
インドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相が再選後、「台湾とより緊密なネットワークを築きたい」と述べた事に対し、中国の外交部が申し入れを行いました。これについて中華民国・台湾の外交部は7日、中国のこうした手法ならびに、いわゆる「一つの中国の原則」に関する言論に対して、厳しく反論すると共に、台湾とインドは民主的な選挙の結果について、互いに祝福を伝えたと強調、これは国際的な慣例であるだけでなく、双方の友好関係並びに民主主義という普遍的価値に対する確固たる信念を十分に示すものであり、他国は口出しをする権利はない、と述べました。
外交部は、台湾は、自由、民主主義、人権といった共有価値の堅持によって国際社会と交流しており、また、各国との互恵的な協力関係構築に尽力することで、ウインウインの関係を作り出していると強調、中国による台湾の友人達への道理のない横暴な圧力、威嚇という方法は、ただ、悪影響を及ぼすだけだと述べました。そして、我が国は、インドのモディ政権と、経済と科学技術などの分野での協力を深め、より緊密な友好関係構築を望むと共に、民主主義戦線を守り抜き、理念の近い国家と積極的にインド太平洋地域の平和と安定、繁栄を推し進めたいと希望しました。
外交部はまた、中華民国台湾は主権独立国家であり、中華人民共和国とは互いに隷属しないと重ねて主張しました。そして、これは、国際社会の皆が認める現状であると強調、我が国は積極的に民主主義体制を守り、人権、法の支配を尊重していくとして、中国の威嚇に屈することはなく、さらには、中国が、台湾は我が国の一部と誤った主張をすることで、我が国の主権的地位が変化することはない、と述べました。
インドの下院任期満了に伴う総選挙は先日行われ、モディ首相は再選を決めました。頼清徳・総統は、中華民国政府と台湾の人々を代表し祝賀メッセージを伝えました。一方、モディ首相も、頼・総統への返信の中で、台湾とインドは経済及び科学技術の分野でより緊密な関係を構築し、相互利益の関係となることに期待を示しました。
(編集:駒田英/中野理絵/本村大資)