ウーロンブレーク(2020-07-30)忒修斯Theseus「點敬你的菸」

  • 30 July, 2020
  • 曾 輿婷
テーセウスのアルバム『南國再見,南國』。(写真:アルバムカバー)

今週は、台湾最大の方言、台湾語のフォークグループ、忒修斯(Theseus/テーセウス)による「點敬你的菸」をお送りいたします。直訳しますと、「キミに捧げるタバコ」となります。

2015年に結成されたテーセウスは、「テーセウスの船」という哲学のパラドックス、つまり「もし船を構成するパーツが全て置き換えられたら、その船は、元の船と言えるのか?」という問題から名付けられました。このグループ名のように、彼らの音楽は、やや哲学っぽくて、科学や天体、社会における個人の本質と喪失などをテーマとしたことで知られています。

この歌も、そのような一曲です。この歌は、ただ雨の夜に、1人の男がタバコに火をつける情景を描いていますが、弱くて赤いタバコの火は、少年の夢、忘れられない過去。そして降り注ぐ雨、星のない夜空は、社会、辛い現実を象徴しています。

「タバコに赤い火をつけて、当時の夢は、さまよう魂に焼き付けた。タバコは、僕が妄想していた美しい景色。タバコは、僕が君に捧げる、最後の詩」と歌っています。テーセウスによりますと、私達みんな、この世界でもがきながら生きてきました。辛いこと、醜いことを、これまでに沢山目にしてきました。このような気持ちから、テーセウスはこの歌を創作したそうです。

(編集:曽輿婷/王淑卿)

 

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