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ウーロンブレーク(2021-06-17)大支Dwagie「彩虹橋(虹の橋)」

  • 17 June, 2021
ウーロンブレーク(木曜日)
歌手の大支(右)とモーナ・ルダオの彫像(左)。(写真:YOUTUBEよりスクリーンショット)

今週は、台湾最大の方言、台湾語のラップ「彩虹橋(虹の橋)」をお送りいたします。英語のタイトルは、「The Rainbow Bridge」です。台湾人の男性ラッパー、大支(Dwagie)の歌です。

「虹の橋」は、台湾の複数の原住民族で伝えられている伝説です。伝説によりますと、人は死後、虹の橋を渡り、先祖たちのいる世界へ向かいます。ただし、橋を渡ることが許されるのは、この世でちゃんと仕事をこなした人間のみです。死後に虹の橋を渡ることは、原住民族にとっては一種の栄誉だそうです。

この歌は、原住民族の虹の橋伝説を通して、日本統治時代の1930年に大規模な武装反日事件「霧社事件」を引き起こした、原住民族・セデック族のリーダー、モーナ・ルダオの物語を描いています。

政府の政策におとなしく従い、部族の伝統文化が少しずつなくしていくのをただ黙って見るのか、それとも反旗を翻して文化を守るのか?モーナ・ルダオは苦渋の選択に迫られ、最終的に堪忍袋の緒が切れて、反乱を起こしました。

「あなたは日本人の神社に入りたいのか?それとも先祖のところに帰りたいのか?」と、この歌詞は、モーナ・ルダオの自問自答として、歌の中で何度も繰り返されています。

(編集:曾輿婷/王淑卿)

 

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