ナルワンアワー(金曜日) - 2019-05-31 訪日台湾人、増加続ける

  • 31 May, 2019
  • 駒田 英

日本好きの人や、日本のカルチャーに興味がある人が多いといわれる台湾。こうした特徴は、データによっても裏付けられています。昨年2018年、日本には延べ数でおよそ3000万人の外国人旅行者が訪れましたが、台湾の旅行客はこのうち475万人でした。国・地域別では中国大陸、韓国に次いで3番目ですが、人口あたりで考えますと、各国・地域の中で、中華民国台湾は最も訪日旅行好き、といえるといえるでしょう。

 ただ、これまで台湾から日本への留学や日本での就職、さらには移民する人の数はそれほど多くありませんでした。これは、日本は、海外の人々を受け入れに積極的でなかったことが要因とされています。しかし、この数年、日本も大きく変化しつつあります。

 まず、観光面においては、ご存知のようにインバウンドに力を入れはじめています。今から6年前、2013年に外国人旅行者の数は、初めて延べ1000万人を突破しましたが、その後2年ごとに1000万人増加、日本政府は、東京オリンピックが行われる来年2020年の目標を4000万人と定めています。

 こうした中、日本はワーキングホリデーの受け入れ数も緩和、台湾を例にしますと、2009年の受け入れ開始時、年間の人数枠は2000人でしたが、2014年に5000人、今年からは1万人となりました。かつては日本語のレベルについても高い基準がありましたが、これも以前ほど厳しくなくなっています。

 また、この4月1日から、改正入管法が施行、外国人労働者の受け入れが拡大したほか、永住権の取得についても、近年、「高度外国人材」と呼ばれる優秀なホワイトカラーに対する基準が緩和されました。

 この4月に日本に赴任した台湾貿易センター東京事務所・陳英顕所長は、3年の労働ビザを3月に申請した際、わずか18営業日で取得できたとして、審査のスピードアップを肌で感じたと述べました。

 このように、かつては閉鎖的といえた日本が、外国人材の受け入れを積極的に進める中、旅行先ではなく、留学先や就職先として日本を目指す台湾の若者の数も増えています。統計によりますと、現在日本に滞在する台湾の人々は5万8456人で、2012年の2.5倍以上となっています。このうち、労働ビザを取得した台湾の人々は、2018年、ついに1万人を突破、1367人しかいなかった2012年の7倍近くに増えています。

 期待に胸を膨らませ日本に赴いた台湾の若者たち。日本の生活に充実感を覚えている人もいる一方で、現実のギャップに苦しんでいる人も少なくないようです。

 特に、日本人にとっても厳しいといえる職場の人間関係、暗黙のルールの多さ、「空気を読む」ことの重要さ、またアフター5のいわゆるノミニケーションなどの異文化に加え、家賃、生活費の高さに戸惑う人もいるようです。

 日本で働く台湾の若者も、受け入れ側も試行錯誤中なのかもしれませんね。リスナーの皆様、懸命に働く台湾の若者をみかけましたら、是非、応援の声をかけて頂きたいと思います。