ナルワンアワー(金曜日) - 2020-07-24台湾の人々の「民族性」が新型コロナ防疫成功につながったか

  • 24 July, 2020
  • 駒田 英
台湾の人々の「民族性」が防疫成功につながったか(写真:CNA)

 新型コロナウイルスが世界で流行する中、台湾では政府の先手先手の対応、国民の高い警戒感もあり、国内での感染拡大を防いでいます。まだまだ、長い戦いになりそうなこと、また、封じ込めているからこそ、これからいかに開いていくかが難題ではありますが、台湾のコロナ対策は評価されるべきといえるではないでしょうか。

 さて、こうした中、大手ネット掲示板に、台湾のインターネットユーザーが、ある日本の得意先から聞いた話を投稿したところ、話題になりました。

 このネットユーザーは、ビジネスで付き合いのある日本の得意先から、最近、日本のテレビが、台湾のコロナ対策を伝え、台湾の成功ぶりを称えると共に、台湾の人々の「民族性」が防疫成功につながったと紹介していたことを聞いた、と記しました。

 そして、考えてみれば、これまで自分は、台湾の人々の民族性について、せいぜい、台湾第二のエスニックグループ、客家人は倹約家であるとか、台湾原住民族の人達はお酒を飲むのが好き、ということぐらいしか話し合ったことはなかったとして、皆は台湾の人達のどのような「民族性」が、他国に比べて優れており、コロナウイルスの封じ込め成功の鍵となったと思うか、と問いかけました。

 これに対し、様々な意見が寄せられましたが、大きくわけて3つのポイントがあげられました。1つ目は「戒厳令の時代が長すぎた。あの時代を過ごした年配の人達は緊張しやすい」とする、過去の政治体制との関連性でした。そして、2つ目は「奴隷根性だ。いざ感染防止への取り組みを行おうとする際、日本は会議、会議の連続で、欧米はプライバシーや行動の自由の問題から、思い切ったことはできない。一方で、台湾の人々は奴隷根性があり、かつ死を恐れる」という指摘でした。随分と手厳しいですね。そして、3つ目は2003年の「SARSの経験」でした。このほか、「民族性は関係ない。単に中国大陸で発生した事柄について台湾の人々が敏感である上、政府もお金の為にアクションを起こさない、という事がないだけだ」という意見もありました。

 こうした中、支持を集めたのは、台湾の人々は死ぬことを非常に恐れる、だからこそ感染防止拡大にまじめに取り組んだ、というものでした。

 中には、日本統治時代、台湾総督をつとめた後藤新平が、台湾の人々を表した「お金を愛し、命を惜しみ、死を恐れ、メンツを重んじる」という言葉に尽きると言い切る人もおり、この意見に賛同する人が多くみられました。この言葉だけをみれば、決してよいニュアンスではありませんが、外れてはいない、と感じる人もいたようです。

 私の個人的な感覚でいいますと、4つ全て共に正解、という気がします。さらに、台湾の人々には親孝行を美徳とする考えがあり、自分が高齢者に感染させてしまうことへの警戒感から、若い世代でも気を引き締めていた人が多かったことも理由のように思います。

 コロナ対策の成功を通じ、自信、誇りを感じている台湾の人は多い、というふうに見えていましたが、ネットの世界とはいえ、こうしたやや自虐的な見方をしている人が一定数いることはやや意外ではありました。リスナーの皆様はどのようにお考えになりますか

 

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