ナルワンアワー(月曜日) - 2020-10-12_“ただいま検疫中!”、大阪から台北にやってきた「オウサマペンギン」

  • 12 October, 2020
  • 王 淑卿
天王寺動物園から台北にやってきた2羽のペンギン(左:メス/右:オス)。30日間の検疫後、台北市立動物園のペンギン館で公開される予定。(写真:台北市立動物園公式HPより)

今、台湾は動物園や水族館が各地で人気を集めています。というのも、今年の8月には台湾の空の玄関口、桃園に日本の“八景島シーパラダイス系列の新しい都市型水族館「XPark」がオープン。最新のテクノロジーを駆使して、五感で体験できる新感覚の水族館とあって、多くの人から注目を集めています。

また、新竹市にある台湾でもっとも歴史のある新竹市立動物園は、昨年末2019年の12月28日にリニューアルオープン。コンクリートの壁や金属の檻を減らし、溝や草むら、そして生垣によって空間を隔て、動物たちがなるべくストレスなく自然に生活できるように改修され、注目を集めています。その歴史の長さから、親子三代で訪れているという人もいるそうです。

そして数ある注目の動物園や水族館の中でも今、最も注目を集めているのが、台北市にある台北市立動物園。

今年の6月28日、7年ぶりに二頭目となるジャイアントパンダの赤ちゃんが誕生!動物園がパンダの赤ちゃんの成長過程を紹介するたびに台湾の各メディアでも取り上げられ、そのころころとした体形と、愛らしいしぐさで多くの人をほっこりと笑顔にしています。

名前も「圓寶」に決定し、年末の一般公開を待ち遠しく思っている人も多くいます。

そんな台北市立動物園に今月(10/1)、日本からある動物がやってきました。その動物は、「オウサマペンギン(キングペンギンとも言います)」─。

台北市立動物園では、2000年から「オウサマペンギン」の飼育を行っていて、一代目のペンギンたちは、アメリカと日本からそれぞれ台湾にやってきました。しかし、発情期のタイミングがなかなか合わず、保育員さんたちが、光や温度、エサの与え方などを調整するなど長年に渡って努力を続けてきました。そして次第に羽の生え変わりの時期や発情期が一致し始め、新世代が生まれ始めたのですが、既に19年の月日が経過し、一代目のペンギンたちも高齢となっていることから、動物園側は、繁殖の重点を園内で生まれた新世代に変えていくことにしました。

台北市立動物園は「ヨーロッパ動物園・水族館協会(EAZA)」の会員で、「ヨーロパ キングペンギン絶滅危惧種保育計画(King penguin EEP)」の一員でもあります。そこで、日本の大阪市天王寺動物園が1対のペンギンを貸し出すとの情報を知った際、積極的に「ヨーロパ キングペンギン絶滅危惧種保育計画(King penguin EEP)」のコーディネーターに相談をしたそうです。

コーディネーターによると、天王寺動物園の2羽のペンギンの方がやや年齢が上だが、まだ繁殖のチャンスはあるとして、台北市立動物園に導入してはどうかという話にまとまったそうです。

そして昨年9月から、台北市立動物園は日本の天王寺動物園と連絡を取り合い準備。様々な手続きや難題を克服し、ついに先ごろ(10/1)の早朝、台北に到着しました。

天王寺動物園のスタッフが書いている公式ブログによると、今回、天王寺動物園からやってきたのは、1998年10月11日に海遊館で生まれ、2001年12月14日に天王寺動物園にやってきたオスのペンギンと、1995年4月8日に天王寺動物園で生まれたメスのペンギンの2羽。種の保存を目的とした動物の貸し借りである「ブリーディングローン契約」による貸し出しとなります。

ただ、今年に入ってからの新型コロナウイルスの拡大によって、実はペンギンたちにも通常とは違う手続きが取られていて、10月1日に台北に到着はしましたが、現在30日間の検疫期間中です。この検疫期間を経たあと、台北市立動物園の温帯動物エリアにあるペンギン館で公開される予定だそうです。

台北にやってきたペンギンたちにとっても大変な旅になっていますが、これから台北市立動物園にいる他のペンギンたちと仲良く過ごして欲しいですね。そして新たな世代の誕生にも期待が膨らみます。

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