ニュージーランド代議院（=国会）で社会サービス兼コミュニティサービス委員会の委員長を務めるジョセフ・ムーニー議員と、親台湾派議員連盟「All-Party Parliamentary Group on Taiwan」の共同代表を務めるイングリッド・リアリー議員が率いる代議院議員の一行6名が13日から18日まで台湾を訪問しています。一行は16日に蔡英文・総統を表敬訪問しました。
蔡・総統はあいさつの中で、近年、インド太平洋の地政学的な政治と経済が多くの挑戦に直面していることから、民主主義国家はさらに団結して協力関係を強化し共に地域の平和と安定を守るべきだと指摘しました。
蔡・総統は今年2月に開催された「ニュージーランドとオーストラリアの外相・国防相会合」終了後に発表された共同声明の中で、台湾海峡の平和と安定の重要性が再確認されたことと、ムーニー議員がニュージーランド政府に対して台湾海峡の安全保障がニュージーランドの経済と国家の安全保障に対する重要性を正視するよう促したことに対しても謝意を表しました。
蔡・総統によりますと、台湾とニュージーランドの経済・貿易関係がますます緊密になっています。ニュージーランドのサクランボ、キウイ、乳製品は台湾の消費者に好まれています。ニュージーランド政府は先週、台湾産パイナップルの輸入を認めました。これは、台湾の高品質の果物が国際市場の販路打開における画期的な進展であると共に、双方の協力関係の深化がもたらした重要な成果でもあります。
蔡・総統は、パイナップルは台湾では旺盛と隆昌の象徴だ。貴賓の皆さんが具体的な行動で台湾への支持を表明したことに感謝している。これから皆さんの協力の下、台湾とニュージーランドは、デジタル経済、原住民文化、クリーンエネルギーなどの分野における交流がますます盛んになることを祈願していると述べました。
ムーニー議員はあいさつの中で、台湾もニュージーランドと同じように、平和と繁栄を重視している。特に世界情勢が多くの挑戦に直面している中、双方ともにインド太平洋地域の平和と繁栄の維持に尽力していると紹介しています。
クリーンエネルギーについて、ムーニー議員は、ニュージーランドには地熱エネルギーを開発する技術を多数持っている。台湾に関連の技術を提供し、関連の能力を向上させるなど、台湾により多く貢献することができると表明しました。
リアリー議員はあいさつの中で、滞在中、国家人権博物館を参観した。台湾の歴史から台湾人がなぜ今の自由、民主主義、法の支配をこんなにも大切にしているかを理解することができたと喜び、台湾の国際組織への有意義な参加についても自身の経験とやり方を共有したいと表明すると共に、このメッセージをニュージーランドの各界に伝えることを約束しました。
（編集：王淑卿／岩口敬子／本村大資）
