インタビュー
司法院法官学院講師・星友康
「中華民国国籍の取り方とは――星友康」
中華民国国籍(通称は「台湾籍」)を取得する日本人は、年間30人ほどいるという。そのうち20人は結婚が理由だが、10人はそれ以外の個人的な理由で取得しているという。その中華民国国籍を、結婚ではない理由で取得した一人が、司法院法官学院で講師を務める法律家の星友康さんだ。
どうすれば、中華民国国籍を取得できるのか。ここには、台湾と日本の二重国籍というものが関わって来る。それは、台湾と日本の現在の関係を物語っている。二重国籍となるから、つまり日本国籍を放棄することができないからこそ、中華民国国籍を取得する人が出てくるという現実がある。そして、そのために、申請しようとする者にとって、非常に分かりにくい状況が生まれている。
その実際の体験者の星さんに、取得の経緯、なぜ中華民国国籍を取得しようと考えたのか、メリット・デメリットは何なのか、台湾の「身分証」とはどのようなものなのか、2冊のパスポートをどのように使い分けるのか、聞いていく。
そして、星さんが台湾に住むことになったきっかけ、現在の主な仕事である司法院法官学院講師、つまり裁判官・検察官の先生とは何を教えるのか、生徒である裁判官・検察官の日本の法律に対する興味とどのようなものなのか、などについてもお話しいただく。
【星 友康(ほし ともやす)】
1971年生まれ
1993年9月から台湾在住
■学歴
物理学学士
台湾大学法学学士
台湾大学法学修士
台湾大学法学博士在学
■現職
司法院法官学院講師
考試院考選部 出題・審題委員
私立淡江大学日本語学部講師
私立東呉大学法学部 講師
三達智慧財産権事務所 顧問
立法院 委員助理
■専門
知的財産権(特許法、著作権法)
(インタビュー:早田健文)