾人男性が死亡、別のスクーターを運転していた18歳の日本人男性が意識不明の重体で病院に運ばれ、意識が戻らず脳死状態となっていましたが、4月6日、亡くなられました。

事故の知らせを受け、男性の両親はすぐに台湾に駆け付けたい気持ちでしたが、新型コロナの影響で外国人の受け入れは厳しく制限されています。そんな中、事情を組んだ中華民国政府の計らいで、事故から4日後、男性の母親だけが台湾に渡ることができるようになり、14日間の隔離を経て、病院で付き添っていました。

事故に遭った男性は昨年(2020年)の9月に台湾の最高学府である国立台湾大学の法学部に入学したばかりでした。この日は、中華圏の旧正月「春節」最後の休みを利用してスクーターに乗って出かけていたようです。

しかし、事故現場には監視カメラがなく、どのような状況で事故になったのかわからず、男性の母親は些細な情報でも構わないので教えて欲しいと呼びかけました。

その呼びかけは、ネットニュースで取り上げられ、台湾でも伝えられました。これによって、国内外から様々な情報が寄せられました。

4月1日に男性の心拍数が下がり、危険な状態になってからの最後の数日間は、病院も面会時間を制限せず、家族や友人らがリモートの動画で男性に語り掛けていたそうです。

男性の母親は、事故直後から脳死と診断され、いつ亡くなってもおかしくない状況の中、見ているのが辛く、付き添っていた毎日が地獄のような日々だったとしていますが、ネットニュースの記事がきっかけで現状を伝えることができ、多くの方から励ましのメールや情報を寄せていただいたことに感謝を述べています。

男性が息を引き取った後、男性の母親は、角膜を提供することを決め、臓器移植の手術を行いました。

これには、「きっと喜んで提供する子だと思ったからです。願わくは、角膜を提供された方が、素敵な景色をたくさん見たり、楽しい体験をしたりしていただきたい…、その手助けになってくれればと思います」と語っています。

なお、現在、男性の遺体は台湾の葬儀社の冷蔵庫に安置されています。火葬をしてから帰国するという方法もありますが、男性の母親はきっぱり断り、遺体にエンバーミング(防腐)の処置を施して、父親や弟が待つ日本へ連れて帰ることを決めているそうです。

ただ、それでもコロナ禍の今、問題は山積で、帰国後も日本で隔離期間を経なければならないため、通夜や葬儀は日本のゴールデンウイーク明けになりそうだとのことです。

今回の事故について、男性の母親は「親としては、異国の地で色々なことを経験して欲しいと我が子を送り出したのに、このような形で突然失う悲しさは受け入れがたいものがあります」と語り、「送り出したことは間違っていなかったと信じながらも、後悔し、心の安定が保てないでいます。日本の学生も、海外に飛び立つ子が多くなっている中、交通事故にも注目していただき、どうぞ学生さんたちに警鐘を鳴らしていただければと思います。」とコメントしています。

台湾の交通に関しては、もちろんマナーのいい人もいますが、車優先の感覚がまだ強い印象があったり、荒い運転の車も多く、ヒヤッとすることもよくあります。

また一方で、都市部では公共の交通機関が発達していて便利ですが、郊外に行く場合には車やバイクがないと不便なこともあり、しかも台湾では日本の運転免許証とその中国語訳を携帯していれば車両を運転することができる制度や、居留証を持つ長期滞在者は日本の運転免許証を保有する人に対して台湾の運転免許試験の免除措置を採っていて、身体検査の結果に問題がなければ、台湾の運転免許証を取得することができるという制度などがあることから、台湾で運転をする日本人も少なくありません。

しかし、やはり海外です。「左ハンドル」「右側通行」など、日本とは異なります。

男性の母親が語っていたように、交通事故にも注目し、やはり海外であって日本のマナーや習慣と違うということを忘れないことも大事ですし、台湾の方々の運転マナーも向上して欲しいと願います。

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