日本には各地に、地域おこしや、名産の紹介などなど…様々なゆるキャラがいて、全国で見るとすごい数のキャラクターが存在しますよね。
実は日本のゆるキャラは台湾でも人気で、中でも熊本県の営業部長「くまモン」や、千葉県船橋市在住の“船橋市非公認”ご当地キャラクター「ふなっしー」などは、台湾の人たちも知らない人はいないというほどに人気があります。
一方で、台湾にも数は少ないものの“ゆるキャラ”が存在します。
もっとも有名なのは、台湾セブンイレブンのキャラクター「OPEN小將(オープンちゃん)」。
OPEN星からやってきた宇宙犬で、頭にはたてがみ状の3色の“OPENヘッド”があって、よく見かけるのは、セブンイレブンの3色カラーであり、台湾の人たちにお馴染みの“台湾LV”こと「茄芷袋(台湾漁師網メッシュバッグ)」の代表的なカラーでもある青、赤、緑の3色となっています。
しかも、その“OPNEヘッド”は、自分の興味を抱いたもの、好きになったものに影響を受けて、色や形を変化させることがあるそうです。
確かに、よく見かけるのは、虹のように半円の状態ですが、時々、ライオンのたてがみのように顔をぐるっと丸く囲っているときや、モヒカンのように頭のてっぺんだけしかない姿を見かけることもあります。
他にも、血液型や身長、体重、性格、将来の夢など…細かな設定がされていて、キャラ設定がすごいなぁ~と思っていたら、実はこの「OPEN小將」、日本の大手広告会社が企画デザインし、日本と台湾のイラストレーターが参加して生まれたキャラクターなんだそうです。そのこだわりが何となく日本っぽいなと思っていましたが、やはりそうだったんですね。
今や、台湾の国民的アイドルの一人ともいえる存在になっている「OPEN小將」ですが、最近、一部で、その「OPEN小將」に負けず劣らず人気を集めている台湾のキャラクターがいるんです。
そのキャラクターは、2018年に登場した、台湾南部・台南の観光大使「魚頭君(Sababoy)」─。
これがなかなかインパクトあるキャラクターなんです。
その名の通り、魚の頭の部分がキャラクターになっていて、頭の部分しかないうえに、その頭に手足が生えた姿。正面から見てもちょっと奇妙なのですが、後ろから見ると、本当に魚の頭を落とした時に見える、ぶった切られた骨と身が忠実に再現された姿となっています。
キャラクターとしては愛嬌ある顔をしているんですが、もし私が子供だったら、ちょっと怖くて近づけないかも…と思ってしまいましたが。。。
一体なぜこのような姿のキャラクターが誕生したのかと言うと、台南は、「虱目魚(サバヒー)」がという魚が名物。この「虱目魚」は、頭まで食べられる数少ない魚であることから、デザインのコンセプトとなったんだとか。
さらに、一般に“マスコット”と言うと可愛らしいものがほとんどですが、魚のリアルさと、アニメの表現を組み合わせて、この姿のキャラクターが誕生したんだそうです。
その「魚頭君(Sababoy)」、これが意外と“キモかわいい”と人気になっていて、台湾プロ野球の試合に呼ばれスタンドでパフォーマンスを披露したり、今は新型コロナの影響で人間は日本と台湾の間を自由に行き来できない中、日本の観光イベントに招かれたりしていて、各方面で活躍していて、“異色の台湾の光”として注目されています。
先月(3月)には、コロナ後の台湾と秋田との交流に備えようと、「魚頭君(Sababoy)」が秋田に渡ったところそこでも大人気に!
秋田犬や、秋田の舞妓さん、秋田の観光レディなどと仲良くなったそうで、舞妓さんと一緒に写真に写った、「魚頭君(Sababoy)」の姿を見て、台南市の黃偉哲・市長も「うらやましい!」と言っていたそうです(笑)。
今回は、秋田との交流でしたが、台南の観光大使ですので、今後は日本全国でも活躍するかもしれません。もしちょっと変わった魚のキャラクターを見かけたらきっと「魚頭君(Sababoy)」ですので応援してあげてくださいね。