日本の日本放送協会(NHK)が23日に新型コロナウイルスによる肺炎の最新感染状況を紹介する最新ニュースのページで、中華民国台湾のことを「中国・台湾の状況」と表記しています。台湾の地位を矮小化すると共に、台湾における感染状況を歪曲する恐れがあります。
中華民国外交部は23日、この不適切な表示について中華民国の日本駐在大使館に相当する、台北駐日経済文化代表処を通じて日本側に強い関心を示すと共に、その是正を求めました。
NHKが新型コロナウイルスによる肺炎を紹介する特設ページで「中国・台湾」の欄を設け、中国の感染状況と台湾の感染状況を共に紹介していますが、内容は大多数が中国の関連ニュースで、台湾のニュースが非常に少なく、台湾の感染状況を歪曲し、台湾の地位を矮小化する恐れがあります。
外交部の崔静麟・副報道官は、「この不適切な表示についてすでに台北駐日経済文化代表処を通じて日本側に強い関心を示すと共に、その是正を求めた」と明らかにしました。
崔静麟・副報道官によりますと、日本は連休期間中なので、NHKは連休明け後、この問題に対処すると約束しました。外交部と台北駐日経済文化代表処は今後もこのニュースに関する動向に注視し、台湾の名誉と尊厳の確保に全力で当たるということです。
イタリアは1月31日に台湾からの旅客機の同国への乗り入れを4月28日まで暫時停止すると発表しました。外交部の呉釗燮・部長は2月2日、海外のメディア関係者を対象に記者会見を開き、世界保健機関(WHO)が発表した報告の中で、台湾を中国の一部分と見なしていることから、イタリア政府が誤った決定を下したと指摘、世界保健機関にその早期是正を求めました。
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検査入院の李・元総統、徐々に回復
今年97歳の李登輝・元総統が2月8日に牛乳を飲んだ際、せき込みました。誤嚥性肺炎につながる恐れがあるため、栄民総病院に搬送され、検査入院しました。
月末になってもまだ退院していないため、その健康状態に憶測が飛び交っています。李登輝・元総統事務室の王燕軍・主任は、23日夕刻、記者会見を開き、李・元総統の状況を説明しました。
王燕軍・主任によりますと、李・元総統は、意識がはっきりしています。せき込みにより肺炎になったため、現在この方向に向かって治療を進めています。李・元総統は、高齢で心臓病の持病があるため、効果のある強い手段での治療をしていません。いつ退院できるかまだ分りませんが、徐々に回復に向かっているということです。
李登輝・元総統は、中華民国台湾で初の総統直接選挙で選出された初めての国家元首です。1988年から2000年の台湾初の政権交代が行われたまで中華民国台湾の総統を務めていました。政治活動かであって農業経済学者でもあります。中華民国第7代副総統、第8代、第9代総統を歴任しました。台湾の政治に大きな影響を与えている政治家だといえます。
(編集:王淑卿)