
中米のホンジュラスが中国の利益誘導によって、台湾と正式に断交したことから、今後の二国間の自由貿易協定(FTA)に関心が集まっています。
2021年12月10日に中華民国台湾と中米のニカラグアが断交した後、5日後にニカラグアが予告もなしに台湾との自由貿易協定を一方的に破棄しており、これは台湾に対して非常に非友好的かつ非礼であり、台湾とニカラグアの自由貿易協定に対する重大な契約違反であるとして、台湾も2022年7月1日より施行を停止しています。
立法院でも昨年12月下旬に「中華民国とニカラグア共和国の自由貿易協定施行に関する文書」案を可決し、行政院に送られ、総統の監査・公表をうけ、国内の関連手続きを完了しました。
このようなことから、立法委員たちはホンジュラスがニカラグアに倣って二国間の自由貿易協定を解消するのではないかと懸念しています。
財政部の莊翠雲・部長は29日、立法院財政委員会の答弁で質問を受けた際、現在までのところ、断交の影響は受けていないと語りました。
莊・部長は、「該当する自由貿易協定は国交を結んでいることを前提にしていないので関係ない。現在のところまだ適用されている」と話しました。
ただ、経済部の王美花・部長は29日午後、立法院経済委員会で、現在のところ、ホンジュラスから自由貿易協定中断の要求は受けていない。我々が率先してカードを切るかどうかは、外交部や貿易関係メーカーと協議するが、過去の断交の経験と照らし合わせると、自由貿易協定はほぼ解消されることになるだろうと述べました。
王・部長はさらに、自由貿易協定の終了は、手続きに従って行う必要があり、継続するか否かに関わらず、我々は世界貿易機関(WTO)の手続きに従って処理を行うと強調しました。
また、台湾とホンジュラスとの断交が白エビの輸入に影響し、価格を押し上げているのかどうかについては、関連メーカーを呼び調べてみると回答しました。
一方、台湾とニカラグアが国交を断絶し、自由貿易協定も終了する中、ニカラグアの台湾企業を政府がどのようにサポートをするのかとの質問に対しては、経済部と外交部が共に詳細に検討すると述べました。
(編集:中野理絵/岩口敬子)