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文化の台湾 - 2020-07-01_台湾の本事情と注目の日本の翻訳書籍

  • 01 July, 2020
文化の台湾
向田邦子の生前最後に世に送り出した「蛇蝎のごとく」繁体字中国語版が7月2日に台湾で発売される(麥田出版フェイスブックページより)

台湾では、日本の本を翻訳した書籍も多く目にします。台湾文学はそんな翻訳書籍たちから生まれたともいえるほど、今、台湾で活躍している作家たちの多くは、80年代~90年代以降に刊行された大量の翻訳小説を読んで作家になったそうです。

以前から翻訳書籍が多くあった台湾ですが、今もなお翻訳書籍の出版数は伸びているそうです。台湾の国家図書館が発表した昨年(2019年)の出版状況によると、昨年出版された新書の数、36,810種類のうち、翻訳書籍は9,632種類と、全体の26.17%を占めており、翻訳書籍が全体に占める割合は前年と比べ1.82ポイント上昇しています。その翻訳された書籍のうち、もっとも多いのが日本の書籍で5,191種類と、全体の53.89%を占めました。次いで、アメリカ、イギリス、韓国の順でした。なお、翻訳書籍でもっとも多かったのは「漫画」で全体の25.09%、ついで「児童書」が15.57%、「小説」が11.72%を占めていました。

ジャンル別で見ても、「漫画」の88.28%は翻訳書籍で、うち大部分は日本の漫画だったそうです。台湾での日本の漫画の人気の高さが伺えますね。

先日このコーナーでも紹介しましたが、2010年に46歳の若さで亡くなった日本のアニメ監督で漫画家の今敏の「海帰線」の翻訳版が先ごろ台湾で出版されました。

そして、台湾で「漫画」、「児童書」に次いで翻訳書籍が多い「小説」にも、今年、注目の翻訳書籍が出版されます。日本の国民的人気作家、向田邦子の生前最後に世に送り出した作品「蛇蝎のごとく」の繁体字中国語版が出版されます。

どのように中国語に翻訳され、どのように彼女の世界観が表現されているのか、ぜひ読み比べてみてください。

向田邦子の「蛇蝎のごとく」繁体中国語版は、明日(7/2)台湾で発売となります。

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