台湾には、有名アーティストEXILEなどが所属するLDHが運営するダンススタジオの分校があるのはご存じですか?
日本各地にダンススタジオがあって、ダンスはもちろん、ボーカルや演技など、エンタテイナーとしてプロを目指す人を育成していくスクールとして有名ですが、実は、そのスタジオが台湾・台北にもあって、台湾でも多くの若者がここでレッスンを受けています。
このように、台湾には日本から進出してきたスクールなどもあります。そんな中から、今、台湾にある日本のある学校の分校に注目が集まっています。
その今、注目を集めている学校は…日本のギターを中心とした音楽専門学校「国際新堀芸術学院」の台湾分校。
「国際新堀芸術学院」が、台湾中部・台中市にある「米可音樂藝術學院(miko guitar studio)」と協力し、昨年(2021年)に設立したクラシックギターをメインとした音楽学院で、「国際新堀芸術学院」唯一の海外分校だそうです。
この台中市にある「米可音樂藝術學院(miko guitar studio)」も、ギターを中心とした音楽学校なんですが、創設者の趙柏群氏によると、台湾の音楽就業環境は少子高齢化の影響で、多くの音楽学科の学生たちは就職できないという状況に直面しているとのこと。これはクラシックギターにおいても同じだそうです。そこで「miko guitar studio」では台湾での13年間の市場経験を通じて、日本の「国際新堀芸術学院」の唯一の海外分校を誘致して、学校の発展と市場とのインターフェースを確立して、ここで学んだ学生たちの卒業後の就職を保証することができればと願い立ち上がったんだそうです。
分校の開校からちょうど1年が経過したところですが、生徒の中には早速、就職の機会を手にした人もいるようです。
「新堀芸術学院」台湾分校に在学している翁子音さんは、ちょうど1年目の過程を終えたばかりですが、すでに教員契約を獲得していて、課程修了後は、「新堀芸術学院」の正規教員となって、将来的には日本での共同交流の機会を持つ予定だそうです。
翁子音さんは、同級生の多くが自分の将来に迷い、就職の方向が決まらない中、在学中に日本の試験規格に合格できたので、将来の就職も安心でき、とてもうれしいと語っています。
「新堀芸術学院」台湾分校の教育システムは大学のようで、4年間の教育プログラムは、日本の文科省に類似する、台湾の教育部の規定や処理に沿っていて、128単位を基本としています。台湾で4年間の教育を終えた後、日本で卒業式を行い、日本の卒業証書と共に専門のディプロマを受け取るとのことです。
ちなみに、どのようなカリキュラムになっているのかと言うと、1年生、2年生の時には、テクニックに重点を置き、ソロ、合奏、アンサンブル、そしてたくさんの演奏に取り組みます。
3年生、4年生では、市場とのつながりを試みるため、3年生の時にはインターンシップ課程があり、4年生の時には教育実習、教育入門から、初級、中級、さらには指揮課程など、実践・実体験を重視したコースとなっているそうです。
一方、他の高等教育機関と異なるのは、「新堀芸術学院」台湾分校では、持っている知識や技術、ノウハウなどを違った場所で活用する「水平展開」に重点を置いていて、一定レベルの音楽を学んだあと、活動規格や、口頭表現、イベントの企画方法など、「水平展開」するスキルを訓練し、自身で売り込めるよう目指すとのことです。
このような取り組みに、「音楽で食べていけない!」と言われてきたミュージシャンを目指す若者たちから、今、注目を集めています。
まだ開校から1年ですので、今後の学生たちの活躍が楽しみですね。