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Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送台湾ミニ百科(2021-03-31)水不足!台湾で言われる「渇水の予兆」とは?

  • 31 March, 2021
台湾ミニ百科
深刻な水不足に見舞われている台湾。多くのダムの貯水率が低下している。(写真:CNA)

今日の番組では、まず皆様に当ててもらいたいです。最近、台湾ではとあるものが爆発に売れています。それは何でしょうか?正解は、「バケツ」です。

台湾の日用品雑貨店の様子を覗いてみますと、店内で一番目立つところにおいているのは、バケツ。お店を訪れるお客さんが必ず買うものも、バケツです。

テレビの取材を受けた、ある日用品百貨店の店主によりますと、普段、1000個のバケツを売り切れるのに、少なくとも1年以上はかかります。ところで、ここ最近、毎日少なくとも200個から300個売れていますよ。

なぜバケツが、人気商品になるのでしょうか?これは、台湾が今、ここ56年で最も深刻な水不足問題に見舞われていることに深く関係しています。

台湾の水資源は、およそ7割が台風と梅雨がもたらした雨に由来しています。ところで、去年台湾には、全く台風が襲ってきていませんでした。

台湾のダムの貯水率は、冬の季節風に恵まれた北部の新山ダムと翡翠ダム、そして中南部の一部のダムを除いて、ほとんどは5割以下に下がっています。水位が下がりすぎてしまったせいで、ダムの底が現れてきたとのニュースが次々とほうどうされています。

台湾の干ばつ対策本部、干ばつ中央災害対策センターはこのほど、4月6日より、台湾中部の台中市、苗栗県を対象に、週に2日間、給水停止制限が行われると発表し、およそ106万戸に影響が出ると推測されています。

給水停止制限により、人々は予め水を備蓄するよう、バケツなどの容器を購入したというわけです。

台湾で水不足が発生することは、実は珍しくありません。統計によりますと、2002年から2020年までの間、台湾では8回干ばつが発生しました。干ばつは、主に春に発生し、一回でおよそ4ヶ月から5ヶ月続きます。今回の「週2日給水停止」のように、台湾はこれまでに、大規模な給水制限を2回実施したことがあります。

一、2002年1月~7月
2002年の1月から7月までの間、台湾北部では半年も続いていた干ばつが発生しました。台湾北部の翡翠ダム、石門ダムなどが記録的な低水位となりました。

2002年5月13日、台湾北部の大都会、台北市では、週に5日給水し、1日給水停止するとの給水制限を54日間も実施されました。給水停止は、地域によって段階的に行われていましたので、多くの台北市民は、給水停止された日になりましたら、水が止められていない知り合いの家で下宿するとの対策をとりました。それから、スーパーマーケットなどでは、ミネラルウォーターの買い占めが発生しました。

さらに、台湾の航空大手、中華航空(チャイナエアライン)は2002年5月21日、飛行機の洗浄に水を使わず、洗剤だけで行うと発表しました。チャイナエアライン所属の飛行機は、およそ月に一回機体洗浄が行われ、一回で8トンから10トンの水を消費していますが、これで貴重な水資源の節約に尽力しました。

2002年7月5日、給水制限が功を奏したことと、台風第5号、ラマスーンがもたらした大雨のおかげで、半年も続く干ばつがようやく終わりを迎えました。ところで、当時台北市が厳格な給水制限を行ったことは、市民の日常生活に深い影響を与えてしまったほか、水質の良くない水が病気を引き起こしたとのケースもありました。

2002年の半年間の渇水経験により、政府は、ダムを建てるより、節水こそ、干ばつへの最良の対策であると認識するようになったと言われています。

二、2015年4月~6月
2002年に続いて、台湾は2015年にも、干ばつの危機に直面していました。2015年4月8日から、日本の経産省に相当する、行政院経済部は北部の新北、桃園、新竹、苗栗、中部の台中、彰化県の北、南部の台南と高雄などの地域を対象に、第二段階の給水制限を実施し、桃園、新北、新竹では、いくつかの地域にわけて、週に2日間の給水が停止されました。実施期間中には、該当地域で臨時給水所が設置されました。彰化県の南、雲林、嘉義では、第一段階の給水制限が実施されました。これらの給水制限が全面的に解除されたのは、6月8日、一部の地域の住民は、なんと61日間も制限されていましたよ。

三、「コガネノウゼン」の開花は干ばつの予兆?

台湾では、もし「コガネノウゼン」がいつも以上に咲き誇ったら、その年が渇水になる、との説があります。

コガネノウゼンはブラジル原産の木です。木の高さはおよそ4メートル、黄金色の花が咲くことで名付けられました。台湾ではしょっちゅう見かけられる街路樹の一種です。

2015年、台湾各地では水不足で困っている中、コガネノウゼンは溢れんばかりに咲き、例年以上に見事な満開を見せ、台湾で話題となりました。これは、植物であるコガネノウゼンが予め渇水になることを察知し、なるべく子孫を残すためにとった行動ではないかと言われていますので、コガネノウゼンの開花状況が、渇水の予兆と信じられるようになりました。

ところで、これに対して、国立嘉義大学園芸学科の教授は、「植物は、逆境の中で生き残るため開花するのが確かだが、美しく咲き誇るには、やはり環境が一番重要だ」と説明し、コガネノウゼンの開花と渇水との関連性を否定しました。

 

逆に、台湾中部にある、台湾で一番長い河、「濁水渓」こそ、渇水になるかどうかの参考になれると言えるでしょう。

「濁水渓」は、「川水が混濁している河」という意味です。名前の通り、その河の水には、常に大量な土や砂が含まれていて、混濁しています。濁水渓の水がきれいになることはかなり珍しいですから、台湾の民間の伝承では、「濁水渓がきれいになったら、必ず何かしらの大事件が発生する」という説があります。

言い伝えによりますと、その3つの代表例は、17世紀に明の鄭成功が台湾を拠点とするオランダ人を追い払ったこと、1945年に、日本統治時代が終わったこと、そして2000年に、台湾初の政権交代が行われたことです。

濁水渓の水の混濁具合と歴史に残る大事件との関連性は本当なのか、それともただの偶然なのかはわかりません。ただし、経済部によりますと、過去の経験と科学的な考え方から推測しますと、濁水渓の水がきれいになったのは、河の水の量が少なくなり、流れ水が川底を削り取る力が弱まったから、水に含まれる土や砂の量が自然と減少したと考えられます。そのため、濁水渓の水がきれいになったら、まずは水不足になることを心配し、それに向けて色々準備すべき、ということですよ。

(編集:曾輿婷/王淑卿)

 

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