close
Rti台湾国際放送公式アプリをインストール
開く
:::

GO GO台湾 - 2022-03-05_南投エリア

  • 05 March, 2022
GO GO台湾
「九蛙疊像(9匹のカエルのオブジェ)」の近くのデッキは改修工事を行い、2021年7月31日にリニューアルオープンした。(写真:日月潭國家風景區管理處提供/CNA)

トーク①:南投ランタンフェスでカナヘイ人気!/日月潭≫

日本では、年末から、12月は“教師も走る”「師走」、1月は「行く」、2月は「逃げる」、3月は「去る」と言われるほどあわただしく去っていく時期ですが、台湾は、各地で行われていた旧暦のお正月を締めくくるランタンフェスティバルが先月末に全て終了し、3連休明けの1週間はお天気も良く暖かい日が続いたこともあって、なんだか気持ちのんびりとした一週間でした。

その、各地で行われていた「ランタンフェスティバル」の中で、台湾中部・南投で行われた「南投ランタンフェスティバル」がちょっと話題となっていました。

というのも、最近、夜のイベントの演出で、ドローンを使った演出が良く行われていますが、今回、「南投ランタンフェスティバル」で登場したドローンショーが、台湾の人たちにも大人気の「カナヘイの小動物」のキャラクターのピスケとうさぎです。

しかも、キャラクターが、旧正月バージョンで「元寶」と呼ばれる昔のお金や、「春聯」と呼ばれる扉によく貼ってある縁起の良い文字を書いた赤い紙と一緒に登場して会場を沸かせていました。

そして、なんと、作者であるカナヘイさん本人がその動画をツイッターに上げ、「直接観たかった…!」とツイート。

それを知った南投県の林明溱・県長は、「まさか作者までもがシェアしてくれるなんて!」との驚きと共に、「県長在任中にカナヘイさんを南投に招待して、文化芸術活動交流を通して、観光の話題をもっと増やしていきたい」とコメント。しかも来年(2023年)は“兎年”ですよね。今年のランタンフェスティバルが終わったばかりではありますが、もうすでに南投では来年に向け、カナヘイさんの南投観光大使への期待が高まっているようです。

さて、そんな“南投”、どんなところかというと…

台湾の中部に位置し、台湾唯一の“海なし県”です。その代わり、山や森林の景観が豊富なところです。

中でも最も有名なのが「日月潭(サンムーンレイク)」。

海抜748メートルに位置し、東西およそ4キロ、南北およそ3キロ、湖面面積はおよそ1,160ヘクタール、最大水深27メートルと、ダム湖を除き、台湾で最も大きな湖です。

この「日月潭」の特徴は、エメラルドグリーンの水と、その形。湖面に浮かぶ拉魯(ラルー)島を境にして、東側は「日(太陽)」、西側が「月(三日月)」の形に見えることから「日月潭」と名付けられました。

四方を山々で囲まれていて、エメラルドグリーンの湖面にその山々が映り込み、美しく幻想的な風景を生み出しています。

また、「日月潭」の夕陽の美しさも人気なんですが、早朝、朝もやがかかり、シンっとした静寂が漂う「日月潭」は、まるで水墨画のようだと、感動すると言われています。

「日月潭」の周辺には高級なリゾートホテルも数多くありますので、ちょっとゆったりとラグジュアリーな旅をして、朝から昼、夕暮れ時に、夜まで、時間と共にいろんな顔を見せてくれる「日月潭」の景色を楽しむのもいいですね。

そして、「日月潭」と言えば、RTIのニュースにもよく登場する「九蛙疊像(9匹のカエルのオブジェ)」がいますよ。

この「九蛙疊像」は、「親ガエルの上に子ガエル、子ガエルの上に孫ガエル…」といった感じで、蛙が9匹積み重なっているオブジェのことで、ダム湖の水が豊富にあると水で隠れてしまうんですが、水位が下がると上から1匹ずつが姿を現し、水位の指標として台湾の人たちに親しまれています。

この「九蛙疊像」の近くにはデッキがあって、そこからみんな「九蛙疊像」の写真を撮っていたんですが、かれこれ20年以上前に作られたデッキだったことから、基盤が沈んで、水がデッキにあふれやすく、しかもデッキは元々の床がプラスチック板だったことから、水位が高い時には常に滑りやすい状態になっていました。

また、逆に水位が低い時期には、訪れた観光客が少しでも「九蛙疊像」に近づいて写真を撮ろうと、柵を乗り越えて入ってしまうなどの問題があったことから、昨年(2021年)に改修工事を行い、7月31日にリニューアルオープンしています。

「九蛙疊像」の写真をより近くで撮ることができるよう、デッキがぐっと「九蛙疊像」に近づいていますよ。

また、「日月潭」の季節の楽しみと言えば、毎年、夏になると「日月潭花火節(花火祭り)」が行われます。このほかにも、「日月潭」を泳いで渡るレースや、トライアスロン大会なども行われています。

イベントに合わせて賑やかな「日月潭」を楽しむのもいいですし、のんびり「日月潭」の美しい景色を楽しむのもいいですよ。

ぜひ足を運んでみてくださいね。

「日月潭」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「台中」駅下車、もしくは台湾新幹線こと台湾高速鉄道「台中」駅下車、共に駅前のバス停から「台灣好行(台湾トリップ)」のバスが1時間に1本のペースで出ています。

もしくは、台北駅から國光客運の1833番のバスだと乗り換えなしで行けますよ。ただ、こちらのバスは1日4便しか出ていませんので、時間を確認して、事前に予約するのをおススメします。

トーク②:九族文化村≫

「日月潭」からバスで20分ほどの距離に南投のもう一つの有名な観光スポット「九族文化村(フォルモサン・アボリジナル・カルチャービレッジ)」があります。

ここは、台湾原住民族と呼ばれる先住民の文化や特色を紹介しているテーマパークです。

現在、台湾には政府が認めた原住民族は16ありますが、このパークができた時、中華民国政府は、日本統治時代から受け継いだ9つの原住民族を台湾原住民族と認定していたことから、「九族文化村」という名称になったんだそうです。

標高およそ900メートルに位置し、広さ62ヘクタールの園内には、様々な原住民族の家屋を展示し、生活様式などを知る事ができる「原住民族集落」というエリアや、各原住民族の服飾品や、彫刻、楽器や木船といった様々な収蔵品を展示した「九族文化博物館」、桜が楽しめる“桜大道”や“桜の湖”、フクロウの彫刻があちこちに並ぶ“フクロウの森歩道”、松林が美しい“松園”といった、美しい景観が楽しめる「集落景観エリア」など、原住民の生活や文化を体験すると同時に、自然を楽しめるようになっています。

この「九族文化村」の「集落景観エリア」の桜は有名で、桜の時期になると“桜まつり”が行われ、多くの人が訪れます。

しかもここの“桜まつり”は、桜を楽しむだけでなく、日本の太鼓のパフォーマンスがあったり、よさこいのパフォーマンスがあったりと、日本のお祭りもミックスしたようなイベントになっていて、更には浴衣のレンタルも行っていることから、浴衣を着て桜を楽しんでいる人の姿をよく見かけ、なんだかちょっと不思議な気分になります。

日本から「九族文化村」にきて、わざわざ浴衣を着て散策…はなかなかしないかもしれませんが、原住民族の衣装のレンタルもやっているので、原住民族の衣装を身にまとって園内を散策するのも楽しいと思いますよ。

この他にも、園内には、ガウディ風の建物が並び、アトラクションが楽しめるちょっとした遊園地のようなスペース「スペイン海岸」というエリアや、ヨーロッパの宮殿の花園のような空間が広がる「水沙連歐洲花園(水沙連ヨーロッパ風花園)」もあります。

原住民族の文化や生活様式を体験できるというのがメインですが、日本やヨーロッパの雰囲気なども楽しめるテーマパークとして人気ですよ。

また、2種類のロープウェイがあって、一つは「九族文化村」内を移動するロープウェイ。そしてもう一つは「九族文化村」と「日月潭」を繋ぐロープウェイがあります。

この「日月潭」とをつなぐロープウェイは、全長1,877メートル。「九族文化村」の“観山楼”から「日月潭」の“伊達邵集落”を結びます。

間、2つのおよそ1000メートルの山を越えていくため、最も高い柱は海抜1,044メートルの高さ!そこをゴンドラが通ります。そのため、ゴンドラから眺める景色は、まるで鳥にでもなったかのように「日月潭」を俯瞰して見ることができますよ。

しかも、傾斜が一番激しい所では43度まで傾くそうですので、もはや遊園地の“アトラクション”です。

結構な高さですので、高い所が苦手な方にとってはかなり怖いかもしれません…。

ゴンドラは、赤、黄、青、緑の4色で、それぞれ赤(太陽/日)、黄(月)、青(湖水/潭)、緑(山林)を表しているんだそうです。

ちなみに、緑のゴンドラは床が透明の“水晶ゴンドラ”なので、高いところ大好き!という方はぜひこの“水晶ゴンドラ”を選んで乗ってみてください。

「九族文化村」の入園チケットは、大人900台湾元(日本円およそ3,700円)、学生(中学生、高校生、大学生)800元(およそ3,300円)、子供(12歳以下の小学生/証明書の提示がない場合は身長120cm以上150cm未満)700元(およそ2,900円)で、ロープウェイの往復利用料金も含まれています。

ですので、「九族文化村」側から「日月潭ロープウェイ」に乗る場合は、別でチケットを購入する必要はなく、手にスタンプを押してくれます。

なお、逆に「日月潭」から、「九族文化村」に入らずにロープウェイで往復するだけの楽しみ方もできます。この場合は、ロープウェイの利用料金は、300台湾元(日本円およそ1,200円)です。

でも、せっかく「日月潭」まで来たら、ぜひ「九族文化村」もあわせて楽しんでくださいね。

トーク③:微熱山丘(Sunny Hills)&台灣麻主題館≫

さて、南投で“スイーツ”といえば何か思い浮かびますか?

南投は、日本人にも人気のパイナップルケーキ「微熱山丘(Sunny Hills)」の故郷なんです。

今では日本にも店舗がある「微熱山丘」ですが、南投に創始店があって、その創始店は伝統的な上から見るとカタカナの「コ」の字の形をした「三合院」造りの建物。

実はここ、元々は創業者の家だったんだそうです。

エンジニアとして働いていたことのある許銘仁さんが、家の仕事を手伝うため、小さい頃に育った南投に戻り、この「三合院」でパイナップルを切り、煮詰めて餡を作り、パイナップルケーキを焼いていたそうです。

パイナップルケーキといえば、“パイナップル”という名前ですが、“冬瓜”を混ぜた餡のものが主流でしたけど、この「微熱山丘」のパイナップルケーキが登場してから、“100%パイナップルを使った餡”の、繊維のある食感のものがどんどんと登場するようになったので、「微熱山丘」は、パイナップルケーキの定番を大きく変えたお店と言ってもいいと思います。

そんなパイナップルケーキ界に新たな風をもたらした「微熱山丘」の「三合院創始店」は今も店舗として営業していて、店舗自体は伝統的な三合院づくりの建物の方ではないのですが、店舗の建物もレンガ造りの伝統的な雰囲気で、一方、中は床から天井にかけて、ブルーから白のグラデーションに、木のテーブルとイス…とオシャレな作りになっています。そして、ここでももちろんお店を訪れると、お茶とパイナップルケーキ1つがふるまわれますよ。

台湾の人にも人気で、休みの日などは列ができるので、あまり並びたくないなぁ…という方は、平日に訪れるのをおススメします。

「微熱山丘」の「三合院創始店」の場所は、南投市ですが、彰化県との県境に近い場所にあるので、在来線台湾鉄道、もしくは高速バスで彰化県の「員林」市まで行き、員林轉運站から彰化客運の6925番のバスに乗って、凹楇寮バス停下車、徒歩3分ほどです。

ちなみに、南投市にはもう一つ、麻糬と呼ばれる、白玉の様に丸めた“お餅”の博物館「台灣麻糬主題館(台湾もち博物館)」という観光工場があります。

ここでは、台湾の人たちの大好きな、そして、台湾の人たちにとって最も身近な神様、土地公(土地神様)も大好きと言われている麻糬の作り方や歴史などを紹介したり、DIY体験をしたりしている、台湾で最初の“麻糬の博物館”です。

館内には、「DIY学院」や「歴史文化エリア」の他、もち米の用途について更に知ってもらおうと「米食文化エリア」や「食品原料エリア」などもあります。

ちょっと珍しい、“麻糬の博物館”にもぜひ足を運んでみてください。

「台灣麻糬主題館」へのアクセスは、在来線台湾鉄道でお隣の「彰化」駅下車、そこから彰化客運の6917番のバスに乗って「管理中心(管理センター)」バス停下車です。

ただ、「微熱山丘」も「台灣麻糬主題館」も同じ南投市内ではありますが、交通がちょっと不便ですので、「台灣麻糬主題館」両方行ってみたいという方は、タクシーを利用したほうがいいかもしれません。

南投は全体的に車がないとちょっと移動が大変なので、旅行で来られた際になかなか行きにくいかもしれませんが、南投県の県長も日本でも台湾でも人気の“カナヘイ”さんを南投に招待して、文化芸術活動交流を通して、観光の話題をもっと増やしていきたいと語っていましたので、観光スポットも盛り上げていきたいと思っている南投に、皆さんも機会があればぜひ足を延ばしてみてくださいね。

Program Host

関連のメッセージ