:::

きょうのキーワード(火曜日) - 2023-01-24_台灣野兔

  • 24 January, 2023

きょうのキーワードは、「台灣野兔」です。

今年はうさぎ年ですね。本日は台湾固有の台湾野うさぎについてご紹介したいと思います。

体の背中の部分が黄褐色で、毛の先端が黒く、不規則な黒色の斑点があります。腹部はグレーががった白色です。

目は大きく、目の色は体の毛の色に似ています。また後ろ足は前足よりも非常に長くて強いです。

体長は30~40cm、耳は大きく突き出ており、長さは8~10cm、しっぽは非常に短く、6cm未満。体重は0.5~2kgです。

前歯の上の切歯は2本は、よく固いものを噛むことから発達し、犬歯は退化して消失しているとのことです。切歯、臼歯をあわせると28本の歯があります。

台湾野うさぎは、夜行性の動物です。日中は草や低木に生息し、夕方から早朝にかけて、此の時間しか食べ物を探しに出かけません。

完全な草食性で、植物の若い葉、新芽、柔らかい草を食べるのが好きです。

性格は恥ずかしがり、こわがりとのこと。

聴覚と嗅覚が非常に鋭く、また行動が早く、ジャンプが得意で、敵と遭遇すると、最初は静かに隠れていますが、近づくとすぐに飛び跳ねて逃げるそうです。

さて、台湾野うさぎは、通常、茂みに隠れて生活しており、巣を作ったり穴を掘ったりしません。

うさぎは穴を掘って巣をつくるアナウサギと、掘らない野うさぎ二種類にわかれるそうですが、台湾野うさぎは穴をほって巣をつくりません。

成語で、「狡兔三窟」という言葉があります。

これは狡賢いうさぎは3つの巣をもっている、つまり、あらかじめいくつも逃げ道を用意しておくという意味なんですが、台湾野うさぎは、この言葉とは違って、穴をほらないんです。

 

台湾野うさぎは華南地域の8種類のアジア種の中で最も毛が短く、また生まれた直後からこの短い毛でおおわれています。さきほどの穴を掘って、そしてその中に入って隠れたりすることがないため、茂みにいる、こうさぎを見つけて、かわいそうだと、持ち帰ったり、また動物保護センターに連れていく人もいるそうです。

穴を掘らない台湾野うさぎは、繁殖力も低く、こうしたことから保護していくためにも、山中で台湾野うさぎを見かけた際は、そっとしてほしいとしています。

 

さて、台湾野うさぎは台湾全土に広く分布していますが、主に標高 1,000 メートル以下の低地に生息しています。雑多な森林、低木、草原、海岸の防風林などのほか、果樹園などでも見られることがあります。

北部・桃園市と新北市の境、東眼山に台湾野うさぎがいるそうです。

東眼山は標高1212メートルの山。山頂近くまで、車で行くことが可能です。ここには、東眼山森林遊楽区という公園になっております。ハイキングコースで出くわすことがあるようです。

 

また台湾の苗栗県三義郷にある火炎山にも台湾野うさぎが生息しています。大安渓の北側に位置する火炎山は、樹木のない険しい景観で有名です。1986年に自然保護区に指定されました。この火炎山生態学博物館では、1月23日から、29日まで台湾野うさぎやその生態について学べる活動が行われるとのことです。

そのほか、台湾本島の北東部東北部及び宜蘭海岸国家風景区は雨量が豊富で、重大な環境破壊を受けたことがなく、ここにも台湾野うさぎが生息しているとのことです。

 

Program Host

関連のメッセージ