台湾では「(台語)有錢吃鮸,沒錢免吃」という台湾最大の方言・台湾語のことわざがあります。それはお金があれば、鮸という魚を食べる、お金がなければ食べられないという意味です。この鮸という魚は、実は日本ではニベと呼ばれています。「にべ」の台湾語の発音は、「免許」の「免」の発音と全く同じなので、言葉遊びをしているわけです。でもこのことわざからも「にべ」の高さが伺えます。あまりにも高いから普通の人はとても手が届かないという意味です。贅沢したとき、アワビや伊勢海老といった高級食材ではなく、鮸を食べたいほど、鮸がおいしいですから。
ニベはスズキ目ニベ科の海魚の総称で、台湾では22品種があって、それぞれの大きさと特徴がバラバラです。今週はニベの中でも大型魚となるオオニベについてお話させていただきます。
(編集:林蕙如/王淑卿)